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Phantom〜Requiem for the Phantom〜 #26(終)

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Phantom~Requiem for the Phantom~ オリジナルサウンドトラック Vol.2
量産型ファントムを退けサイスの呪縛を打ち破ったエレンとレイジ、
そして二人はエレンの故郷を目指して新たな旅に出る。その先に待っていたのは・・・。
仮面チャイナな量産型ファントムとの死闘とサイスとの決着、
そしてエレンの故郷とおぼしき場所での衝撃のエンディングを描く最終回。
量産型ファントム戦は、いきなりショベルカーで襲われたりする流れが
無理に最終回らしい派手な絵を作ろうとしている感じで少し気になったのだが、
とりあえずテンションの高いアクションにはなっていたのでまあ良いか。
エレンがサイスの呪縛から逃れる決着はドSでもありドMでもあった
サイスが何だかんだで精神的には勝ち組なんじゃないかという気が・・・。
それにしても変態仮面の似合いぶりには笑った。
そしてラストはエレンの故郷らしいモンゴルの空の下、レイジが倒れて終了。
これはアニメオリジナルの終わり方らしいのだが、因果応報というだけでなく
ただ生きる為に殺し続けたレイジが唯一の望みをようやく叶えた直後に
運命の糸が切れたように凶弾に倒れるという図式は筋が通っていて納得させられた。
とはいえ、このあとのエレンのことを想うとある種のハッピーエンドなどと
前向きに受け取るのはさすがに無理あるし、モヤモヤした終わり方ではあったなぁ。
ベタでも良いからせめてエレンが妊娠しているとかそういうフォローが欲しかった。
全体としては、第一部の焦燥感と緊張感、第二部のキャルの可愛さ、第三部の意外性と、
次々と毛色を変えていく物語をそれぞれ的確に処理していて完成度は高かったのだが、
個人的には第一部の内容が一番このスタッフには似合っていたように感じられて、
第二部以降は少しズレが出てしまっているように見えたのが残念だった。
特に第三部はどうせならもっと大胆に原作と離れて展開しても良かったのでは・・・。
ただ、近年の真下耕一監督作品のなかでは抜群に原作との相性も良く、
演出も一時の極端さを抑えた万人向けの方向にシフトしていて普通に面白かった。
声優陣では最初は違和感のあった入野自由の凄味を利かせた演技が
後半にはすっかり板に付いていたのが感心させられたなぁ。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。