へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

なれのはて 過去感想は作品タイトルで検索してください

スポンサードリンク

(TVK)戦姫絶唱シンフォギア #13(終)

戦姫絶唱シンフォギア 2 (初回限定版) [Blu-ray]
戦姫絶唱シンフォギア 3 (初回限定版) [Blu-ray]
チェェェェェンジ真ノイズ!! こんな月の欠片一つ、シンフォギアで押し出してやる!! い、生きていたのかお前ら〜〜〜ッ!!・・・とか何とかで丸く収まる最終回。
いや、凄い。本当に凄い。最初から最後まで一切テンション落とさず脇目も振らず迷いなくベタをやり切っていて、観ているこっちがバカ負けして感動させられる!!
どう考えても突っ込みどころしかないのに、画面から溢れるエネルギーが無駄に圧倒的なのは何なんだこれ・・・!?
話もビジュアルも音楽も、普通なら誰かが冷静になっちゃって照れが入りそうなものなのに、全員で狂ってるのが恐ろしいなー。これだけ狂気に走られると敵わない。
特にラスボスが合体したり月ぶっ壊したり撃ち落としたりすることよりも、響が了子さんを説得しようとする流れに異常なノリがあって結構本気で恐怖したよ・・・。
あれはたぶん、物語の構成とかそういうの良くも悪くも度外視してないと無理な演出で、あの割り切り方にはこの作品を支える本質的なセンスが良く出ていたようにも思う。
キャラと物語の整合性よりもセリフのインパクトとシーンの鮮烈さを優先する作りが歌舞伎っぽい・・・といっても歌舞伎詳しくないので全然違うかも知れないが、とにかく演劇的ではある。
それとも歌をベースにした作品性からすると、ライブ的と捉えるべきなのか? 最終回のネタからすると、富野・今川系の匂いもあるのかも。
全体としても、売れ線企画に全力のビジュアル&サウンドをぶち込んだ売れるべくして売れる作品のようでありながら、実体の魅力がまるで別のところにぶっ飛んでいる奇妙な作品だった。
むしろシンプルに作っているはずなのに、何でこんなおかしなことになったんだ・・・!?
ただ、それでいて尖ってる部分と取っ付きやすい部分が両方用意されていたのも、ひたすらおかしいだけではない余裕が見えて安心感もあったな。
最初こそ心配だらけだったけど、最終回ではもう響達が死ぬなんて絶対あり得ないと確信出来たし。
バカアニメと見せかけての鬱展開は多いが、鬱アニメと見せかけてのバカアニメって珍しい。そういうところも個性が目立っていて、計算でやったなら凄いし天然なら更に尊敬する。
あとは挿入歌も含めた声優陣の熱演も見事だった。水樹奈々高垣彩陽に挟まれながら歌いきった悠木碧は偉い。沢城みゆきとの師弟対決も熱かったし。
個人的には魔法少女系統としての側面をもう少し掘り下げても良かったかと思うけど、魔法少女を突き詰めるとロボットアニメになるの法則はまた立証されたかな・・・。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。