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プリティーリズム・ディアマイフューチャー #48・49・50・51(終)

プリティーリズム・ディアマイフューチャー DVD BOX-3
48話。三回連続グレイトフルシンフォニア、第一幕。
まず、一つのショーを三週かけて表現する構成が凄い。まさに長編ミュージカル!!
序幕はまずは、あいらを巡る三角関係に決着をつけることに。
ショーの形を借りてドラマティックに恋愛劇を盛り上げる演出がなかなかハマっていて感心した。
ずっと韓流ドラマ路線と言われていた三角関係だけど、最後になって韓流どころか神話レベルまでテンション上がってくれたのも嬉しかったな。
しかし結局あいらの気持ちってずっとショウさんから動いてなかった気がするし、ライバル男はひどい道化だったよなー。


49話。グレイトフルシンフォニア第二幕、仲間達の犠牲の果てに最終決戦突入。
最後にみあとヘインが残るのは当然なんだけど、最後まで他のメンバーが居ても居なくても同じような扱いだったのは残念。
大気圏突破でロボットアニメみたいなビジュアルが発生していたのは面白かったけど。
ただ、他のメンバーを踏み台にした件についてちゃんと我らの欽太郎さんが糾弾する展開に持っていったのは誠実だったと思う。
欽太郎の目的が競争の否定、華やかなショーがその実ライバル同士の蹴落とし合いの場に過ぎないことへの絶望にあることが明確になってくるのも納得。
アイドル、競争、リーダー論、今期のアイドルものにあった要素がほとんどここで出揃っていたのも見事。


50話。グレイトフルシンフォニア最終幕、孤独な男を救済する女神達の輝き。
千葉繁が素晴らしい!! こんなにシリアスにカッコ良い千葉繁の芝居を聞いたのはいつ以来だろう?
「人は・・・孤独なんだぁぁぁぁ!!」と慟哭する辺りの、いつものギャグっぽい喋りなのにそれが痛切さを増している感じは千葉繁にしかない独特さだったなぁ。
しかし欽太郎の孤独と絶望について、本当にクリティカルな問題点までは詰め切れていないようにも感じたな。
あんまりそっちに引き摺られると本当にアイドルアニメでも何でもなくなっちゃうので少し自制かかった雰囲気が。
とはいえ、それでも充分に力強い語りと感動を持った内容にはなっていた。
誰よりもプリズムショーに救われていたのはみあ自身で、その感謝をみんなに還す形で輝きが生まれる流れもテーマの収束として良く出来ていたと思う。
みあの自分勝手で自己本意なキャラクター性がそのまま反転する構図になっているのは面白かった。


51話。それぞれの新たな旅立ちを描く最終回。
みおん様が社長から行き遅れ女の座を譲られてしまった・・・!!
JUNさんと社長がくっつくのはもう既定路線だったはずなのに、それでも告白シーンの背徳感はなかなか凄かったなー。
シャッフルユニットの関係を取り上げ直したり、前作組のその後にもしっかりフォローが入っていたりと、キャラを大事にしてくれているのが良く伝わってくるエピローグで、まさに大団円。
かなめの両親探しが忘れられてなかったのは良かったよ。ただ、韓国イケメンコンビは何で二人旅になってんの!? あいらにフラられたユンスの心の隙に高山みなみが付け入ったのか!?
全体に関しては、正直韓流要素を追加した影響が甚大過ぎて単純にまとめられない。
明らかにキャラ数が多過ぎてエピソードの配分に苦労していたし、黒幕の暗躍についてもそもそもメインの二組と関係ないところで話が進んでいくのでどうしてもバラバラな印象が強かった。
しかし、そういったマイナス要素を考えれば考えるほど、それでなおこのキャラ&ストーリーを高いレベルでまとめきってみせたことには感服させられる。
お偉いさんだかの何だかの無茶振りを全て受け切って、倍返ししてみせたスタッフの器量と実力には本当に頭が下がる思い・・・。
何はなくとも、第一期からの思い入れも含めて困難な道を歩き切ったそのこと自体が、雄弁に作品テーマを現していたような気がするなぁ。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。