劇場版NARUTO疾風伝

ナルト死す！！・・・が嘘キャッチコピーだというのはわかっていたけど、
本当に凄い嘘だったなー。巫女の予知夢はともかく冒頭の棺桶は一体・・・。
「疾風伝」に仕切り直しての劇場版第一弾ということで、
作画の雰囲気も疾風伝仕様のリアル度の上がった仕上がりに。
アクションもスクリーンを意識した空間をたっぷり使った見せ方が多く、
わりと旧三部作とは方向性が変化しているように感じられた。
ただ、じゃあ大人っぽい内容になっているのかというと
まったくそんなことはなくナルトのバカさがむしろ悪化しているので、
全体的な印象自体はいつもの劇場版ナルトになってるのが面白いところ。
トラウマ抱えた孤独なゲストにナルトが共感して仲良くなっていくという
オリジナル御用達の展開も踏襲。変わったのはナルトの年齢が上がったせいで、
ストレートにそれが恋愛要素に結びついてくることくらいだろうか。
あのオチは確かにこの年齢になってないと難しいな・・・。
ゲストヒロインの巫女は、藤村歩のツンデレ演技が結構可愛かった。
クライマックスとなる、感動の自己犠牲展開と思わせたところで
一気に音楽とともに話の流れが転調していくシーンは、
大人になりかけていた作品がやっぱりナルトによって
子供の理想に引っ張り戻されていくのだという意味合いもあったのかな？
それにしても、前作に続いてアクション要員として呼ばれたリーと
小隊長として若干無能なところを見せつつも出番多かったネジに対して、
チームメイトなのに一人ハブられ出番もないテンテンがあまりに哀れだ・・・。