バッカーノ！ ＃１３（終）

DS電撃文庫ADV バッカーノ! 特典 原作者：成田良悟氏書き下ろしゲームブック付き
クレアがシャーネにいきなり告白！！
黒服倒したジャグジーとニースがラブラブ！！
不死者となったフィーロもジジイを吸ってエニスとラブラブ！！
そしてミリアとアイザックの優しさに触れてチェスがツンデレ！！
何かラストになって怒涛のラブコメ展開で笑った。
ここまで血みどろの戦いを繰り広げてきたのに、
最後はハッピーに締めるところがバカ騒ぎたる所以か。
クレアがシャーネに告ったのには驚いたが、
自分と対等に戦える女ってところが気に入ったのか？
シャーネの方もまんざらじゃないみたいな去り方だったし、
最強殺し屋カップルが誕生してしまうのか・・・。
このオチを考えるとラッドとも実は似た者同士だったのかもなぁ。
ジャグジーの過去はさすがに説明不足で少しわかりにくかったが、
まあその辺はわからなくても問題ないようには処理されていたかな。
フィーロとエニスの話は不死者の孤独というテーマを
吹き飛ばすような意味合いがあったわけか。
これがあって列車時間軸のチェスの話に戻るとテーマがより鮮明になる。
ここはシャッフル構成の利点が一番良く出た部分。
お嬢様時間軸の方も、不死者として無限地獄に堕ちた兄を
救い出すという話に納まったので、
全体のテーマもちゃんと一貫して終わったという印象。
エピローグの新世紀のミリアとアイザックは
まさにその「不死者でも楽しく生きられる」を体現していたわけね。

話数どころかシーン単位で時間軸をごちゃ混ぜにするという野心的な構成、
WOWOW放送であることを最大限に活かした徹底的な暴力描写、
それをアクションとして気持ち良く成立させるアベレージの高い作画、
全員主役級な群像劇を見事に全員主役級の演技で乗り切った声優陣と、
とにかく全体として挑戦に溢れた作品だったなー。
そうでありながら、どこか洒脱な雰囲気を失わない
大人のバランス感覚も観ていて心地良かった。
数あるラノベ原作アニメのなかでも、価値ある一作になったと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。