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青い文学シリーズ #7・8

青い文学シリーズ 人間失格 第1巻 (Blu-ray Disc) 青い文学シリーズ 桜の森の満開の下 (Blu-ray Disc)
青い文学シリーズ こころ (Blu-ray Disc)
「こころ」前後編を一時間スペシャルで一挙放送。
最初は放送スケジュールの都合でスペシャルになったのかと思ったのだが、
前編が終わったあと後編の説明が入って納得した。
同じ物語を二人の視点で描くザッピング形式だから連続放送なのかー!!
というわけで、夏目漱石の「こゝろ」に独自解釈を持ち込んだ第三弾。
監督&キャラデザ:宮繁之、キャラ原案は「人間失格」に続き小畑健
まず前編は、先生の視点で自分が招き入れたKという友人に
想いを寄せるお嬢さんが寝取られていくんじゃないかという不安を見せる話。
これだけ見るとKはまるで怪物のようであり、
先生の弱い心を意図的にかき乱す悪魔のようにさえ見える。
キャラデザの段階からして原作を踏み越えてKのキャラを
極端にしているのが明らかで、その結果として先生視点での心模様は
確かにわかりやすくなっているが背後にある深いものが見えにくくなっていた。
で、その前編を前提としてたうえでの、K視点の後編。
いきなりお嬢さんが自分から誘惑しまくる悪女になっていて衝撃!!
前編の段階では爽やかで可憐なだけの少女に桑島法子って
ちょっと無駄遣いじゃないかと思ったのだが、この為かー!!
そして翻弄される純情なKを見つめる何考えてるのかわからない怪しいメガネ!!
先生の曖昧で弱気な態度がKの立場だと強者の余裕に見えてしまうというのは、
まさに人の心の数だけ存在する世界の形を上手く表現していて面白かった。
更には、先生とKの二つの視点に挟まれることによって、
詳しく語られていないお嬢さんや母親の視点までもが浮かび上がってきて、
物語の形が万華鏡のように姿を変えていくという仕掛けも良く出来ていたなぁ。
ただ、セリフのニュアンスやエピソードの意味が視点で変わるのはともかく、
季節やシーンの場所まで変わってしまうのは解釈の多様性というよりも、
パラレルワールドもののように見えてしまうのが少し気になった。
アスラクラインうみねこと連続で観ているせいかも知れないが・・・。
というか、今回のうみねことのシンクロ率の高さもそうだけど、
今流行りの選択可能性とか内面解釈の差による世界の変容といったテーマが
普通に夏目漱石と連動するという点に注目すべきなのか?