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東のエデン #11(終)

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二万人の全裸ニートがゾンビの如くショッピングモールに溢れるなか、
どうにかパンツの送ってきた情報を奪還したエデンのメンバー。
そして帰ってきた滝沢は再び自己を犠牲にし日本を救う道を選択する・・・。
劇場版に続くものの、とりあえずはTV版最終回。
滝沢が何故記憶を消したのかという最大の謎は明らかになり、
エデンメンバーも活躍しミサイル撃墜の派手な演出によって
それなりに最終回っぽい高揚感は味わえたのだが・・・その他の謎は
残されるどころかむしろ増えていて消化不良な印象は否めない終わり方だった。
というか結局この最終回が一番主張しているのって、
ネットを介したニートの可能性とか国家の為に滅私する者への期待とかよりも、
ミサイル防衛構想は無駄じゃない」ってことなんじゃないのか・・・!?
ニートがいくらアイディア出したってノブレス携帯使ったって、
元々構築準備されていた既存のシステムを利用しなければ
何も出来ないというのは変わらないわけだしなぁ・・・。
そういうシステムを脱却することを目指しながらもシステムに依存している
ノブレス携帯の矛盾についてはもう少し突っ込んだ回答が欲しかった。
それはそのまま全裸で帰ってきながら真っ先にケータイを探してしまう
ニート達の姿とも関係していたはずで、問題提起の種は蒔かれているのに
ことごとく収穫されずに劇場版に続いてしまったのが実に残念・・・。
ただ、そもそもこの企画を全11話でやるなんて誰がどう考えても
不可能なのはわかりきっていることではあるので、
最初からひどく断片的で不完全なものを見せることによって
メインの滝沢と咲の物語ではなくその周辺に情報を拡散させて、
それによってより射程の広いテーマを浮かび上がらせることを
計算していたのであろうことはわかるのだが・・・それにしても、
一体どれだけの人間が付いてきて劇場版まで議論を深められるのだろう?
視聴率は良かったわけだから意外と濃いファンが心配するよりも
一般層は感覚的に仕組みを理解して対応しているのかも知れないが・・・。
しかし、ハチクロ攻殻やるという分裂した第一印象が、
終わってみれば実は構成やテーマ設計といった
作品の根幹部分にまで徹底されていたというのは恐ろしい話ではある。
神山健治はまだまだポテンシャル隠し持ってる感じがするなー。
劇場版は二部作になるということだが、この最終回の伏線からすると、
滝沢に惚れた大杉がメインヒロイン化したり
勇気の力で甦ったパンツが神話を創ったりしてくれるんだろーか!?