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がくえんゆーとぴあ まなびストレート! #12(終)

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卒業式、それぞれの未来に向かう生徒会の面々。
激し過ぎる桜吹雪に、粉雪かよと突っ込んでいたら
そのまま雪景色の冬回想に繋がって笑った。
演出意図があるのかただ過剰なだけなのかわかんないんだよなー。
学美はフリーターになると宣言、しかし光香は何と唐突に
アメリカに留学するなどと言い出す。
この唐突さは実にこの作品らしいけど、それ以上に
将来への決断というものを通じて学美と光香の関係が
完全に逆転していく流れをほぼ説明もなしに流していく構成に、
より強くこの作品の不可解さと独特さが感じられた。
変わり者で学園をエネルギッシュに変えていく存在だったはずの学美が
中盤以降ただ目標もなく学園を楽しみたいだけの普通の女の子という
イメージに降りていった反面、それに引っ張られていたはずの光香が
急激にここで成長した姿を見せる。
要するに、そもそも最初に受けた学美のイメージが
光香のバイアスがかかったものであって、
この物語はその幻想を抱えたまま光香がそれに引っ張られて
成長していくという、最初から最後まで光香一人称の話だったのか?
計算してこういう構成を隠していたんだとしたら、
恐ろしくトリッキーでわかりにくいことをしたものだと感心。
「まっすぐゴー」とかシンプルなストーリーラインとか、全部罠!?
この作品にずっと感じていた脚本・演出の分裂も、
学園幻想の象徴としての学美と現実の学美のギャップが
そのまま作品構造に現れていると考えると辻褄合うような・・・。
いや、それはさすがに考え過ぎかも知れないが。
ともかく、終わってみれば意外と難解でややこしい作品だったなぁ。
一見物凄くわかりやすいように見えるから余計にややこしい・・・。
計算でやってる部分と天然でそうなっちゃってる部分と
メタレベルでおかしくなってる部分がごっちゃになったりもしてるし。
一年五ヶ月後なんて中途半端に時間飛ばして夏にして、
「消えるスプレー」という言い訳まで用意して
OPをリアルタイムで見せて終わるという
いろんな意味でグダグダなオチも、それを敢えてやってる意味を
考察していくと本当にややこしい。とことん変なアニメだ・・・。


作画・演出の過剰過ぎるトバシ具合、
それに見合わないバランスを欠いた設定と展開、
この無理矢理にトンガってる様子とそれに違和感を覚える層と
共感を覚える層のコミュニケーション断絶など、
このノリは以前どこかで見た記憶があるとずっと思っていたのだが、
そうだ、エヴァのあとのナデシコだ!!
キャラデザで賛否両論揉めたり、最高レベルの作画演出技術を
パロネタで消費し続ける態度に旧来のアニメファンがマジギレしたり、
エヴァに比べて志が低いというマス層と
同時代的な共感をピンポイントで受け取った層が
まるで歩み寄りを見せずに険悪に睨み合ったり、
いちいち起こる現象がエヴァナデシコの流れと符号する。
言うまでもなく、まなびがナデシコエヴァに相当するのはハルヒね。
たぶん、筆者は直接知らないが、ガンダムマクロスの関係も
似たようなものだったんじゃないかと思う。
ブレイクスルーとなる作品が生まれたあとには
必ず訪れる現象なんだろうなぁ、これ。
そしてマクロスナデシコがその瞬間には模倣に過ぎないと言われても、
十年もすれば時代の象徴になっているように、
まなびもハルヒブームのあとを受け生まれた時代の象徴として
あと数年もすれば正統な評価を与えられる日がくるのかも。
現状ではどうにも評価しかねるとしか言い様がないので、
個人的にも数年後どうなっているのかは非常に興味深い。
ただ、その為にはマクロスナデシコのように作品に携わった
若いスタッフがその後のアニメ界を背負って立ってくれないとなー。
スタッフの皆様、お疲れ様でしたが今後も頑張って下さい。