(新)図書館戦争 #1
あたしの街、明日の街
原作未読。評判や基本設定は知っているが、まあそれくらい。
パラレルワールドの日本では、メディア良化法の極端な拡大解釈によって
武装集団による本の取り締まりをはじめとする表現規制が横行していた。
表現の自由を守る最後の砦となった図書館勢力はそれに対抗するべく同じく武装。
両者は長年に渡り武力抗争を繰り広げることになった・・・という、
何だか良くわからない無茶な設定の元に行われるラブコメ、であるらしい。
世界観があまりにも大上段に構えているのでそれに圧倒されてしまったが、
原作の評判にしてもこの第一話の内容からしても、
そういうのはあくまで背景であって、本当にメインはラブコメっぽい。
しかも相当にベタベタな少女マンガ的ラブコメ。
多少ドジで天然で思い込みが激しいが夢に向かって一直線なヒロインと、
チビでヒロインに意地悪ばかりするけど実は誠実でヒロイン想いの男の
組み合わせなんて今時ベタ過ぎる王道カップリングだしなー。
そういうベタさをメディアの自由を巡る戦争という
大状況にブチ込むことでより活かすという構造になってるのかな・・・。
制作はプロダクションI・Gで、作画レベルは安定して高い。
しかし、いわゆるIG的なリアル作画ではなく
デフォルメ満載なコミカル調の見せ方になっているのが興味深い。
監督が浜名孝行なので、テニスの王子様やウエルベールのような
浜名監督&トランスアーツ作品と組んだ場合のIGになっている感じ。
そういう演出も含めて、王道ラブコメと戦争がくっついているという
ギャップを楽しむような方向性になっているのだろうな。
ハードカバーの原作三巻ぶんを1クールで消化するらしいので、
かなりハイスピードな展開が予想されるが、どう捌いていくのか楽しみ。
ノイタミナ枠としても、小説原作に挑んだことがどう出るか・・・。