へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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DEATH NOTE前編

SOUND of DEATH NOTE the Last name
DEATH NOTE dead or alive ~映画「デスノート」をアシストする特別DVD~
公開当時、「藤原竜也の字の汚なさが気になる」という感想が
溢れていた意味がわかった。冒頭からあれだけ大きく出るとなぁ・・・。
ライトとLの対面までを、オリジナルの恋人とナオミの
エピソードを交えて描く構成で、これは原作再構成としては
かなり上手くやっている部類だと思った。
説明ゼリフや状況の見せ方なども、省略や補完の仕方が見事。
Lが統計学的な見地からキラを割り出していく要素の追加は
一般の観客に対するハッタリとしては実に効果的。
他にも、FBIを殺す決意をしたライトにリューク
FBIは犯罪者じゃないぞ」と突っ込みを入れたり、
テーマに関わる重要なポイントをリュークを使って
補完説明しているのも親切だった。
六法全書投げ捨ててデスノート拾うというわかりやすさも結構好感。
恋人を非情に殺しながらどこか人間的な揺れを残している
藤原ライトは、原作とは微妙に違うが生身の人間が演じる以上
こういうテイストになった方は説得力はあるなぁ。
一方、松山ケンイチのLは、何か凄い・・・原作イメージを
ほとんど損なっていない。人間を超越している感じがする。
出番がほとんど後半にしかなかったのが残念。
ミサと共に真の活躍は後編か・・・。
全体的に、原作のテーマや魅力を充分に分析した上で、
いかに映画という枠に落とし込むかという仕事を
忠実にこなした作品という印象。
簡単なようで一番難しく、また原作に対して一番誠実な仕事。
CGリュークの違和感や各種ディティールの弱さなんかは、
日本映画の限界だろうか。ハリウッドリメイクを狙ってるって話が
あったはずだけど、ちょっと観てみたくなったかも・・・。