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(新)ジョジョの奇妙な冒険 #1

ジョジョの奇妙な冒険 Vol.1  (第1部オリジナルサウンドトラック、全巻購入特典フィギュア応募券付き)(初回限定版) [Blu-ray]
ジョジョ~その血の運命(さだめ)~ (TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」オープニングテーマ
第三部OVA版、第一部劇場版に続く「ジョジョ」初のTVアニメ化。
ディレクター:津田尚克、シリーズディレクター鈴木健一、ビジュアルディレクター:ソエジマヤスフミ、シリーズ構成:小林靖子、キャラデザ:清水貴子、制作:david production。
通常、監督に当たる役職が三つもある奇妙な構成なのだが、さすがに一人の人間が「ジョジョ」を背負うのは無理という判断からなんだろうか? 個人的にはdavid productionが「ジョジョ」ほどの大きな作品をゲットしたのも驚き。
また今回はサイバーコネクトツー制作のゲーム版とも連動した企画になっているらしく、新たに配役された声優は共通している。
本編は原作の流れを忠実に再現して第一部から開始。ジョナサンとディオ、宿命の二人の少年時代をテンポ良くまとめていて非常に軽快な作りだった。
かなりセリフやシーンのカットも多いのだが、編集の上手さと名場面の完成度の高さでその不満を感じさせないのが見事。
そもそも「ジョジョ」ってセリフの多さや作画の濃さに反した展開のスピード感こそ魅力という面もあるので、そこを体感に置き換えているのは素晴らしいと思う。
また、原作連載時の大真面目な要素と長年の蓄積でファンの間で浸透したネタ要素とのバランス配分も的確で感心した。
余程の度胸とセンスがなければ25年に渡って熟成されたイメージを再提示するなんて出来ないだろうから、今回のスタッフの仕事は手放しで褒めていい。
描き文字を再現した作画演出やビジュアルの色遣いなど、見た目のインパクトも凄いがむしろそういった骨組みの確かさに安心感を持ったなぁ。
ビジュアルの方向性はdavid productionの流れで考えると基本は「戦う司書」の発展系なのかな。描き文字演出については「はじめ人間ギャートルズ」「きんぎょ注意報」に匹敵するくらいの大胆さだけど。
そして今回は何といっても、音響&声優陣の名ゼリフ再現に対するこだわりにシビレる憧れるゥ!!
主演の二人は無論のこと、少年A役の松岡禎丞が完璧な「憧れるゥ!!」をやってくれていてド感動したよ!!
ぶっちゃけ後年、2012年の松岡禎丞のブレイクを語る際に出てくるのはキリトさんでもカンピオーネでもなくこの少年Aなのではあるまいか?
興津和幸のお坊ちゃんでありながら爆発力を秘めたジョナサン、子安武人のカリスマよりも人間味の方が溢れるディオも面白い。
これについてはゲーム版で発表されている他の主人公もそうなのだが、すでに固まっているイメージよりもストーリー上の必然性を優先した配役になっているのが好印象。
っていうか第三部OVA版やカプコン格ゲー版があまりに渋過ぎたんだよなー。そこから脱却しただけでも大変なことだ・・・。
特に子安武人のディオはこの小悪党がどこまで駆け上がっていくのか今から超楽しみ。
今回アニメで観直すまでそれほど意識していなかったが、この始まりの時点でジョジョは血を受け継ぎディオは不死のままひたすら成り上がっていくという対立構図が明白なんだよな。
単なる原作再現という以上に、より原作への知見を深めてくれるような新たな視点の発掘が今後も感じられると嬉しい。
とりあえず2クールで第二部までやることは決定しているようだが、この出来なら確実に分割4クールで第三部まではいける。あとは第四部以降まで延々やれるかどうかだ。
ジョジョ展のCMで第四部がちょっと流れたけど高木渉の億泰がハマりまくってて、第四部までは絶対に辿り着いて欲しくなった・・・!!