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へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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PSYCHO-PASS #20・21・22(終)

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20話。シビュラシステムから朱への悪徳勧誘。
シビュラの言い分が要するに弱味につけこむ詐欺師そのもので、どうしても社会の必要悪ってレベルに見えないのがキツい。
今までの繰り返しになるが、この社会がそれでも存在しなければならない理由付けが作中で弱いのが非常に惜しい。
そもそもシビュラによって弱者が弱者として認知されない体制になっているのが問題でもあるのだろうが・・・。
なので、その辺りの葛藤を朱の個人的な内面描写に仮託していたのは仕方のないことだし、現状取り得る最善の演出だったかなとは思う。
過去の様々なキャラのセリフが一つに集約されていく様子には強い感慨もあった。


21話。最終決戦でついにおやっさんが尊い犠牲に!!
石田彰以上に目に見えて死ぬに決まってたキャラではあったが、メガネ無能が想像の斜め上をいき過ぎていてそこでびっくりした。
朱が覚醒して超有能キャラになってしまったことで更にメガネの無能が浮き彫りになっていたのに、まさか父親の死の原因まで作るとは・・・!!
いや、まあもっと早く腕引っこ抜けよというのはさすがに理不尽な要求だとは思うのだが、それにしたって本当に良いところなかったなぁ。
この状況でおやっさんのサイボーグアームを引き継ぐフラグを立てていること自体が、何かシュールで笑っちゃったし・・・。
しかし親子の会話は気取りのないストレートに浪花節な感じが結構グッときたな。この作品の雰囲気のなかで人情ドラマが入ること自体も意義深い。
格闘戦も相変わらず槇島さんのケンカ慣れしたノリが面白かった。


22話。狡噛と槇島の辿り着いた旅の結末、そして新たな世代の始まりを描く最終回。
穀倉地帯で狡噛と槇島が追いかけっこをするクライマックスは、文芸映画のようでもあり青春の1ページのようでもあり、存外に詩的な空気が生まれていて感心。
個人的にはアニメ版デスノートの最終回を思い出したなぁ。あれも大罪人である主人公の方に原作以上に肩入れする形になっていたが、こっちも狡噛よりも明らかに槇島に感情移入した演出がされていて興味深かった。
狡噛の槇島殺しにも親友を殺してしまったかのような取り返しのつかなさがあって、槇島の業も罪も全て狡噛が引き継いでしまった印象になっていた。
この物語において実は最大の謎であった、狡噛とは何者なのかという点についてそのせいもあって明確な答えが出なかった気もする。
単に有能な猟犬に過ぎなかった男が、槇島を追いかけたことでどう変わったのかを最後にもう少し詳しく見たかったな。
・・・それこそ、朱に撃たれて爆死するしかないのかも知れないけど。
朱の成長とメガネの脱ダテメガネに関しては、シビュラ支配の背景はあるにせよ社会人としての役割を果たしていく職業もののラストとして真っ当なオチだった。
あの後輩は標本事件編に出てきた娘だっけ? 今ひとつ存在意義がわからなかったけど、伏線だったわけね。
取り残された女性二人がガチレズってた件については・・・この二人を活かしきれなかったスタッフが悪い!! あの過去編で別れたミュージシャンどうなったの!?
全体的に、この設定において語るべき点は充分に語っているものの、こちらの想像を超える要素がほとんどなくて少し物足りなさはあった。
あまりマニアックにやり過ぎてもノイタミナらしい一般性から離れてしまうので、これがヒットメーカー本広克行らしいバランス感覚だったのかも知れないが、せっかくの機会だっただけに残念。
ただ、時代に対する嗅覚は確かなもので、踏み込み不足とはいえ提示されたテーマの数々についてはどれも非常に興味をそそられるものだった。
あくまで問題提起を軸にした作劇だったと考えれば、これで良かったのかな。言うだけ言って何も解決しない海外ドラマみたいな感覚か・・・。
第二期を匂わせる終わり方になっていたし、実際にまだまだ食い足りないので続きがあるなら期待したい。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。