へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

なれのはて 過去感想は作品タイトルで検索してください

スポンサードリンク

(新)琴浦さん #1

TVアニメーション「琴浦さん」その1【特装版】 [Blu-ray]TVアニメーション「琴浦さん」OPテーマ::そんなこと裏のまた裏話でしょ?TVアニメーション「琴浦さん」OPテーマ::そんなこと裏のまた裏話でしょ?
TVアニメーション「琴浦さん」エンディングテーマ集::希望の花とつるぺたとESP研のテーマ
ウェブコミック原作のTVアニメ化。メイン視聴はニコ動配信ですが初回はAT-X無料放送で視聴。
監督:太田雅彦、シリーズ構成:あおしまたかし、キャラデザ&総作監:大隈孝晴、制作:AIC Classic。
とにもかくにも冒頭10分超に渡る初回アバンの仕掛けが強烈無比・・・!!
読心能力を持って生まれたヒロインの悲壮な半生をこれでもかと入念に描いてからの「物語の始まり」を華麗に彩る演出が完璧にハマっていた。
あのアバンストーリー、何が凄いって最後の保健所オチが超能力まったく関係ないってことだよなー。
あそこで超能力のせいだけで不幸なわけではないヒロインの不遇さ、世間の冷たさを思い知らせて声なき絶叫に持っていく展開にはゾクゾクきた。
徐々に壊れていく母親を井上喜久子がまさに鬼女の如く演じているのも印象的。
そして何より、「みつどもえ」スタッフ中心で絵柄がほとんどそのまんまなことを見事に逆手に取っているのに感心した。
そもそも地上波最速がCBCだったりと今期の作品群のなかでは恵まれていない状況で、大勝負を仕掛けてきたことが立派。
このアバンの出来とその評価には、現代のアニメファンは鬱展開に弱くて云々・・・みたいな言説が所詮は思い込みに近いんだということを証明していた気がするなぁ。
本編に入ってからもヒロイン琴浦さんと相手役の真鍋くんの、微笑ましくも真剣な関係性構築の物語がとても良かった。
構図としては良くある不幸な超能力少女を癒してあげる流れなんだけど、関係性の濃密さが丁寧で見応えがある。
太田雅彦は「みつどもえ」でも「ゆるゆり」でも不意打ちで出してくるシリアス演出の切れ味が素晴らしかったけど、今回はそのかくし芸が全開になってる感じだな。
あとは金元寿子がまた新たな代表作を掴みそうなのも楽しみ。ついにイカピース浦さんになるのか・・・。