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ガイキング #39(終)

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戦いは終わった・・・と安心していたところに、
四天将の身体をパーツとしてプロイスト復活!!
だが、プロイストもまた歴代ダリウス大帝の精神を受け継ぐ
容器に過ぎなかったとわかり、憎悪の炎で暴走する。
しかし、ダイヤの炎によって吹き飛ばされ、ついに消えるのだった。
プロイストの最期に関して、かなり同情を引くような演出を繰り返し、
池澤春菜の演技もそのような方向性でありながら、
一方作中においては誰一人プロイストに同情しないという脚本に、
悪役に入れ込みながらも勧善懲悪ものとして一線は引くという、
スタッフの矛盾した倫理観のようなものが強く感じられて面白かった。
あそこでダイヤが1カットでもプロイストを同情的な眼で見れば、
その方がまとまりはずっといいだろうに、敢えてそれはしないと・・。
なので代わりに視聴者としてプロイストの冥福を祈る。
後半はあんたが主役だったぞ。最後までエロくて楽しませてもらったし。
ガイキングが勝手に動いてダイヤを助けるという、
王道の演出は良かったなー。バトルなしでも
ガイキングの存在感を示してくれたのは嬉しかった。
ダリウス人とそれをサポートする地上人は宇宙へと旅立ち、
ダイヤとルルも一時別れることに。
ちゃんとディックの話題が忘れずに出てきてくれて、
ああ二人の思い出として生き続けるんだなぁ・・・って思ってたら、
マジで生きてるーっ!? 結局助かってたのかよっ!!
生きてて良かったことは良かったけど・・・だったらもうちょっと
扱いを大きくしてやっても良かったのでは・・・。
まあ、ともかくそして五年後――。
ピュリアは露出痴女に、ナオトは長身イケメンに、
そしてダイヤは山篭りを経てマッチョマンになっていた!!
エピローグを五年後に持ってきたのは、恐らく中途半端な成長ではなく、
きちんと「大人」になったダイヤ達を見せたかったんだろうなー。
そういう点で、あの理屈ではなくリアルな肉体をもって
人助けを可能とするダイヤの姿はテーマ的に必要だった。
見た目は確かにちょっとアレではあったけど・・・。
そして、宇宙怪獣に襲われた大空魔竜を救う為、
ダイヤは再びガイキングに乗り込む!!
ツインテールでダリウス人の血にも目覚めてきたルル、
子持ちになってるサコン先生とシズカなど、
各キャラの落としどころはどれも納得いくもので、
ガイキング合体シーンで締め、占いコーナーでカーテンコールという
ラストの美しさも見事だった。


スポンサーなし、僻地時間帯放送、世間的注目度ゼロ。
そんな逆境だらけの状況でありながら、「ガイキング」という
タイトルへの愛とこだわりだけで邁進し続け、
3クールに短縮されたとはいえここまで走り抜いたスタッフには本当に感謝。
特に作画においては、伝説的アニメーターを多く参加させる一方で、
才能ある若手をフューチャーするなど、世代を超えたアニメーター同士の
コラボレーション、それが生み出す画面の熱が強く感じられた。
全体的な原点回帰、王道復古というテーマとも、
このアニメーターの起用法はばっちりハマっていたと思う。
手描きロボットアニメの価値というものを
再認識させてくれた功績も大きい。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。