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ささめきこと #13(終)

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着いたら電話する・・・と約束して田舎に向かった純夏が
様々なトラブルで汐に電話出来ず二人のモヤモヤが高まっていくという最終回。
たかが数日旅行で離れ離れになりちょっとケータイが繋がらなくなっただけで、
まるで世界が終わるかのように心を乱していく純夏と汐の様子を丁寧に拾っていく
ある意味振り切った演出がなかなか興味深かった。
ただ美しいとか甘酸っぱいというだけではない、切に誰かを求めることの
厄介さや周囲への迷惑やエゴイスティックな側面も映し出したうえで、
それでも爽やかな印象で話をまとめていたのは見事だったなー。
ケータイというアイテムを使っているせいで、ともすると現代的な
コミュニケーション不安の問題を感じさせるようなところもあるんだけど、
描こうとしているのはそこではなくもっと普遍的で牧歌的な部分なんだろうな。
それがまあ、女の子同士で成立している、または女の子同士でないと
成立しないというのが真に現代的な問題なのかも知れないけど。
全体的にも、恐らく原作が持っているのであろうキャラの身勝手さや
キャラ関係が持つ本質的な危うさといったものをなるべく削らずに、
それでいて意外と取っつきやすいガールズラブものとして
バランス良く提示して上手く距離感を取っていたのが面白かった。
凄く普通に普通に作っているんだけど、裏に確かな技術と
こういうジャンルに対するスタッフの冷静な目が感じられるというか。
そのせいで最近多い百合もののなかでもちょっと異質な手触りがあったなぁ。
声優陣ではこっちも高垣彩陽が中盤からどんどんハジケていて楽しかった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。