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07年TVアニメ感想総評番外2・キャラ編

電脳コイルの総集編を見逃したら、
今日は他に書くものがなかった。あ、相棒は観たけど。
なので総評番外編、今回は07年アニメのキャラ傾向について。
07年を象徴するであろうキャラ属性三つ、
ツンデレヤンデレ・ヘタレの代表キャラを抜き出して
色々と傾向やら何やら語るというまったく無意味な試みです。
ちなみに属性振り分けは物凄く強引なので細かいことは気にしないよーに。

ツンデレ

・アディリシア ・ロックマンの委員長 ・日奈森あむ 
・シャナ ・ルイズ ・三千院ナギ ・かれん ・カレン
・プリーシア ・麗華 ・美夏 ・若竹マリ
・瑛花 ・エリーゼ ・イサコ ・絢子
・聖秀野球部の皆さん ・留奈 ・バルサ ・ヴァルダ
コーティカルテ ・凛奈 ・黄 ・伊織 ・かがみ
・阿部 ・綾乃 ・菜々香 ・すみ ・長谷川さん ・荻上


07年の一番わかりやすいツンデレキャラは、
これはもう文句なくダーカーの黄さんですね。
初期の圧倒的なツンツンぶり、過去が明かされていくに従い
どんどん親近感が増していくキャラ造形、
そして最後はデレまくった末に愛する者を守る為に自爆!!
完璧過ぎる!! 敢えて欠点を探すなら、オッサンであることくらい。
まあそれはともかく、07年はシャナ・ルイズ・ナギの
釘宮三大ツンデレキャラが揃い踏みだったのでその印象が強いが、
意外といわゆるパターン通りのツンデレキャラは減少していた印象。
ベタなのはシャナやルイズがそうであるように、
アディや麗華や綾乃やコーティカルテなどラノベ出身に多く、
他はマンガ原作にしろゲーム原作にしろアニメオリジナルにしろ、
ツンデレという属性を意識しつつもベタは避けるという
キャラ造形が目立っていたように思う。
何でラノベだけベタを恐れないのかという問題はまあ置いといて、
さすがに世間でツンデレツンデレ言われ過ぎた反動がきた模様。
それと、男相手にツンデレするというラブコメキャラとしての
ツンデレの構図がほとんど崩壊しているのも注目点。
かがみ・すみ・マリ・かれん・イサコ・伊織などがツンデレる相手は
男ではなく女友達であり、ツンデレが恋愛というよりは
普遍的な人間関係ドラマのなかに回収されている。
というか、今までは普通に仲の悪かった二人が
ケンカして仲良くなってという話でしかなかったのが、
ツンデレと百合という概念がフィルターとして機能してしまうせいで
何か先鋭的なものに見せかけられるということなのだろうけど。
ただそれを、歪んだ視聴者が自主的に妄想しているだけでなく、
制作側が狙ってやってるのが面白いところではある。

ヤンデレ

桂言葉 ・西園寺世界 ・星野あさみ ・タチバナカズキ ・安藤
・ミヤミヤ ・レイミ ・ユベル ・アレルヤ ・みやこ ・景 ・千尋
・九重りん ・アリス ・柚木 ・楓 ・水奈 ・パピヨン ・黒ニア
・LA ・七生愁 ・プリシラ ・千早 ・真 ・蒼乃 ・鷹野


スクイズがあり、efがあり、マイユアがあり、ひぐらし解があり、
そしてSHUFFLE!MEMORIESまであった07年、
ヤンデレと呼ばれるに足るキャラパターンは出尽くしていた。
一口にヤンデレといってもタイプはツンデレ以上にバリエーション豊かで、
ヤンデレなのかどうかを判定する基準というのは、
ぶっちゃけて言えばいわゆる
「レイプ目」(ハイライトの消えた眼)になったり
表情が極端に邪悪に描かれたりといった、作画的な記号演出が
されるかされないかに過ぎないんじゃないかと思ったりもする。
なので、裏切った安藤が瞬間的にヤンデレに見えるという・・・あ、
いやそれはまあ筆者だけかも知れないが。
また、ただの邪悪キャラとの明確な違いについては、
ヤンデレ記号を発した瞬間、魅力が増すかどうかという点が重要。
つまり「病んだ」瞬間、そのキャラの本質が見えたと
多くのファンが感じてキャラの価値が上がるが否かという問題。
結局、ヤンデレというのもキャラのリアリティを追及した結果であり、
そこに本質的な人間性やドラマが表現されているかどうかというのが
一番大事になってくるのだろうな、と・・・。
そこを履き違えると一過性の流行として消えてしまうかも知れない。

ヘタレ系

ルルーシュ ・夜神月 ・伊藤誠 ・バルダ ・ルチア
・三沢 ・ノア ・往壓 ・ナディ ・初期シモン
・ジュリエット ・ティアナ ・白石みのる ・三橋
・羽入 ・ギオ ・サックス ・糸色望


ヘタレもやはりいくつかのタイプに分かれる。
ルルーシュ・ライト・誠は策士自爆タイプ、
自分の思うままに物語を動かしていたはずが、ミスで自滅しヘタレる。
そういう意味で、実はギアスとデスノスクイズ
ピカレスクヒーローの栄光と挫折を描いている点で同系統作品だったりする。
スクイズだけスケール小さいように見えるかも知れないが、
むしろリアリティではギアスとデスノを上回っているわけで・・・。
バルダ・ルチアさん・ジュリエット・ナディなどは無能役者不足タイプ、
与えられた立場に対してあまりに働きが悪いのでヘタレに見える。
バルダやナディのようにそれが愛らしさになれば、
三沢・白石みのる・ギオのようなヘタレぶりをネタにされる
マスコットタイプに移行してむしろ人気になったりするのだが、
ジュリエットのように物語の流れを阻害するほどに
無能ぶりが目立ってくると作品全体が大変なことになってしまう。
往壓・初期シモン・三橋・ティアナ・羽入などは大器晩成タイプ、
これは主人公の王道パターンなので敢えてヘタレ扱いするのは
本来おかしいのだが、最近は成長後の立派な姿よりも
ヘタレ姿の方がファンの共感を呼びやすいので、
三橋のように敢えて成長し過ぎないように
ヘタレを維持され続けるよう演出される傾向があるように思う。
成長後のシモンが魅力を失ったのは象徴的で、
やはり現代においては駄目人間の方が感情移入対象としては上らしい。
憧れよりも共感の時代、そうすると最初に戻るが、
策士自爆タイプが時代を代表する作品の主人公になっているのも
何となくわかる気もする・・・。


とまあ、こんな感じですが、
あくまで正月気分で書いた文章なので、
あまり本気にしないで下さいな。