へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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ドットハック セカイの向こうに

ドットハック セカイの向こうに + Versus Hybrid Pack ハイブリッドパック (THE WORLDエディション)
.hack」シリーズ初のフルCG劇場用作品。
原作ゲームを制作するサイバーコネクトツーのチームによる作品で、そういう意味ではメディアミックスというより本家ゲームのムービーパートで本当にムービー作っちゃったという感覚なのかな。
なので監督もサイバーコネクトツーの社長、松山洋が自ら務めている。
そういうスタッフ体制だからなのか手触りはむしろ自主制作CG映画に近い。テーマを身近な日常劇に置いているので余計に新海誠系譜を感じる。
最初こそなかなかゲーム世界に進まず、ゲームムービーと大差ないCGでの日常劇を見せられることに辟易するのだが、慣れてくると意外と癖になってくるから不思議だ。
たぶんキャラの芝居付けやシチュエーションの組み方を手作業で丁寧にやっているのが伝わってくるからなんだろうな・・・。
そこは前日の「ベルセルク」と比べると顕著なのだが、あちらはなるべくCGであることを意識させないようにしようとして逆に違和感を目立たせていた印象が強い。
対してこっちは端からCG丸出しで直球勝負をしているので、むしろ違和感が経過とともに軽減していく。
ベルセルク」や他の日本CGアニメのような2Dとの融合ではなく、日本式キャラモデルでのピクサー的な方向性を愚直に目指しているのが面白い。
それはファイナルファンタジーという夢とともに終わったはずの道ではなかったのか!?
後半はゲーム世界での派手なアクションがメインになるのだが、個人的にはその頃になるともう日常描写の方が楽しみになってしまっていて、ぶっちゃけ最終決戦が一番退屈だった気さえする。
あれだと結局プレイ出来ないゲーム画面でしかないからなー。
大体、ヒロインだってあれはメガネディスプレイでゲームしているだけなんじゃ・・・。
また若手の役者を中心にした声優陣も意外と悪くなかった。桜庭ななみは「サマーウォーズ」でも声優やっているが、今回は特にナチュラルさが良かったと思う。