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獣の奏者エリン #50(終)

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闘蛇の戦場にリランとともに降り立ったエリン、
そこに一人残されたエリンが死を目前にした時、人と獣の絆が奇跡を起こす。
母子というテーマがソヨンとエリンからエリンとリランへ、
そしてエリンとその息子へと連なっていく最終回。
本来、獣でありその心の本当のところはわからないはずのリランの心情を
目の表情作画で結構露骨に描いていたのはどうかと思う反面、
それこそがアニメの力でもあるよなぁと色々と考えてしまった。
最終的にはNHK教育で放送されるアニメとして広く子供達に向けた演出を
スタッフは選択したということだろうから、その判断には納得。
相変わらず音楽の使いどころを心得ていたり、
エピローグを不用意に長引かせずにスパッと終わらせたり、
その場にまだいたはずのヌック&モックに出番を与えなかったり、
最終回として必要なものをバランス良く取捨選択していたのも好印象。
リラン暴走シーンのイメージ絵など作画的にも見どころは多かった。
全体としては、確固たる原作に敬意を表して丁寧に作りながら、
その一方でアニメ独自の手法にも積極的に挑んでいく
いわゆる名作アニメ的な路線に安住しない姿勢が素晴らしかった。
特にバイオレンス系の描写を表現こそ工夫しながらも
NHK教育で逃げずにやっていたのには感心させられたなぁ。
布施木一喜が演出を務めた一連の回も鮮烈な印象を残してくれた。
主演の星井七瀬については、幼女エリン時代はハマっていたけど
さすがに成長して以後はちょっと違和感が出てしまって惜しかった。
しかし難しさを増していくエリンというキャラに対して
全力で当たっている感じは伝わってきて結果的には成功だったと思う。
原作にはエリンが母親になってからの後半エピソードがあるようだけど、
さすがにアニメで主人公が母親になるのは無理あるかな・・・。
まだ全十回に渡る総集編があるらしいが、
とりあえずスタッフの皆様、お疲れ様でした。