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青い文学シリーズ #9

青い文学シリーズ 人間失格 第1巻 (Blu-ray Disc) 青い文学シリーズ 桜の森の満開の下 (Blu-ray Disc)
青い文学シリーズ こころ (Blu-ray Disc) 青い文学シリーズ 走れメロス (Blu-ray Disc)


「でも本は最高ですよね〜、それでBLはどの辺にあるんですか?」
「うちの図書館にそんなものないわよ!!」
「ええ〜、がっかりです。しょぼ〜ん。・・・あ、ありましたよ!」
「あったの!?」
太宰治・著、『走れメロス』」
「BL?」
「違いますか? 真冬的にはかなり基本なのですが・・・」


というわけで、TVKとの奇跡のリンクを果たしつつ「走れメロス」前編。
しかし・・・本当にこっちもBL的なアプローチでくるとは驚いたぞ!!
監督は「魍魎の匣」の中村亮介、キャラ原案は許斐剛ということで、
確かに魍魎の王子様になりそうな組み合わせではあったのだが、
まさかここまで露骨にそういう路線になっているとは・・・!!
マジでその筋の人にとっては「走れメロスはかなり基本」なのか・・・!?
本編は、太宰とは違うしがない物書きが「走れメロス」を書くことになり、
その執筆の途中で友人に約束を破られた過去を思い出すという展開。
物書きの現在と「メロス」作中の描写、そして物書きの過去が
並行して描かれていく構成になっているのだが見せ方はシンプルでわかりやすい。
どの舞台も耽美に描かれているが、物書きパートの部分は完全に「魍魎」仕様で、
物書きが関口君にしか見えなくなってきて困った。もう京極堂に相談にいけよ!!
ただ、「魍魎」成分が強いせいで許斐剛キャラは減っている印象。
過去の友人が若干、テニスで必殺技を放ちそうな顔立ちしてるけど。
それにしても「走れメロス」の解釈って単純な友情物語に留まらず
人によってかなり多様に別れると思うのだが、
今回は男同士の約束の物語としてまとめるつもりなんだろうか?
個人的には「走れメロス」で語られる友情というものは、
その気恥ずかしさや面倒臭さも含めてのものだと思うので、
ただ感動的な友情テーマで終わって欲しくはないんだけど・・・。