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ケータイ捜査官7 #45(終)

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自我を得てネット上で新たな生命体となったジーンが人類抹殺を開始、
それを止めようとしたサードとフォースも葬られ、
残ったセブンも命を懸けた最期の手段に出る・・・。
総監督:三池崇史が自ら演出を手掛ける一時間スペシャル最終回。
意思を持ったジーンが人類に反旗を翻し
呪いのビデオみたいな攻撃で人類を虐殺していく描写は、
そのスケール感と完全にゴールンデンタイム放送の限界を逸脱した
徹底的なクライシス感が素晴らしかった。
貞子ネタとはいえモニターを眺めているとショックが起きて
死に至るという過去の事件を連想させる描写をよくテレ東で・・・!!
サードとフォースのまさに発狂死って感じの描写もキツかった。
後藤沙緒里のフォース声が妙にエロかったのは凄く気になったけど・・・。
ただ、その後のサードが銀河鉄道に乗って桐原に
別れの電話をかけてくるという展開は一転してロマンティックだったなー。
セブンの死とケイタとマギラの決着は、
何だか良くわからないまま勢いで進んでしまった感覚はあるものの、
ロボットの相棒が最後に「自分を殺してくれ」と頼んでくるのは王道だし、
あくまで愉快犯的スタンスを崩さず壊れ切っているマギラと、
それを殴りたいのを必死で我慢し続けるケイタという対比は良く出来ていた。
結局、ネットやケータイとの関わり合いといったテーマや
数万人単位で死者が出ているであろうこの世界の未来など、
細かいことは結構投げっぱなしになってしまっているのだが、
とにかく映像とドラマで視聴者の心を押し切っていく最終回だった。
ラストにセブンを復活させなかったのもシビアだけど納得感はあったなぁ。
まあ、せっかく感動の幕切れのあとゲームのCMで
セブンが投げられまくっていたのは何だったが・・・。
全体的には、スポンサーやスタジオ、スタッフといったあらゆる要素が
奇跡的なタイミングで噛み合って生まれた冗談みたいな作品だったという印象。
普通、今時こんな企画通らないし通ってもこんな内容には絶対出来ない・・・!!
作品を構成するほぼ全ての要素は昭和の少年探偵ものやSFドラマを
復権させようというオヤジ趣味の強いもので多少違和感があったのだが、
それを隠そうともせず金と時間と労力かけて作り込んでいたのは潔く、
またそういった要素と現代的なテーマを組み合わせた結果生まれた映像が
化学反応を起こして観たこともないものに変化していくのが非常に楽しかった。
決して洗練されてはいなかったものの意義の多い作品だったと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。