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ルパン三世VS名探偵コナン

ルパン三世 second-TV. BD-BOX II [Blu-ray]
ルパンとコナンが対決するというお祭り特別企画。
どちらも同じ日テレでトムスなんで権利的な壁は少ないとはいえ、
キャラ絵が本来とにかく正反対なのをはじめとして、
アダルトとキッズ、怪盗と探偵、アクションと推理といったように
相反する水と油な要素が非常に多いのでその摺り合わせにまず注目したのだが、
その辺はわりと思い切った手で乗り切ってしまっていた。
つまり、ルパンVSコナンと銘打ちながら実質コナン世界にルパン一味が
ゲスト出演しているだけという形にまで比重を偏らせてしまうと・・・。
もっとガシガシやり合うカオス展開を期待していたので
その点は若干拍子抜けしたのだが、まあ上手いやり方ではあったなー。
基本的には蘭そっくりな王女様を巡る謀略を追うことになったコナンが、
たまたま王女の国の宝を狙いにきていたルパンと接触するという話で、
特に前半は全くと言っていいほど両作品のキャラが同時に画面に入らない。
その一方で、コナンが通常やらないような物凄い大ジャンプをしたり、
飛行機の脚部に飛び乗ったりといったルパン的無茶を繰り返し、
徐々に両作品の距離が埋まってきたところで満を持して
異国を舞台に本格的コラボが始まる・・・という流れが実に巧みだった。
コラボ開始からはコナンと次元の疑似親子な絡みに笑った。
まさかこの二人がこんなに相性良いなんて・・・!!
推理シーンは小五郎に変装したルパンがコナンの推理を代弁するという
ややこしい状況になっていたのだが、ここで期せずして
神谷明がルパンを演じるというサプライズが発生していて興奮!!
なるほど、神谷明だとああなるのか・・・。
演出的にはコナンでもルパンでもない独自の方向性が試みられていて、
タイプライター文字を使った字幕ギャグやルパンテイストに引っ張られた
コナン組のいつもは絶対不可能な下ネタ&エロサービスなど、
新鮮な部分がいくつもあってそこがコラボ以上に面白かった。
蘭や王女のみならず、オチでコナンまで喘ぎ声を上げるなんて・・・!!
それと、これだけ豪華な声優陣が揃ったにも関わらず、
実質的に主演を務めているのが王女役の堀江由衣だったのには驚いた。
コナン側では蘭と同じ顔でワガママを連発する少女、
ルパン側では一転クラリス的な悲劇のヒロインと、
二つの作品を接着させる要素としても上手く機能していた印象。
カリ城リスペクトなシーンが入っていたのは、
単にサービスというだけでなくこの作品自体が二次創作的な
メタ作品なんだとわかりやすく示す効果もあったのかな。
アクションも推理も中途半端になってしまっていて
クライマックスが盛り上がらないといった問題点はあったものの、
お祭り作品としては充分以上の魅力のある出来で
これならもしかして次があるかも知れないと思える内容だったなー。
そして次があるのなら五ェ門にもっと出番を・・・!!