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【日々適当】悪の南条光!!とポジパの話

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 時間やネタという以前に家の事情がちょっとバタバタしていまして、以後は本当に毎日更新目標を崩すことになるかも知れないんですが、今日のところは駆け込みで。

 南条光が悪に染まった!? という話だけアニメ19話までに上げる。

 

 アイマスシンデレラガールズ、ゲーム内の新イベントでついに南条光の新カードが登場しました。南条光はヒーローに強烈な憧れを持つ14歳のアイドルで、その特撮オタク的な言動やカード絵に込められたマニアックな小ネタの数々が初期から人気を呼んでいたキャラでした。しかし一方で、シンデレラガールズの「格差」を象徴するキャラともなっている。

 何せ、すでに四年に迫ろうかというゲームの歴史のなかで登場カードが今回含めて四種類しかない。新カード登場までの放置期間は、今回で400日以上。最長で600日以上も放置されていた。一年に一度の出番もない!!

 決して他のキャラと比べて極端に人気が低いわけではない、むしろ人気だけなら高い方でありながらこんなにも放置が続くのは何故なのかというと……肝心の「特撮ネタ」をやり過ぎて、初期カード絵が修正食らったという事情がまずあります。カード絵の修正だけなら他にいくつも運営はやらかしてはいるんですが、初期南条はその象徴みたいな扱いになってしまっている。劇場のコンブイブとのやらかし二大巨頭。

 それで「特撮ネタ」をどの程度、どう取り扱えばいいのか運営側が及び腰になっていて再登場に時間がかかるのではないか? というのがこれまでの一応の見解だったわけですが、今回(厳密には今回の伏線となるロワイヤルイベントから)の南条光に与えられたドラマを見ると、単にそれだけではなかったのかも知れないなと思い至った。

 

 今回、南条光は「悪役に挑戦」することを求められる。

 そして正義のヒーローを目指す自分が悪役とは……と悩む南条は年下の的場梨沙にプロのアイドルとしての覚悟がなってないと叱られる。

 これ以前にも今回の伏線として南条光は「ヒーローにこだわり過ぎている」ことを叱責されているのですが、シンデレラガールズにおいてこういう流れはとても珍しい。

 アニメでもそうですが基本的にはアイドルの特殊な個性をそのまま受け入れ伸ばしていくのがシンデレラガールズの信条で、今の個性から脱却しろと、しかも他のアイドルから指摘されてしまうパターンというのはほとんど思いつかない。

 森久保乃々みたいな奴だって真面目に仕事しろと共演者にキレられることはなかったのに、何でみんな南条にだけこんな厳しいの!?

 これを「運営が南条光の扱いに困り果てて路線変更をゴリ押ししている」と捉えることもできるんですが、自分としてはもう少し深い事情があるのではないかと感じる。

 というのも、シンデレラガールズに限らずおよそあらゆるアイドルものコンテンツを見渡しても、南条光みたいなタイプって皆無に近いと思うのです。

 何かと言うと、

 

明確に「本来の夢」がアイドル以外に別にあって、アイドルをやっているのはその代替行為に過ぎない。

 

 というタイプ。

 他にこのパターンに当てはまるキャラがいるか……としばらく考えたけど、出てこない。本当は歌を、あるいは芝居をやりたいのにキャピキャピした仕事ばかり振られるといった不満を持つパターンとは根本的な意味合いが違う。「アイカツ!」の夏樹みくるのように、本来の夢へのステップの一つとしてアイドルをやっていたタイプとも違う。まったく本来の夢とは関係のない場所で関係のないことをやってしまっていて、しかもそれに気付いてもいないタイプ。

 逆は多い。特に「ヒーローが本来の身分を隠してアイドルをやっている」パターンは物凄く多い。今期のアニメだけでも四人くらいいる。それこそ「パーマン」のパー子こと星野スミレ辺りから辿っていけば膨大な数の「ヒーロー兼アイドル」がいるのですが、別にそれらはアイドルとヒーローを混合してはいないわけです。

 

 南条光は、そこが「わかってない」らしい。

 これまでのセリフを思い返すと、「アイドル」をやっていればいずれは「ヒーロー」になれると純粋に考えているフシがある。アイドルとヒーローの切り分けがない。

 何故そうなのかと言えば、それは「ヒーロー」なんて実在しないからです。彼女は「ヒーロー」のいない世界に生きている。だから、それでもヒーローになりたいなら「役者」や「スーツアクター」や「スタントマン」や……とにかく憧れたヒーロー像に近しい職業を現実的に目指す必要がある。「警察官」や「消防士」でもいい。とにかく夢の中の「ヒーロー」を現実に置き換えた何か。

 「アイドル」も、本来はそういう夢の先にある現実の姿であるべきだった。

 けど南条光は、幸か不幸か「夢から醒める前」にアイドルになってしまい、言ってしまえば成長する機会を奪われたままここまできてしまったと。だから安易に動かせない。新カードを定期的に投入してそこで少しずつ成長していく姿を描く、という方法論だと一向に前に進めない状態になっていたのではないか。

 今回その止まった時計を一気に進めるチャンスがついにやってきた、ということならイベントの行く末は俄然楽しみになってくる。

 

 それと今回、ガチャで高森藍子の新カードが追加され「ポジティブパッション」の三人のお揃いカードが完成したのですが、これ今のアニメの展開を思うと結構重要なことのような気がする。

 まだ細かいこと言える段階ではありませんが、要するに今の流れを見た時に、「あの3話でフライドチキン!!を引き出したのが何であの二人だったのか」が実は最重要の伏線だった可能性が高くなってきたってことですね。

 それなら、キャラの出番の割り振りとかあの娘が未だ不遇なこととか色々と説明がつくわけだけど……とか書いてるうちにもう19話だ。

 適当に終わり。