劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 裂空の訪問者デオキシス
今回はハイテク都市を舞台とした、脱出パニックもの。
ちゃんとハリウッド映画的な手続きを踏んだ脚本で、
普通にサスペンス映画としても楽しめるレベル。
その上で、エイリアンなデオキシスと東洋ドラゴンなレックウザの
大ポケモンバトルも満喫出来る。特にデオキシスの動きは秀逸。
メインテーマを担う、過去のトラウマでポケモンに
触れなくなってしまった少年のストーリーも、
脇のポケモンを上手く使って描いていた。
サトシとの活躍バランスもよく取れていたと思う。
これまでの映画と比べると、単純な娯楽作という点では
トップクラスの出来。ポケモンならではという要素に
欠けたのだけが少し勿体ない。
レックウザがオゾン層を縄張りにしているというのは、
つまり惑星を宇宙からの侵略から
護っているということなんだろうけど、
そこの部分の掘り下げがまったくなかったのが残念。
わかりやすさを優先したんだろうけど、あれだと
レックウザがただの迷惑な暴れん坊みたいじゃないか。