へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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猫の恩返し

猫の恩返し / ギブリーズ episode2 [DVD]
若手スタッフ中心に作られたジブリ映画の新世代作品。
ただ、何か尺が短かったらしく番組の最初と最後に
色々と付け足されている。
日テレのCMの為に作られた「そらいろのたね」の
フルバージョンと、TV初登場となる
宮崎駿監督によるチャゲアスプロモの二本が放送。
チャゲアスプロモは、宮崎駿が監督業を
休んでいた時期の鬱憤晴らしのような作品だからなのか、
何かもう凄いことになっている。
爆発!! 虐殺!! 爆破!! 美少女!!
チャゲアスとか関係なく、趣味全開だ・・・。
しかしこの短い時間にこれだけの密度を
積め込めるというのは、やはり恐ろしい力だ。


で、猫。
宮崎絵じゃないというだけで、かなり現代的に見える。
ヒロインのアクションや、妙に天然で掴みどころがない
キャラクターなども宮崎アニメとは一線を画している。
これはこれで面白いんだけど、そういうキャラのせいで
物語のテンションが一定以上に上がらないという弊害はある。
特にバロンとの別れのシーンが淡白過ぎ。
宮崎駿だったら絶対顔に両手被せて泣かせてる・・・。
シナリオ自体、非常によくまとまっているんだけど、
それはTVアニメの拡大版といった形でのまとまりであって、
映画としてはちょっと薄い。先に上で言った
チャゲアスプロモの濃さを観ていただけに余計そう思った。
ヒロインを取り巻く現実の描写、
猫の国での描写、ヒロインの心の動き、
もっと積め込めることは色々あっただろうに、
やっぱりこっちも淡白なんだよなー。
全体的なセンスは凄くいいだけに、勿体ない。
それにしても・・・ラストバトルが螺旋階段というのは
明らかに「長靴をはいた猫」へのオマージュだと思うんだけど、
そんなところでまで宮崎駿の呪縛に捕まらなくてもいいのに。
それとも宮崎駿がやれって言ったの?