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(TVK)涼宮ハルヒの憂鬱 #14(終)

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ダウンタウンをドン引きさせて

SOS団世界征服計画完遂!!


かっ、完璧だっ!! さすが団長、最終回に合わせて
二次元と三次元の境界を超えてライブアライブを再現した挙句、
傍若無人な振る舞いで芸能界の重鎮と
全国のお茶の間を唖然とさせたぜ!!
これはもう、信じ難い完成度。
アニメ単体は勿論、メタ的なメディアを縦横無尽に飛び交う
涼宮ハルヒの憂鬱」という作品全てがここに結実したと言っていい。
何だかんだで、三ヶ月でフジのゴールデンタイムまで
駆け上がっていったわけだからなぁ・・・とんでもないエネルギーだ。


最終回は憂鬱の第六話。
みくるとイチャイチャしているキョンを目撃したハルヒが、
ついに現実に見切りをつけて新世界創造を始めてしまう。
ハルヒと二人きりの寂しい学校で、キョンはSOS団三人に
想いを託され、自分のハルヒに対する気持ちと向かい合う。
最後はもう、これでもかというくらいなラブラブ話。
勿論、単なる恋に不器用な女の子と恋に鈍感な男の子の
ハタ迷惑な物語ではなく、その奥に日常への退屈、
アニメやラノベみたいなことが本当に起こればいいのにと願う
全ての人々に対する、恋(に限らず関係性の変化)によって
世界は輝き出すんだぜー、というポジティブなテーマを
てらいなく伝えてもくれる、実に美しい青春作品としてまとまってくれた。
これまでのメディアミックスやシャッフル構成などが、
全てこのラストシーンに説得力を持たせるよう作用しているのが凄い。
このキスのあと、ハルヒが野球やったり無人島行ったり
ライブで喜びを覚えることをすでに我々は知っている。
そこから生み出されたものがムーブメントを巻き起こし
秋葉原を埋めたりオリコンを席巻したりすることも我々は知っている。
この世界が涼宮ハルヒにとってハレ晴れユカイになることを知っている。
ゆえに、素直にこのラストシーンを祝福出来る。
退屈で憂鬱な現実に戻っていくラストが、
視聴者にとっても来週からは退屈で憂鬱になるかも知れないラストが、
それでも楽しい未来に続いているのだと思える。
もっと内にこもるような感慨が生まれるかと危惧していたので、
終わったあとのこの外へ向かっていく開放感はとても気持ちが良かった。
まあ実際、外に向かっていけるファンがどれだけいるかは知らないが・・・。


全体としては、何よりも京都アニメーションの技術力、
原作咀嚼力、それを可能とする体制がまず素晴らしかった。
そして、それをバックアップする原作者、出版社、
レコード会社にスポンサーといった各者が
一体となって盛り上げていくというプロジェクトそのものの完成度が見事。
あと、この作品に関してはファンも良くやったと思う。
例えば、「YouTube」の存在やCDオリコン一位運動などが
よく引き合いに出されて語られるけど、
いくら新しいサービスの誕生があっても、
第三者の陰謀めいた仕掛けがあったとしても、
それに乗っかる大多数の「ノリ」がなければ
ムーブメントなんか起きっこないわけで、
この作品のブレイクの八割方はファン自身が望んだ結果だと思う。
ここ数年、アニメシーンを引っ張ってきたのは主に女性で、
ガンダムSEEDやハガレンに代表されるように
作品のブレイクも女性主導、しかもかなりミーハーな(というと失礼か)
女性層に支えられていたものがほとんどだった。
男性のコアなオタク受けするものはパソゲーやら何やらに
分散してしまって「祭り」を起こせるだけの求心力のある作品は、
本当になかった。みんな、かなり餓えていたんだろうなーと思う。
だからあれだけ訳わからない第一話でも食いついたのだろうし、
その後も継続して話題を発信し続けるパワーがあったのだろう。
誰に言われたのでもなく、みんな踊りたかったから踊ったのだ。
あとは、このムーブメントが一過性で終わるかどうかという問題。
これだけ売れて、スタッフにもどうやらやる気があるらしい以上、
続編の可能性はかなり高いだろうけど、
しかし今回のような盛り上がりを継続させられるかというと疑問。
個人的には、この作品を叩き台にして
更に大きく深いムーブを起こす作品が出てきてくれると
アニメ界はあと十年は安泰なんだけどなーと夢想してしまう。
谷川流賀東招二にSF・軍事など各種設定を任せた
京アニオリジナルのロボットアニメとか出ないもんかなー。
ちゃんと2クールやってさー。
物凄いものになりそうな予感がするんだが・・・忙しいから無理?
スタッフの皆様、今はともかくお疲れ様でした。
カノン終わったら帰ってきて下さい。