（新）中二病でも恋がしたい！ ＃１

INSIDE IDENTITY
BS11での本放送。
京アニが自ら主催するラノベレーベル、KAエスマ文庫の原作を監督：石原立也、シリーズ構成：花田十輝、キャラデザ：池田和美、制作：京都アニメーションでアニメ化。
どうでもいいけどエスマ文庫ってステマ文庫に見えて仕方ない・・・。
要するに京アニが一般から原作を公募してそれをアニメ企画に変えたというものなので、ほとんど京アニオリジナル作と言ってしまっていい状態。
実際に内容もアニメオリジナルの新キャラやら設定やらが大量追加されているみたいだし。
ともかく本編は、中二病を卒業した少年が絶賛中二病な女の子と出逢ってラブコメする話。
本当に今のところそれ以外まったくないシンプルな展開ながら、テンポの良さと作画演出で強烈に引っ張っていってしまうのが見事。
特にヒロインの造形は中二病というコアが関係ないくらい可愛い生物として描かれていて、何かズルいんだけど屈服させられてしまう・・・！！
女の子の細かな挙動を丁寧に拾って萌え変換するのは京アニのお家芸だけど、今回はそれがギャグと一体化してるんで予想以上に取っ付きがいいなぁ。
傘を開いて畳んでしているだけで面白いって、アニメって何なんだろうと一瞬わからなくなるくらい不思議・・・。
また背景へのこだわりも健在で、特に小さな通学駅の空間的な切り取り方には感心してしまった。
OP＆EDが今までの京アニ作品のイメージを色濃く出していることといい、技巧的には「氷菓」と対になる形での京アニの集大成って感じがするな。
「氷菓」がシリアス・リアル路線でこっちがコミカル・デフォルメ路線ってことになるのか。
ただ、中二病ネタが代表するようにぶっちゃけ新鮮な要素が何もないので、技巧だけでどこまでいけるのかは不安も残る。
今期は他にも中二病を題材にした作品が揃っているので、だからこそ何かもう一歩その奥に踏み込んだ要素を観たいなー。
声優ではヒロイン役の内田真礼の魅力が早くも全開。モバマスのCDで同じタイプの中二病キャラを演じているんだけど、やっぱ影響あるんだろーか？
似た形で主人公役の福山潤の方はルルーシュの存在が元中二病の過去とシンクロしているのが興味深い。その辺り、中二病を封印している主人公と現在進行形のヒロインの差も出ているような気がするし。