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アイドルマスターシンデレラガールズ2ndライブ・こういうイベントごと初参加での感想

2014年11月30日、代々木第一体育館で行われた「アイドルマスターシンデレラガールズ」2ndライブの感想。
筆者はアイマスライブどころか、声優ライブ……どころか、普通の音楽イベントにも参加したことのない完全なライブ初心者です。映像や書籍情報では昔から馴染んでいるので知識だけならそこそこあると思うのですが、とにかく実体験がまったくなかったので今回はそういう知識と実体のすり合わせを自分なりのテーマとして代々木に乗り込んだ次第。
細かく書くとややこしいし、とにかく熱狂のなかでの出来事ばかりですでに記憶が曖昧になりつつあるので、覚えていることをざーっと箇条書きしていきます。

出立前のあれこれ編

・どうせ当たんねーだろーけど発表時の各所での当落報告が毎回面白いので一度参加してみるかー、と軽い気持ちでCD先行に申し込んだら当たってしまい超動揺。


・まさか、やるのか!? 自分がアイマスライブに行ってサイリウム振るのか!? 今までライブ記事とか映像見て「P達、鍛えられ過ぎだわ、絶対こんなの真似できないわー」とか完全に小馬鹿にしたような態度でいたくせに!? マジで!?


・しかし代々木第一という大きな会場で当たりやすかったとはいえアニメ化直前の貴重なタイミングでのライブ、チケットの価値は決して低くないはず。何よりアニメの最新情報が確実にある。シンデレラガールズはDQXと並んでここ数年のゲーム時間の全てを持っていった生涯でも五本の指に入るくらいハマったゲーム(基本、無課金だけど)だし、これを逃したら二度とライブなんか行く機会ないだろうし……人生で一度くらいそんな日があってもいいかと決意。


・で、行くと決めたらその瞬間からソワソワしてしまい何か他のことが手に付かない!! これがライブの魔力なのか!?


・とりあえずアイマスライブといえばサイリウム……というわけで色々調べ、ボタン電池式ならミックスペンラPro、へし折るケミカル式ならドンキで売ってるルミカライトが鉄板と知る。当然、今回限りの参加のつもりでボタン電池式を買う気にはなれずケミカル式を安く買い揃えることに。……結果、これが地獄の始まりだった。


・「シンデレラは765やミリオンと違って基本属性の三色があればいいから、ライト揃えるのは楽だよね」って最初の頃はみんな言ってたじゃないですかぁー!! 何でライブが近づくにつれて「アーニャには白も」「智絵里はクローバーで緑」「みくにゃん赤」「二番からオレンジ混ぜて」「歌詞で季節が変化するのに合わせて色変えて」「虹色橋で持ってる色全部上げる!!」とハードルがガンガン上がっていくんですか!? 自分はあと何回ドンキに行って何本のサイリウムを買えばいいんだ……!?


・更に、ケミカル式は一時間半もすると光量減って使い物にならないという情報にうろたえているところにデレラジでディレ1から「ライブ四時間超えるよ」という死刑宣告が入る。


・最終的に、メイン色(ピンク・青・黄色)3×3、サブ色(緑・赤・白・オレンジ)4×2、大閃光オレンジ5で22本になった。つーかサブ色が近場のドンキに売ってなくて結局ダイソーの「光る棒」で頑張るしかなくなった。


・先に結果を言っておくと、惨敗した。何もかも見込みが甘かった。まあいいんだ、虹色橋で七本同時に上げられたから!!

会場到着〜物販編

・ほぼ7時現着。この時点で会場周辺をぐる〜っと回る長蛇の物販列。あれ? 前日物販あったよね? 一部は通販もしてるよね?


・それでも手際はよかったらしく、9時の物販開始から一時間もしないで販売テントには辿り着けた。三時間待ちならほぼ予定通りか。ちなみに隣のCD販売所は待ち時間ゼロ。


・並んでいる間、後方の二人が延々スマブラ談義しててちょっと面白かった。どうもこの場で知り合っただけの大学生と高校生だったみたいで、やっぱシンデレラ(モバマス)はファン層若いんだなと実感。


・ただ、周りはみんなスクフェスやっててモバマス仲間がいないとも言ってた。


・これはあくまで自分の感覚なんだけど、モバマスって大メジャータイトルのはずなのに常に何かの存在に脅かされていて(本家・ミリオン・ラブライブ艦これスマホアプリブーム・消費者庁などなど)、ファン自身が妙に「俺達は所詮、この世に望まれない灰かぶりなんだ……」的な屈折を抱えているのが面白いと思う。ちなみにDQXにもそういう「虐げられた王族」の屈折があってそこが好き。


・Pの黒髪メガネ率は圧倒的だったが、女性Pが多く目立っていたのも印象的。


・数だけなら恐らく全体の一割にも満たないのかも知れないが、常に視界に女性が入る(しかも普通に原宿レベルの見た目の人が多い)ので、オタだらけでむさ苦しいって感覚はまったくなかった。


・というか、カップル多いな!! リア充の巣窟じゃねーか!!(byキノコ)


・揃いのハッピみたいなのを着ている集団がいて、たぶん大学のサークルか何かだと思うのだが、そこにもハッピ姿にお姫様の髪飾りつけた美人がいて完全にオタサーのシンデレラだった。


・物販終えてあとは代々木公園辺りでまったり時間潰そうと思っていたら、昼から突然の雨。雨宿り先を探して何を間違えたが表参道に迷い込み、更に裏路地に入り込み、オシャレなお店が詰め込まれた小道を折り畳み傘を広げて歩くポエミーな絵面で死にかけた……。


・結局、公園に戻ってきたらそこで雨やんだ。空にはリアル虹色橋がかかったらしい。

入場〜開演編

・入場時間前になると濃いめのP達が熱を上げてきて本格的にオタ祭りっぽい雰囲気に。


・ただ最近流行りの缶バッジじゃらじゃら勢みたいなのは少なく、わりとクラシカルなハッピや親衛隊服で武装した人が多数。


・背中に「松嵜麗」と書いてあるとそれだけでチーム名っぽい。


・あとキャラT着てる人のロリアイドル担当率が異様に高いのは何でなんだろう?


・入場時間が過ぎても外で待っている人ばかりで、入場開始が遅れてるのかとしばらく勘違いしてた。外で待ち合わせなり何なりしているだけだったんだな。


・なので入場した直後、フィギュアの展示を眺めようかという状況で「ヒャッハー!!」とキノコボイスが流れてきたのには本気で焦った。


・アニメに使用するガヤ録りをするとのことで入場終えてたPが絶叫。自分は諦めてドール見てた。


・そして席を見つけて座るやいなや、再びキノコ。


「紅だああああああああああああっ!!」


・正直に言う。この瞬間まで自分はシンデレラライブを舐めていた。伝統あるアイマス系譜にあるとはいえシンデレラ単独はこれが二回目、ファン層の中心も本家とはかなり違う、大会場だけに自分のような初参加者も多いはず、コールやサイリウムが多少揃わなくても仕方ないよねとみんな思っているに違いない、それくらいユルいライブになるに違いないとタカをくくっていた。


・「紅に(フフー)染まった(フッフー)この俺をー(フゥフゥフゥフゥッ)!!」


・こ、こいつら……!! 「紅」にコールしてやがる……ッ!? バカな、「紅」だぞッ!? X-JAPANだぞ!? 星輝子がカバーすることが発表されているとはいえ、開演前の不意打ちで突然流れてきたんだぞ!?


・確かに冷静に聞くと「紅」のサビはコール入れやすい……どころか、アイマス曲の基準に照らすと完全にコール曲になっているらしい。だがそれにしてもあの一瞬で会場全体の、着席もままならないような状態のP達がほとんど一糸乱れぬ精度でコールを当てていたのには戦慄した。


・ちなみに「紅」は人によっては神聖な曲なので、コール当てたことにガチ切れしている人もいる模様。しかしあれは本当に悪ふざけとかいうレベルではなく、Pの習性による本能的反応にしか見えなかったのでどうか勘弁してあげていただきたい。


・で、次に流れた神谷奈緒の「君の知らない物語」のカバーにも当然のようにコールがついた。もうあの場に投げ込めば演歌だろうが賛美歌だろうがどんな曲にも一瞬でコールつくんじゃないのか……。


・そんなこんなで、着席してからサイリウムの整理をしようとしていた自分の浅はかな計画はあっさり破綻した。


・四時間もあればサイリウムを交換する隙などいくらでもあるだろうと考えていたが、そんなものはなかった。まったくなかった。マジで気を抜ける瞬間など一度もなかった。


・そして四時間で終わるはずもなく、本編だけでもほぼ五時間……。

ライブ本番編……というより本番を見ての考察編

・本番のステージ演出や基本的なことについてはレポート記事が大量に上がるはずなので割愛。


・まあ、そもそも席が悪くて演者も演出もほとんど見えなかったんですけどね……CD先行って何なんですかね……。


・隣の人がサイリウム振りに本気出してて、その腕がモニターにかかるせいで映像もよく見えず。なのでステージよりも客席の光を見ている時間の方が圧倒的に長かった。とはいえ、初参加ではそれで得るものも多かった。


・まず何より、会場の過半数がボタン電池式のライトを使っていて、その光量が基本になっている。なのでケミカル式では途中で交換しようがしまいがそもそも勝負にならない。


・たぶんアイマスでは長らく通常電池式が禁止で他では定番の「キングブレード」の普及が進まずケミカル式の文化が生き残っていたのが、ここ最近アイマス用のボタン電池式ライトが一気に進化してケミカル式をほぼ駆逐してしまったのではないかと思う。


・一方で、サイリウムをパキパキ折りたがる習性(?)は残っているので、それがUOウルトラオレンジ)&大閃光の多用に繋がっていた……ような気がする。5本も持っていく必要はないかなぁと思っていたら全然足りなかった。終盤はひたすらUOラッシュになっていて、これは765やミリオンとも違う方向性なんだろうかと少し気になる。


・何となくだけど765やミリオンはもっと曲の個性を重視して、何でもかんでもUO折るのはマナー違反という意識が強そうな感覚がある。対してシンデレラは、とにかく楽しければその場のノリでパキパキ折るというか。良くも悪くも節操がないというか……。


・何故そう思うかというと、最近特にスタッフ側の方もシンデレラを「偉大な長女、可愛い三女に挟まれた芸人基質の次女」(本来ならDSが次女のはずだが)と認識してそれに沿ったイメージ戦略を勧めているように見えるから。今回のライブも「パーティーで大騒ぎ」というコンセプトだったらしく、もはや声優ライブともアイドルライブとも違う謎の総合エンターテイメントショーと化していた。


・今にして思えば出演者からの「サイリウム芸」の要望も、そういったエンターテイメントショーの一環として観客に参加してもらう為の仕掛けだったのかなと思う。演者の方からサイリウム指定をするのはアイドルがプロデューサーにおねだりしている形になるのでおかしいという意見も結構あったのに、スタッフが止めないのを不思議に感じてはいたので。


・にしても、ましゅまろ体操はやり過ぎだと思います。無理。星を描くと言われてもまったく意味わからない!!


・けど上から見てる限り、みんな全力で対応しようとしていてPちゃん凄いとも思いました。


・あれに比べたら花簪と虹色橋で散々文句言ってたのは何だったんだろうなー。特に虹色橋は完璧だったし本当に綺麗だった。会場の四割でもやれば充分かなと見込んでいたので、ほぼ全体が多色上げていたのには感動。


・花簪は「色変えは一瞬で、すぐにピンクに戻す」の部分が徹底されていたらもっと完成度上がったかな。あれは色変えというよりも「春のピンクの中を他の季節の色が一瞬だけ駆け抜ける」感じに捉えるべきだったのか。


・ただ、そういう試行錯誤を考えるのは楽しい。次、参加する気もないのに何か考えてしまうくらい楽しい。


・演者のパフォーマンスも、明るい雰囲気に後押しされたのか常連から新人組まで大安定だった。


・代々木第一の音響が悪いのだけは残念。特に自分のような演者がよく見えない席で、生歌まで割れているとなると現地にいる意味が本当にコールとサイリウムしかなくなる……。


・「薄荷」で渕上舞が高らかに歌い上げたところで、音響がついていけずに割れた時にはさすがにもうちょっと頑張れよと……。


・ちなみに隣のリウム本気くんが、薄荷の途中だけリウム振るのも止めて聞き入っているのを見た瞬間が自分的ハイライト。


・彼は決して厄介系ではなく、ただ真面目に応援したかっただけなんだなと終わりも間近になって気づいた……。


・大閃光を使い切り、他のサイリウムも力尽きてほとんど色付きの棒にしか見えない状態でのアンコール二曲は文字通り最後の悪あがきのような状態になってたなぁ。そこまでくるともう完全に開き直って逆に変な脳内物質がスパークしてたけど。


・終わってみれば、魔法のように儚い時間。ただ心地良い疲労感と、翌日以降の筋肉痛だけがあれが夢ではなかったのだと教えてくれる……。


・しかし、レポートの写真見るたびに何で現地にいたのに何一つ見憶えないんだろうかと歯噛みする想いが……!!

最後にTVアニメへの展望

・最新PVは「346プロ」「シンデレラプロジェクト」の設定と、作画自体の不安感で賛否が分かれている印象。


ツイッターにも少し書いたけど、14人を選抜したのはアニマスの経験から一画面に入る人数とか作画にかかるコストを算出しやすいというのもあるんだと思う。シナリオ上も高橋龍也なら14人+数名までは問題なく捌けることがすでに実証されているので作りやすいはず。


・たぶん劇場版前半のように、メイン14人に最大7人程度のサブが毎回絡むんじゃないかなと。一枠は常にちひろさんで埋まりそうだが。


・作画についてはキャラデザ発表の時点から奇妙な違和感があって、PV1を何度か見て自分なりに「キャラごとにデザインの方向性がバラバラで敢えて統一するのを避けている」のかなと考えていた。


・島村卯月が「杏仁豆腐絵の完全再現」、本田未央が「松尾祐輔の現在最新デザイン」(PV1の未央は完全にヤマノススメになってる)、で、渋谷凛が杏仁絵でも松尾絵でもなくてどこから出てきたんだと思ってたのだが、背景美術と合わせて見ると恐らく「高雄統子が京アニに残って順当に監督になっていたら主人公にしたであろう娘」なんじゃないかなーと。高雄コンテの絵のニュアンスを拾っているのかも知れない。


・要するにスーパーロボット大戦的なごちゃ混ぜ感を狙っていて、他のキャラ達もそれぞれ持っている世界観が違う。なので一斉に出てくるとまとまらないし、修正も基準が見えなくて入れにくいのではないか。


・とはいえ「お願いシンデレラ」PVはきれいに成立させていたので、単純に時間と慣れの問題かも。ニュータイプの版権絵を比べても、一人のアニメーターが複数キャラを描いて画面の絵柄を統一させるぶんにはそれほど違和感はなさそうだし。


・ともかくこの方向性で現在のTVアニメに求められるハードルをクリアしていくのは、相当大変なのは間違いない。


・ちなみにあまり対立煽るようなこと書きたくないが、複数絵師による個性豊かな原作絵をアニメ用に徹底統一した「艦これ」は真逆のコンセプトで、見た目のクオリティを追求するならたぶんこっちの方が賢い。


・世間では爆発力なら艦これ、安定感ならモバマスと思われてそうだけど、個人的には逆だと思うんだよなー。草川&花田&ディオメディアって絶対に最低限の仕事はきっちりこなしてくれるから。対してシンデレラの比較対象はアニマスではなくWUGと【ろこどる】だ。スタッフの資質的に。ただし上限は果てしない。どっちに転んでも何も不思議はない。


・まあ、無駄に心配しても仕方ないし中の人達には代々木で最高の可能性を見せてもらったので、あと一ヶ月おとなしく待ちたい。


・あ……あとそういえば代々木の発表でもう一つ本命視されてた家庭用ゲーム版って結局作ってないのかな? ラブライブ艦これVita版はあんまり望まれた形になってなさそうなんで、もうそっちの時代じゃないのか……。

2013年TVアニメ感想総評・簡易版

半月遅れで昨年の総評。
部門に分けて10〜1点を割り振ったのち、最後に合計点でのトップ10を選出します。
後期の作品は個別の感想がまったく書けなかったこともあり、細かく補足を書き出すと本当にキリがないので基本的にはごく簡単な解説で済ませます。何でこんなランキングになったのかについては、頑張って察して下さい。

脚本構成

1・翠星のガルガンティア
2・琴浦さん
3・アイカツ!(一年目)
4・ワルキューレロマンツェ
5・銀河機攻隊マジェスティックプリンス
6・蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-
7・ラブライブ!
8・ガッチャマンクラウズ
9・PSYCHO-PASS
10・帰宅部活動記録


ガルガンティア虚淵脚本では比較的教科書に忠実なおとなしいタイプだったと思うのだが、それゆえに徹頭徹尾計算された完成度の高さがはっきりと見て取れた。
アイカツは一年目と二年目で明確にシーズンが分かれているのでエントリー対象に。個人的にはゴールデン期・夕方一期でも分かれている感覚あるんだけど、特にゴールデン期と夕方一期の最終回は年間ベストエピソードを争うほどの出来だった。
ラブライブ、クラウズ、サイコパスは途中までは本当に素晴らしかったがラスト付近での失速が響いた組。
帰宅部はもっと上の評価をしたかったんだけど、さすがに他との兼ね合いを考えると・・・。

作画演出

1・進撃の巨人
2・Free!
3・Fete/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
4・夜桜四重奏-ハナノウタ-
5・はたらく魔王さま!
6・たまこまーけっと
7・GJ部
8・京騒戯画
9・新世界より
10・境界の彼方


作画演出の良さは何を基準に考えるか個人の趣味嗜好の差が大きいので、あくまで筆者の感覚任せです。
特に京アニの三作の順番をどう付けるかは難しい・・・。明らかにアクションの派手さは「境界」が飛び抜けているのだが、必要に見合った絵を的確に見せているのは「Free!」であり「たまこ」なわけで。
進撃や夜桜は、途中あからさまに崩れた箇所があっても見せ場がそれを補って余りあるという判断。
魔王さまとGJ部は隠れ作画アニメ京騒戯画と新世界は隠れてない作画アニメ
イリヤは作画演出のみならず、実は2013年で一番バランスの取れた作品だったようにも思う。

音楽全般

1・ジョジョの奇妙な冒険
2・ラブライブ!
3・進撃の巨人
4・うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000%
5・アイカツ!(一年目)
6・メガネブ!
7・戦姫絶唱シンフォギアG
8・蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-
9・神のみぞ知るセカイ女神篇
10・ファンタジスタドール


・・・何かメガネブより上か下か、みたいになっちゃって申し訳ない。
シンフォギアが下なわけないだろ!!・・・とは思いつつ、しかし「作中での音楽の占める割合、重要度、中毒性」においてメガネブはあまりにも異常。シンフォギアはその辺、一期より異常性がマイルドになっていたのが引っかかった。

声優演技

1・ジョジョの奇妙な冒険
2・惡の華
3・しろくまカフェ
4・新世界より
5・私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
6・さくら荘のペットな彼女
7・<物語>シリーズ セカンドシーズン
8・革命機ヴァルヴレイヴ(+2nd Season)
9・有頂天家族
10・リトルバスターズ!(+Refrain)


これはまあ深く考えるまでもなく順当。わたモテと新世界で橘田いずみ種田梨沙が脳内主演女優賞を争ったくらい。
あとは、しろくまカフェ1位説をかなり本気で検証したがさすがにジョジョ惡の華の熱量の前には譲ると判断。
ヴヴヴとリトバスは一期二期が共に2013年内なので合同してこの位置に。

独自性

1・惡の華
2・蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-
3・あいまいみー
4・新世界より
5・ジョジョの奇妙な冒険
6・メガネブ!
7・ガッチャマンクラウズ
8・イクシオンサーガDT
9・AMNESIA
10・さくら荘のペットな彼女


ロトスコープVSフルCG!! そこを横から殴りつけるあいまいみー!!
アニメ技法としては本来古典であるロトスコープと最先端のアニメCGは一見真逆の存在のようだが、「3Dの素材を絵として二次元に落とし込む」点で実は似通っていて不思議なシンクロを感じたりもした。
人間をアニメにすることと人形をアニメにすることの差は何なのか、我々は結局のところ日本式アニメの何を見ているのか・・・などと考えているとFXで有り金溶かす。
それと2013年は独自の色彩感覚に富んだ作品が非常に多く、この流れが今後も続くのかには注目。

話題性

1・進撃の巨人
2・アイカツ!(一年目)
3・ジョジョの奇妙な冒険
4・ラブライブ!
5・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
6・Free!
7・ガッチャマンクラウズ
8・うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000%
9・ダンボール戦機W(+WARS)
10・宇宙戦艦ヤマト2199


選出作は鉄板だと思うが、順位は悩んだ。
アイカツの強さってアニメだけだと実感しにくいが、たぶん進撃を一部上回ってるよな・・・。
「やはり俺の〜」は長文タイトル系友達作りラノベという、本来超ニッチだったはずのジャンルが体系化してしまったことを象徴する作品。俺妹&はがない二期からその座を奪取したことも大きい。
ダンボール戦機はWだけの評価のつもりだったんだけど、WARSが年内に終わっちゃったんで合算。つーかWの盛り上がりからWARS終戦までの早さは何だったんだ・・・。
ちなみにヤマトはそれ自体より、復活した年に艦隊ブームが起こってしまう神懸かり的なタイミングの良さが凄い。

安定感

1・ちはやふる2
2・しろくまカフェ
3・のんのんびより
4・きんいろモザイク
5・俺の妹がこんなに可愛いわけがない。
6・有頂天家族
7・ゆゆ式
8・GJ部
9・ぎんぎつね
10・みなみけ ただいま


年々その傾向は感じていたが、2013年はついに日常アニメ部門と化してしまった。
そのなかで日常系を押しのけ熱さを安定させていた、ちはやふるは見事。
4クールの長丁場でまったくブレずに独特の魅力を発し続けたしろくまカフェもさすが。
のんのん、きんモザ、ゆゆ式GJ部の並びはむしろ下にいくほど尖ってるせい。

萌え・サービス

1・Free!
2・フォトカノ
3・あいうら
4・勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。
5・閃乱カグラ
6・ハイスクールD×D NEW
7・世界でいちばん強くなりたい!
8・超次元ゲイム ネプテューヌ
9・WHITE ALBUM2
10・ささみさん@がんばらない


これはもうFree!しか泳がない・・・!! もう萌えアニメは男向けの時代じゃないんだ・・・。
個人的には勇しぶをもっと上げたかったんだけど、フォトカノあいうらはこだわりが変態過ぎるんだよなー。
カグラも、エロではなくおっぱいなんだという優先順位の付け方が強力。
せかつよは逆にむしろフェチに一歩届かない遠慮みたいなのがあって残念だった。もっと、もっとエビを!!

暴走度

1・ステラ女学院高等科C3部
2・私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
3・獣旋バトル モンスーノ
4・ファンタジスタドール
5・断裁分離のクライムエッジ
6・絶園のテンペスト
7・帰宅部活動記録
8・あいまいみー
9・絶対防衛レヴィアタン
10・アイカツ!(一年目)


ステラ女学院高等科C3部、一強。
2013年はこのアニメの為にあったと言って過言ではない、やらかし具合だった。
破壊チームのジョンエースさんに対する鬼畜の所業とか、うずめタンクとか、髪フェチエヴァのガッツポーズとか、2013年最大の愛されキャラ左門さんとか、素晴らしいネタは多々あったにもかかわらずステラ女学院の素の狂気の前には全てが霞んでしまう・・・。
わたモテ、帰宅部あいまいみーは、そんな天然達に対して芸の力で敢然と立ち向かった勇者。
レヴィアタンアイカツもたぶん天然だけど、アイカツは一番狂ってた崖登りやツリー伐採が2012年だったんだよなぁ。

時代性

1・ラブライブ!
2・進撃の巨人
3・はたらく魔王さま!
4・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
5・ガッチャマンクラウズ
6・PSYCHO-PASS
7・私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
8・ジョジョの奇妙な冒険
9・Free!
10・宇宙戦艦ヤマト2199


今回、これに一番悩んだ。未だに納得しきってはいないのだが、本当にこれはいくら考えてもまとまらない。
最大の懸案は、進撃は2013年という時代に縛られた作品ではないだろうという点。
たとえば「壁と巨人」について、60年代なら安保闘争、70年代なら校内暴力、80年代ならバブル経済、90年代ならまさにエヴァが言われていたような若者の精神問題、00年代なら決断主義グローバル化・・・と、現在においても右傾化だの何だのと喩えられているようなことは結局どの時代のどんな世相にも都合よく当てはめられると思う。
進撃の構造は基本、神話的素材に拠っているので作品内容自体は別に時代性に頼ってない。
ただ、そうはいっても受け手側の熱狂度合いや世間の注目に関して時代の「気分」を無視はできないわけで、1位にするのは違和感あるけど他に変わるものがないよな・・・というところで三日くらい止まってた。
そこで、改めて2013年でなければ絶対に出てこなかったであろう作品群とは何だと考えた結果、行き当たったのがCG組。
初っ端が「ぷちます!」で、そこに「アイカツ!」「ラブライブ!」「プリキュア」「プリティーリズム」「AKB0048next」とダンスシーンをCG化したアニメが揃って始まったのが2013年。更に「ジャイロゼッター」がロボをEDで踊らせ、「ダンボール戦機」と「マジェプリ」がCGロボの更なる進化を促す。NHKでは「キングダム」・・・は一期で失敗して二期で路線変更してしまったが、「団地ともお」がフルCGでの日常アニメという快挙を成し遂げ、「てさぐれ!部活もの」のような2.5次元とも言うべき萌えアニメも成立するようになってきた。
そしてその果てに、ついに「アルペジオ」がメカと美少女な王道深夜アニメをフルCGで成功させた・・・という流れ。
というわけで、時代性1位は「アルペジオ」だな!!
・・・と、一度は思ったんだけど、そこでまた余計な思考が働きまた悩む。
CG組の代表に「アルペジオ」を推すには、実は致命的な問題がある。


そう、「アルペジオ」は踊ってないのだ!!


あくまで「アルペジオ」は「青の6号」を始祖とするメカCGアニメの系列であって、美少女CGアニメが「アルペジオ」で結実したとするのは歴史的な文脈でおかしい。やはりダンスCGの進化の流れこそを踏まえるべきではないか?
となると・・・候補になるのは「ラブライブ!」。
そもそもにおいて美少女3DCGブームの火付け役は原作「アイマス」だった。それがアニメ化で「やっぱり手描きのダンスは凄い」という手描きの逆襲を生む形となったのだ。
ラブライブ!」は、そこをもう一度ひっくり返した。革命の革命返し。手描きは凄いがCGだって凄い。両者が真に並び立つ存在だと証明した。
しかもそこには京極尚彦が「プリティーリズム」で培った技術があり、サンライズで結ばれた「アイカツ!」との盟友関係がある。CGダンス組の代表格として充分な資格があるはずだ。
・・・と、ごく短くまとめたがそういう思索を経て「ラブライブ!」が暫定的に1位になった。
アルペジオ」はまあ、3位くらいに落ち着くかな・・・とその時点では思っていて、また三日ほどして気付いたら上記の順位になってました。
ええと確か、お仕事系と友達欲しい系が一時ランキングを荒らしまくって順位が変動した際に「アルペジオ」は落っこちて、最終的にまた「ヤマト2199」と艦隊ブームの代表格の座を争ってヤマトの粘り腰に譲ったんだった・・・か?
・・・つーか、もう1位「艦これ」でいいよ(マジかよモバマス終わったな感)。

結果発表

本当にごく簡単にお送りしてきましたが、最終ランキングの発表です。
例年通り同点だらけですが、今回は久々に1位で驚いた。


同点1位 進撃の巨人(37)
同点1位 ジョジョの奇妙な冒険(37)
3位 ラブライブ!(30)
4位 Free!(26)
5位 アイカツ!(一年目)(24)
同点6位 惡の華(19)
同点6位 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(19)
同点8位 しろくまカフェ(17)
同点8位 ガッチャマンクラウズ(17)
同点8位 蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-(17)


進撃とジョジョの同点1位。
以前、コードギアスらきすたグレンラガンが同点1位になった時を思い出した。
ジョジョはファンの贔屓目も強かったと自覚しているが、それでも最先端の人気原作と二十年以上前の原作が同時期にアニメ化して並んでいるってのは結構感慨深いものがある。
ジョジョは三部のアニメ化が決定しているが、進撃もまだまだ伸びると思うのでここで止まらないで欲しい。
ラブライブFree!アイカツ一年目はそれぞれ男性向け・女性向け・女児向けとそれぞれのターゲットで最大の成果を上げた作品という印象。ここ数年、男児向けは弱い・・・!!
わたモテと惡の華は良い意味でも悪い意味でも、問題作同士。あと、どちらも声優って凄えと心底思った。
同点8位の三作には、実に自分らしいランキングになっているなと自分で納得。
うん、しろくまカフェはクラウズ&アルペジオと同位で全然問題ないよ!!
ちなみに11位以下は――


新世界より(16)
はたらく魔王さま!(14)
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(13)
あいまいみー(11)


となっています。11点以上は十四作品のみ。やはり2012年に引き続き、小粒な良作が増えたものの食い合ってしまう傾向は変わらず。
最後に――いつもは2013年の総括と2014年の展望みたいなのを書くのが通例なんですが、正直、もう、ホント、わかんない。
2013年は一応、CGに色彩設定にお仕事にお友達にアイドルに艦隊にとそれっぽい題材は揃っているんだけど、何というかそれがクリティカルな本質を突いているとは思えないんだよなぁ・・・。
恥を承知で言いますが、筆者はかなり真面目にTVアニメさえ見ていればその年が持っていた傾向や問題点が見えてくると信じていたのです。
何故ならTVアニメはマンガ・小説・音楽・ゲーム・ネット・言論などなど、この国のサブカルチャーの集積装置としての役割を果たしていると思っていたから。
それがいよいよ、弱ってきているように感じる。いや、そもそも勘違いでそんなものはなかったのかも知れないが。
しかし他のメディアが目立って衰退していくなかで、アニメだけが未だに本数を減らさずにいるのはどうにも不気味で、どこかに落とし穴があるんじゃないかと危ぶんでしまう。
まあそれこそ、勘違いであればいい。2014年、そんな懸念を吹っ飛ばすほど凄い作品が現れることを願ってます。

更新についてのお知らせ

とりあえず3月の最初だけは通常通り上げて、ここからはまとめ上げになります。
さすがに最終回や新番組が始まるのに半月以上前の感想上げてても仕方ないので・・・。
全てを一斉に上げていくのは不可能なので、あくまで観終わったものから優先に上げるということで。
残ったものはまた来週に回すか潔く諦めるかします。平日はともかく土日は無理・・・!!
また、余裕があったら3月が終わってから分解して各日ごとに配置し直すかも。

2012年TVアニメ感想総評・簡易版

年が明けての前年総評。いつものように2012年に最終回を迎えた作品に筆者の独断による十部門での点数付けをして、その総得点で最終順位を決定します。各部門、一位が10点で以下順位に応じて1点ずつ下がります。
今回はまあ・・・相当ヒドいことになるだろうなと覚悟していたが想像以上に本当にヒドいことになった。
ちなみにランキング対象作品数は一応、115。ただし一期&二期が合同になっているパターンが2012年は非常に多いです。

脚本構成

全体のシリーズ構成の巧みさや、一話単位の脚本のアイディアや完成度を評価。


1:戦国コレクション
2:TARI TARI
3:ジュエルペット サンシャイン
4:あの夏で待ってる
5:モーレツ宇宙海賊
6:プリティーリズム・オーロラドリーム
7:中二病でも恋がしたい!
8:つり球
9:ブラック★ロックシューター
10:ガールズ&パンツァー


戦コレとサンシャインは各話のバラエティ感とその裏にある全体構成への伏線が絶妙。TARITARIはもう説明不要だろうけど、「コードギアス」などで流行った圧縮超高速展開を日常系でやってのけたことはコロンブスの卵のようだった。しかもシリーズ構成まで監督がやってる体制で・・・。
あの夏、モーパイ、プリリズ一期、中二病はクライマックスへ向け盛り上げる堅実さがどれも光っていたが、中二病はギャグからシリアスへの切り返しで評価が分かれそう。同じくつり球も後半に賛否両論。
BRSはブラックマリー全開で刺激的だったが位置してはこんなもんかなぁ。
そしてガルパン。一話単位の完成度、情報処理の的確さ、物語の芯の確かさと散りばめられたネタ要素など脚本構成の出来はトップクラス・・・だけど、終わってねえ!!

作画演出

良作画とそれを活かす良演出をセットで評価。


1:Fate/Zero 2ndシーズン
2:黒子のバスケ
3:K
4:坂道のアポロン
5:戦姫絶唱シンフォギア
6:ソードアート・オンライン
7:織田信奈の野望
8:TARI TARI
9:中二病でも恋がしたい!
10:氷菓


ここ数年、TVアニメのクオリティラインの象徴だった京アニ作品が結果的に低位置に。勿論、京アニのクオリティは下がるどころかむしろ上がり続けているのだが、それ以上に2012年は各スタジオの作画の充実が顕著だった。
それでも中二病は信奈&TARITARIよりは上かとも思ったのだが、この二作にはハイクオリティ作画にかける執念が感じられるということでこの順位。
そして、そういう執念に関してはFete/ZeroとKはもはや常軌を逸したレベル。
シンフォギアとSAOは今となっては貴重な少年アニメ的に正しい大暴れ作画で観てて素直に興奮出来た。一方でジャンプアニメである黒子がIG作画と巡り合い互いに良さを引き出し合ったのも興味深い現象。

音楽全般

主題歌、挿入歌、劇伴など音楽要素全般の評価。


1:坂道のアポロン
2:TARI TARI
3:ギルティクラウン
4:ヨルムンガンド(1st・PERFECT ORDER)
5:戦姫絶唱シンフォギア
6:ペルソナ4 THE ANIMATION
7:アクエリオンEVOL
8:機動戦士ガンダムAGE
9:氷菓
10:エウレカセブンAO


これは一位が鉄板過ぎるんであとはもう個人の趣味を出すしかないか。
シンフォギアは歌が良いというより歌がネタとして面白いのが前面に出てるんで、そこで少し落ちるかなと。
ペルソナ4は原作BGMそのまま使っていたりするんでアニメ作品として考えると推しきれないのがもどかしい。
そして2012年、ロボットアニメ復権を懸けた作品群は総じて「曲は良かったよ、曲は」という状態に・・・。

声優演技

声優陣の芝居の質、熱量、チームとしての総合力の評価。


1:ココロコネクト
2:アクセル・ワールド
3:男子高校生の日常
4:じょしらく
5:ちはやふる
6:お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ
7:人類は衰退しました
8:キルミーベイベー
9:へうげもの
10:Fate/Zero 2ndシーズン


一位は2012年、何故か猛威を振るった「入れ替わり系」の代表。後半での生っぽい芝居合戦も聴き応えがあった。
AWは完全に熱血アニメになっていたのがサンライズらしかったなー。
男子高校生とじょしらくは、男女それぞれで会話ギャグの真骨頂が見えた。ちはやふるおにあい、キルミーは新人の魅力。
人類衰退は中原麻衣へうげもの田中信夫の個人の力を強烈に感じた。
で、Fete/Zeroがこの順位は普通に考えると低過ぎるのだが、そりゃ力也VS譲治なんてドリームカード実現されたら盛り上がるに決まってるというか、あの作品は実力派が揃って激突すること自体が華なのであって演技評価とは別次元な気がする。

独自性

内容の独創性、スタッフの作家性、存在の唯一性の評価。


1:LUPIN the Third -峰不二子という女-
2:ブラック★ロックシューター
3:超訳百人一首 うた恋い。
4:つり球
5:黄昏乙女×アムネジア
6:K
7:モーレツ宇宙海賊
8:Another
9:謎の彼女X
10:てーきゅう


2012年は極端に突飛な作品は少なく、挙げたものも比較的変わっている程度の印象。
つり球が「空中ブランコ」や「C」と比べたらどれだけ普通になっていることか・・・!! 黄昏乙女も「ef」の頃の鋭さが少し戻っただけとも言えるし。
そのなかで峰不二子には伝統のシリーズに負けないだけの明確な個性と主張が感じられた。
BRSのCGとの融合と、うた恋いのグラフィカルな表現は表裏一体の方向性だと思う。
唯一、古典的であることを貫いて逆に独自性を獲得しているのがモーパイ。
てーきゅうは、ちとせげっちゅとともにCGやフラッシュに頼っていた個人アニメのレギュラー放送を手描きで可能にする第一歩なのかも知れない。

話題性

世間一般、アニメファン、ネットユーザー間などでの浸透度と熱狂度。


1:黒子のバスケ
2:ソードアート・オンライン
3:ダンボール戦機
4:ガールズ&パンツァー
5:ペルソナ4 THE ANIMATION
6:AKB0048
7:トータル・イクリプス
8:Another
9:未来日記
10:偽物語


結構悩んだんだけど・・・黒子は敢えて一位にしておきたい。
SAOは放送時期のズレもあってAWの話題まですっかり吸収しちゃった感じ。
ガルパントータルイクリプスは良くも悪くも2012年TVアニメ界の現実を映す鏡。AKBはブームに乗ったはずがブームとともに消え去りそうで怖い。
Anotherと未来日記は実写版との連動で世間を巻き込もうとして・・・上手くいったのだろーか?
偽物語は待望の続編のはずだったのだが、一向に進まない傷や年末の猫、更には新シリーズの発表で完全に中継ぎ扱いになっちゃったのが不憫。
ちなみにダンボール戦機の位置には本来、日5の超話題作がいるべきだったはず・・・!!

安定感

全編通してのクオリティの統一感、ブレのなさの評価。


1:モーレツ宇宙海賊
2:TARI TARI
3:氷菓
4:ちはやふる
5:灼眼のシャナIII-FINAL-
6:じょしらく
7:織田信奈の野望
8:ゆるゆり♪♪
9:BTOOOM!
10:薄桜鬼 黎明録


単純な毎回の作画クオリティならTARITARIや氷菓の方が上だが、モーパイの安心感はクオリティ競争からは離れたところにある。ちはやふるも似た印象。
シャナは大状況をテンション落とさず最後まで描き切っていたのが見事。
じょしらく、信奈、ゆるゆりは良く動き、かつ崩れない現代の萌えアニメに求められる厳しい審査基準を軽快にクリア。BTOOOMと薄桜鬼も同じような安定感はあったが、アクション回が明確に分かれているのでこの順位に。

萌え・サービス

湯気や遮光に負けないエロ萌え百合BLなどの官能表現評価。
・・・ところで、2011年にあれだけ流行ってた「ブヒる」って言葉どこいったんだ?


1:偽物語
2:謎の彼女X
3:この中に1人、妹がいる!
4:妖狐×僕SS
5:貧乏神が!
6:カンピオーネ!〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜
7:クイーンズブレイド リベリオン
8:ハイスクールD×D
9:ToLOVEる-とらぶる-ダークネス
10:K


単純な肌色露出よりも、よりマニアックに攻めることが群雄割拠する現在のエロ萌え界を制する秘訣!!
偽物語と謎の彼女はその点、遥かな地平に突っ走っていて素晴らしかった。
妹がいるの全員痴女、いぬぼくのメニアックりりちよ萌え、貧乏神がの潔いテレ東限界突破、カンピオーネのキスという名の孕ませシーンなど、本当にこの世界では次から次へと新兵器が開発される。
クイブレR、HDD、とらぶるダークネスは規制に泣いたがそれを逆手に取るしたたかさも感じられた。Kはネコの全裸よりもBL系の描写の方でこの順位かな。

暴走度

色々とやらかしてしまったロックなチャレンジャー精神を評価。


1:ファイ・ブレイン 神のパズル(1st・2nd)
2:ジュエルペット サンシャイン
3:戦国コレクション
4:Another
5:じょしらく
6:えびてん 公立海老栖川高校天悶部
7:探偵オペラ ミルキィホームズ第2幕
8:人類は衰退しました
9:武装神姫
10:だから僕は、Hができない。


これ、ありえないほど悩んだ。
最初はサンシャインと戦コレの二強と考えていたが、ファイブレのことを考慮し出した途端に順位が激動。細かい思考過程は省くが要するに、「実写のヤギを出したり爆破シーンに洋画主題歌かけたりラストで人間が愛の為にケモノ化することには演出上の必然性があるが、NHK日曜夕方アニメの予告で堀秀行魁!男塾パロを言わせることには何の必然性もない」ということです。ファイブレの狂気には意味がない。
登場キャラの大半がヤンホモ、毎回大掛かりなセット組んで殺人パズル、主人公が発狂、敵も味方も次々発狂、オマケコーナーのフリーダムトーク・・・などなど、ファイブレは今になって冷静に考えるほどにヤバい。
何より一番ヤバイのが、それが大好評につき第三期が決定していることだ・・・。
他はまぁ順当かな。このランキングで順当なのは別に良いことではないが。ミルキィ第二期なんてラードだけで滑り込んだようなものだし。僕Hはタイトルとの落差がヒドい後半の超展開に一票。

時代性

2012年という時代を写し取り、翌年以降に続く指針を示す象徴性の評価。


1:アクセル・ワールド
2:ソードアート・オンライン
3:ガールズ&パンツァー
4:ダンボール戦機
5:氷菓
6:ペルソナ4 THE ANIMATION
7:ココロコネクト
8:ヨルムンガンド(1st・PERFECT ORDER)
9:未来日記
10:つり球


売れた、ウケたという点ではSAOの方が上だが、個人的にはAWを推したい。広く大きく響くSAOに対して、狭く鋭く突き刺さるのがAWというか。原作者やスタッフの書き分け意識はわからないのだが、SAOが世界と向き合うハイファンタジーの系譜だとするとAWは自分と向き合うジュブナイル系譜で、2012年らしいのはやっぱりソーシャル的な「場」を提供するSAOなのかも知れないが、だからこそ同時にAWが存在することの意義が輝くのではないかと。
どちらにしろこの二作は単体ではなくセットで考えたいし、その二作セットという構図自体が2012年なのかも。たとえば、ダンボール戦機ガンダムAGE氷菓中二病ガルパンもAnotherやじょしらくを反転させてキナくささを増す現実に挑み、結局のところ現実の前に打ち砕かれそうになってる辺りそれっぽい・・・。
つり球江の島アニメという部分でTARITARIと競合したのだが、ガールズ系より男子系の方が実は2012年かなとの判断に。
ココロコネクトはイジメ騒動・・・も勿論あるが、ペルソナや未来日記と同じ日常異能バトル系の進化形態で、それは2012年のラストが「ジョジョ」25年目の爆発に繋がったことと無関係でもない気がする。

最終結果発表

最初に書いたように、この形式で総評始めてから一番ヒドい結果です。もうランキングが機能してません。文句言われても困るんで諦め半分でどうぞ。


1:TARI TARI(30)
2:ソードアート・オンライン(23)
3:モーレツ宇宙海賊(20)
同4:黒子のバスケ(19)
同4:アクセル・ワールド(19)
同6:じょしらく(18)
同6:戦国コレクション(18)
同8:氷菓(17)
同8:坂道のアポロン(17)
同8:ジュエルペット サンシャイン(17)


重要なのは同点だらけなことではなく、トップですら30点しか取ってないこと。
単純比較は出来ませんが他の年だと一位は40点超え、「けいおん!!」や「まどマギ」レベルのヒット作なら50点は取るのでギリ30というのは相当に低調。
20点も例年ならトップ10に滑り込めるかどうかの点数なので、それ以下が団子になってしまっているのはむしろ当然なわけです。本当に2012年は突き抜けた作品がなかった。満遍なく出来が良かったとも言えるが、食い合っただけとも言える。
一応、SAOとAWを合わせたら通常トップくらいの点数にはなるので、やはり作品性そのものが分散してしまっている印象。
TARITARIが一位なのは確か多くのアニメ誌ランキングなんかでもそうだったと記憶しているので、特に順位自体にはそう世間との乖離はないと思うんだけど・・・この形式だと余計に深刻な気分になるなぁ。
というわけで、何かもうまとめで書くことないので各部門のコメント増やしてたわけです。
ちなみに11位以下はこんな感じ。


同11:ペルソナ4 THE ANIMATION(16)
同11:ガールズ&パンツァー(16)
13:ダンボール戦機(15)
同14:ココロコネクト(14)
同14:K(14)
同16:ちはやふる(13)
同16:Another(13)
18:戦姫絶唱シンフォギア(12)


Fate/Zero中二病が入ってない・・・。あれ、やっぱ世間とズレてるのか?
震災後に企画が立てられた作品が多く挑発的な路線が抑え目だった、劇場やネットに作品発表の場がシフトしてTVが最前線ではなくなってきた、単純に不況の影響でスタジオが回らなくなってきている・・・などなど、色々と2012年の状況に予測は立つが、そういうのは取材もなしに言っても仕方ないので置いておく。
あとは2013年に繋がっていく可能性を信じるしかない。TVアニメ、存亡を懸けた戦いは大げさではなく始まっている。

2012年更新終わり

に、二週間くらい溜まってた年内ぶん感想、どうにか巻き返した・・・か!?
正直何か抜けてても気づかないくらいなんだけど、もういいやあとは来年で。
これにて2012年の感想を終わります。「さくら荘」の12話は来年持ち越し。またコードブレイカーが終わってないので2012年の総評も正月持ち越しということで。
しかし今年の総評って・・・例年以上にどうしたらいいのかまったくわからない。確か昨年の総評で2012年は戦争に近いこと起こりそうとか自分でも適当なこと書いた記憶があるが、まあ当たらずとも遠からずだったなぁ・・・。
それでは皆さん、よいお年を。

2011年TVアニメ感想総評・簡易版

2012年あけましておめでとうございます。
新年最初の更新は去年の総評。・・・いやだって、WORKING’!!とぬら孫が年越したんで。
今回もあまり深いところまで踏み込む余裕はないので簡単に。トップはどうせあれだしね・・・。
システムはいつも通り、2011年に最終回を迎えた作品を対象に十部門ごとにトップ10を選び各部門ごとに10〜1点を与え、合計点でベスト10を選出します。
ランキングは毎度のことながら自分でも色々おかしいとは自覚しているのでツッコミは諦めて下さい。
また、結局三話くらいしか観られなかった「俺たちに翼はない」と「星空に架かる橋」はランキング対象外になってます。

脚本構成

各話の脚本完成度と、シリーズ全体の構成評価。


1・ジュエルペット てぃんくる☆
2・魔法少女まどか☆マギカ
3・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
4・THE IDOLM@STER
5・TIGER & BUNNY
6・Steins;Gate
7・花咲くいろは
8・STAR DRIVER 輝きのタクト
9・ましろ色シンフォニー
10・輪るピングドラム


最初はまどマギ鉄板と思っていたが、てぃんくると比較したら誰も勝てないことに気付いた。
ましろ色は脚本が良いのとは少し違うのだが、個人的に翻弄されまくったので外せなかった。
ピングドラムも純粋に脚本構成が良いというのとはちょっと違うよなぁという判断でこの順位。
タイバニは後半グダグダがなければもっと上だった。

作画演出

作画の充実度とそれを活かした演出評価。


1・日常
2・スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
3・THE IDOLM@STER
4・Fate/Zero
5・C
6・魔法少女まどか☆マギカ
7・境界線上のホライゾン
8・STAR DRIVER 輝きのタクト
9・ハートキャッチプリキュア!
10・ベン・トー


ここでもまどマギ意外と伸びず。凄い回は凄いんだけどいわゆる作画アニメでもなかったので。
逆にCは典型的な作画アニメだった印象。Fate/Zeroは本番は第二期かな。
ホライゾンとタクトならタクトの方が動いていた気もするが、ホライゾンはとにかくアクションの幅が広いので。

音楽全般

劇伴、主題歌、挿入歌といった音楽要素全般の評価。


1・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜
2・THE IDOLM@STER
3・魔法少女まどか☆マギカ
4・ゆるゆり
5・STAR DRIVER 輝きのタクト
6・異国迷路のクロワーゼ
7・輪るピングドラム
8・ジュエルペット てぃんくる☆
9・神のみぞ知るセカイII
10・神様ドォルズ


これも劇伴だけならまどマギなんだけど挿入歌加えるとこうなっちゃうよね。
ゆるゆりは異様に長いアイキャッチとか要所でBGMが印象的。
ちなみに10位はDOG DAYS神様ドォルズで悩んだ。神様ドォルズは案山子の起動音をBGMの良さと取るか演出の良さと取るかが難しい・・・。結局、不完全燃焼差で滑り込み。

話題性

一般世間、オタク業界、インターネットなどでの盛り上がり評価。


1・魔法少女まどか☆マギカ
2・イナズマイレブン
3・TIGER & BUNNY
4・Steins;Gate
5・IS<インフィニット・ストラトス
6・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜
7・THE IDOLM@STER
8・青の祓魔師
9・僕は友達が少ない
10・侵略!?イカ娘


ようやく文句なしにまどマギ一位。
イナイレはGOへの代替わりで評価が揺れるがそれでもここかなぁ。
青エクは世間とネットの差が激しくて判断が難しい・・・。

個性

独創性、作家性、唯一性の濃さの評価。


1・輪るピングドラム
2・魔法少女まどか☆マギカ
3・gdgd妖精s
4・放浪息子
5・逆境無頼カイジ 破戒録編
6・魔乳秘剣帖
7・C
8・Dororonえん魔くん メ〜ラめら
9・TIGER & BUNNY
10・夢喰いメリー


gdgdの位置が三回くらい上がったり下がったり変わった・・・。
放浪息子はむしろ職人芸的な作りなんだけど結果的に独創性が生まれているかなと。

声優演技

個々の演技というよりは作品がどれだけ声優のポテンシャルを引き出していたかの評価。


1・逆境無頼カイジ 破戒録編
2・魔法少女まどか☆マギカ
3・日常
4・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
5・Steins;Gate
6・GOSICK-ゴシック-
7・君に届け2ND SEASON
8・ゆるゆり
9・お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!
10・THE IDOLM@STER


悠木碧ならまどマギよりもゴシック、喜多村英梨まどマギよりお兄ちゃん・・・と個々のベストアクトとは違うのだが、やはり役者の熱量は互いの芝居が激突する総力戦でこそ発揮される。というわけで1位はカイジ。あれ!?

エロ萌え

ブヒる、ポル産など新語も色々と生まれたTVアニメには欠かせないサービス要素の評価。


1・IS<インフィニット・ストラトス
2・魔乳秘剣帖
3・Dororonえん魔くん メ〜ラめら
4・ましろ色シンフォニー
5・世界一初恋&世界一初恋2
6・僕は友達が少ない
7・ロウきゅーぶ!
8・戦国乙女〜桃色パラドックス〜
9・マケン姫っ!
10・フリージング


これは単純に肌色の量よりもキャラのセクシャルな魅力をどれだけ引き出せるかが勝負・・・のはずなんだけど、魔乳とえん魔くんはそういう次元超えてた。
世界一初恋は分割2クール合同でこの位置。
個人的にはまよチキ・アスタロッテ・そふてに辺りを入れる余裕がなかったのが残念。
ロリ枠とかリョナ枠とかパンスト枠とか特化しているものがないと最近は厳しい。

安定感

全話通じての総合的クオリティのブレのなさ、軸の座り具合の評価。


1・ジュエルペット てぃんくる☆
2・うさぎドロップ
3・侵略!?イカ娘
4・異国迷路のクロワーゼ
5・ぬらりひょんの孫〜千年魔京〜
6・花咲くいろは
7・WORKING’!!
8・夏目友人帳
9・君に届け2ND SEASON
10・Rio RainbowGate!


てぃんくるは3クールぶんは2010年なのでどうしようかと思ったのだが、4クール目だけでも他が太刀打ち出来ない奇跡を起こしていたので1位。
あと、Rioは地味にパチスロマネー恐るべしを印象付けるクオリティがあった。

暴走度

くだらない常識をぶち壊すロックな魂を評価。


1・BLOOD-C
2・お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!
3・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜
4・Dororonえん魔くん メ〜ラめら
5・よんでますよ、アザゼルさん
6・フラクタル
7・日常
8・ゆるゆり
9・魔法少女まどか☆マギカ
10・gdgd妖精s


これはもう1位鉄板過ぎる・・・。他に一切ランクインしないのも潔い。
ただ2011年はそれほど無茶している作品は多くなくて、相対的に日常・まどマギといったメインストリームにありながら挑戦的だった作品が入る結果に。
gdgdは暴走が織り込み済みの企画なんで一応こんなところかなぁと。
フラクタルは・・・むしろもっとやらかすべきだったと思う。

時代性

今、この時代に放送されたことの意義と、次代に続いていくであろう価値の発見を評価。


1・魔法少女まどか☆マギカ
2・輪るピングドラム
3・UN-GO
4・THE IDOLM@STER
5・バトルスピリッツ ブレイヴ
6・花咲くいろは
7・Steins;Gate
8・フラクタル
9・僕は友達が少ない
10・TIGER & BUNNY


「仕事」と「選択」を意識させられる作品が多い。
職務を全うした結果死ぬ、職務のなかで人生の価値を見つける、職務のなかで迷い続ける、職務のなかでコミュニティを回復する・・・などなど、パターンはいくつかあるが不思議なほどどれも共通項はあるように思う。
不謹慎だけど、あなたがメルトダウン止めに行けと言われたらどうするか・・・みたいな想像もしてしまった。

結果発表

いつものように同点が多いので、ベスト10ではなく11になっちゃいました。


1位・魔法少女まどか☆マギカ(52点)
2位・THE IDOLM@STER(36点)
3位・ジュエルペット てぃんくる☆(33点)
4位・輪るピングドラム(24点)
5位・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜(23点)
同6位・Steins;Gate(22点)
同6位・日常(22点)
8位・Dororonえん魔くん メ〜ラめら(18点)
9位・TIGER & BUNNY(17点)
同10位・IS<インフィニット・ストラトス>(16点)
同10位・逆境無頼カイジ 破戒録編(16点)


メ〜ラめら!!
というわけで、えん魔くんがランクインするという他ではあまりないと思われる結果に。
まどマギ無双は予想通りだったものの、対抗馬としてアイマスてぃんくるが競る展開も予想していなかった。
タイバニの伸びが弱かったのは作画と後半脚本の不安定さを考えると仕方ないか・・・。
ピンドラも期待値ほど伸びてはいないのだが人を選ぶ作品なんでこの辺りが妥当かなぁ。
ダークホースうたプリ、ISも2011年前半放送で忘れられるかと思いきや粘り腰。
シュタゲは前評判通りのクオリティで終始駆け抜けたという印象。メディアミックスとして理想的だった。
カイジも第一期を更にパワーアップさせていたのと、貧困ビジネスを扱ったテーマ設定が原作発表時よりも迫真さを増していた。
ちなみに以下は12位から15位。


12位・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない(15点)
同13位・花咲くいろは(14点)
同13位・魔乳秘剣帖(14点)
15位・ゆるゆり(13点)


岡田麿里脚本二つは、ちょっと互いに食い合った感じ。
魔乳はひたすら異様な世界観と意外と骨太な展開が噛み合っている2011年最大の怪作。
ゆるゆりは素直に楽しめる美少女コメディの新スタンダード。
まあ順位に色々と不条理はあれど、選んだ作品のレベルに関しては間違ってない・・・のかなぁ?
しかし昨年の「けいおん!!」無双のランキングを思い出すと、世相が変わったことを強く感じる。
けいおんも劇場版でまだ現役ではあるのだが、暗く重い時代に突入していくなかでそれこそいかに生存戦略を練るかってステージに突入してきたのだろうな・・・。
仕事テーマとアイドルテーマが重なっているのも興味深い現象。
それがメインになっているアイマスうたプリだけでなく、てぃんくるにもピンドラにもタイバニにもアイドルテーマはあるし、魔法少女やIS操縦者に選ばれるのもアイドル化ではあるわけで、AKBブームと合わせてちょっと只事ではないシンクロが見えるんだけどそれが何を意味しているのかまで考察するアイドル知識は筆者にはない・・・。
やはり何か一つの役割・居場所・コミュニティ・地域・世界線・路線を選んで、そこで責任を果たすことの意味を見つめ直すのにアイドルって偶像の設定は効果的ってことなのかな。
昔だったらそれがロボットなり異能だったりしたんだろうけど、今や美少女ばかりがスカウトされて力を与えられる時代・・・。
2012年はまたロボット復権の兆しも見えるので男の子の奮起にそろそろ期待しているんだけど。


総論としては、3.11で日本の姿が様変わりし価値観の転換を急速に求められるなかで、自己の作風を強調する作品が増えていた印象。
当初は単に殺伐としていくだけなのかとも心配したのだが、攻める作品は攻めに徹し、逆に変わらないことに価値を見出した作品は徹底して変わらないことを選んだりと、それぞれ作品ごとにやはり自分の役割をいかに自覚するかという流れが生まれていたように思う。
オリジナルアニメの増加も良く指摘されたが、商業的な問題のみならずそういう価値基準を自分で決めなければ通用しない状況のなかで必要に駆られたという面もあるように思う。まあ、まだ流れが本格化するには時間もあるだろうが。
こう言うと何か良いことのようにも聞こえるけど、実際はサバイバルゲームの幕が開いたということでもある・・・。
一方でラノベアニメやマンガ原作も途切れることはないだろうし、何だかんだで多様性は増していくのかも知れない。
勿論、多様化した結果ガラパゴスに陥って全滅って可能性もありますが。
2012年、願わくば地震も停電も戦争もなく、穏やかにアニメを観て過ごせる世界でありますように。
・・・っても、何かマジで戦争に近いことはありそうな気がしてならない。

2010年TVアニメ感想総評・簡易版


何年ぶりだかの十部門からトップ10を選出して点数つける例のアレ。
時間もないし今回本当にやっつけランキングなので結果だけごく簡単に書いておきます。

時代性

1・ヨスガノソラ
2・俺の妹がこんなに可愛いわけがない
3・とある科学の超電磁砲
4・Angel Beat!
5・デュラララ!!
6・刀語
7・ソ・ラ・ノ・ヲ・ト
8・けいおん!!
9・侵略!イカ娘
10・百花繚乱 サムライガールズ



たぶん、過去にやったランキングと比べても読んだ人の文句が多いだろうと思う。まあ毎回文句ばっかりだった気もするが。
今回はフィーリング重視で勢い任せにランキング作っているので細かい説明は出来ません。
そもそもエロ萌えなんて規制版か規制解除版かで評価違うし、「もっとToLOVEるTVKで放送しねーし・・・!!
最後の「時代性」というのはあとで振り返った時に時代の節目になっていそうな作品、またはその時代を象徴するような作品というアバウトな意味です。
それと「銀魂」や「リボーン」など長期放送作品は今回意識的に省いてます。
納得いかない人は自分の観たぶんだけでもランク付けしてみると新たな発見があるかもよー(棒読み)。
で、各1位から10位まで10点〜1点を与えて、最終的には以下の通り。

結果発表

1位・けいおん!!(55)
2位・パンティ&ストッキングwithガーターベルト(36)
3位・ヨスガノソラ(29)


同点4位・Angel Beat!(28)
同点4位・探偵オペラ ミルキィホームズ(28)


同点6位・四畳半神話大系(27)
同点6位・俺の妹がこんなに可愛いわけがない(27)


8位・とある科学の超電磁砲(26)
9位・侵略!イカ娘(23)
10位・荒川アンダーザブリッジ(18)


面白くも何ともないうえに違和感だけはバリバリの結果。
自分でやっておいて何だけどパンストとヨスガ明らかにおかしい・・・!!
けいおん無双はまあそうなるだろうなとは思っていたが、それにしても他の対抗馬が弱かったなぁ。
個人的には改めてタイトル確認して、2010年に最終回を迎えたロボットアニメがHEROMANとTFアニメイテッドしかないことに驚いた。
どちらも海外が絡んでいる作品なので純粋な日本製ロボットアニメってほぼ絶滅状態だったんだな・・・。最後にタクトとスパロボOGが滑り込んでくれて良かった。
他にも色々と思うところはありますがキリがないのであとは来年。
では皆様、良いお年を。