へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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青い文学シリーズ #4

青い文学シリーズ 人間失格 第1巻 (Blu-ray Disc) 青い文学シリーズ 桜の森の満開の下 (Blu-ray Disc)
青い文学シリーズ 地獄変/蜘蛛の糸 (Blu-ray Disc) 青い文学シリーズ こころ (Blu-ray Disc)
青い文学シリーズ 走れメロス (Blu-ray Disc)
人間失格、完結の四話目。
純真無垢な能登麻美子を処女チェックで口説いて一気に結婚したうえ、
エロマンガでそれなりの収入を得て人並みの幸せを掴んだはずの主人公、
しかし能登が寝取られたことで全ての虚飾が剥がれ落ち完全崩壊!!
人間失格のラストって、こんなに負のカタルシスに満ちてたんだっけか・・・。
道化として幸せを装いながら壊れていく高笑いの演技とそこからの墜落など、
堺雅人の演技は神懸って素晴らしかったが、狂気の時代のなかで
自ら人間を失格する道に踏み込んでいく友人役の高木渉も見事だったなー。
内省的な物語と外部の時代背景を絡めて見せていく演出も良く機能していて、
単なる自分語りの文学ではない「人間失格」の時代性を
きちんと踏まえてアニメ化していたところにも感心させられた。
今、小畑健の表紙絵による「人間失格」が若者に売れて、
それを基にアニメ化されることの意味は決して軽くはないわけで、
ただのイベント的な作品で終わらせなかったスタッフは立派だと思う。
しかし・・・これを劇場で一気に観るのはどんな気分なんだろうなぁ。
次回からはキャラ原案:久保帯人の「桜の森の満開の下」。