エレメントハンター ＃３８・３９（終）

　エレメントハンター(4) [DVD]
前回に続き一挙二話放送で最終回。
まずは十一次元で幼女カー博士が生み出した怪物とウルトラマンバトル！！
十一次元なんてどう描写するんだろうと思っていたら、
とにかく想像が具現化するから何でもアリなんだというノリに。
敵のデザインやビル破壊しながら倒れ込む巨大キアラの描写など、
全体的に特撮オマージュっぽい雰囲気が漂っているのが興味深かった。
そして最終回は幼女博士が熟女博士によって説得され二人で昇天、
元素消失を止めてみんなで笑って未来に向かっていくハッピーエンド。
結局、幼女博士をレン達が説得出来なかったのは少し納得いかないが、
カー博士の物語としては美しくまとまっていたので悪くはなかったか。
言葉が力を持って世界を滅ぼしもするというSF設定についても、
最後に提示されるテーマとしては唐突な印象があったものの
現代的なメッセージ性が感じられたのは良かった。
エピローグについては、とにかくキアラとロドニーのバカップルぶりがヒドい！！
「ばっかじゃなかろうか」と「何と申しましょうか」の応酬を繰り返す
ハンナとホミは、あれ口癖で兄妹らしさを表現していたんだろーか？
しかし「ばっかじゃなかろうか」はもっと流行するべきだよなー。
最終回はいろんなバージョンの「ばっかじゃなかろうか」が聞けて楽しかった。
レンとアリーについては中盤あんなにフラグ立っていたのに、
アリーの心がすっかりユノに移っちゃったせいで微妙になっちゃったなぁ。
というか長官とオヤジギャグ合戦ってどうなんだアリー！？
そして何だかんだで一番の勝ち組がトム。これはまあ納得・・・。
ラストに出てきた少女は、設定はいくらでも考えられるけど、
続編への伏線ってこともないのかなぁ・・・。
ともかくキャラへの愛情が伝わるエピローグには満足させられた。
作品全体としては、韓国が作画演出ともにメインを務める合作だけに
見た目で引っ掛かる部分も多かったのだが、これまで観てきた
韓国メインの作品と比べると違和感が格段に小さくなっていて、
これはいよいよ日本ヤバいのかなぁと思わされるくらいだった。
NHK教育アニメとしても、伝統の理系SFもののなかでも特に本格的で、
その設定の作り込みには毎回感心させられるところがあった。
個人的には途中から地デジでデータ放送を観られるようになって、
番組中に設定解説やゲームが入るのが新鮮で面白かったなー。
ただ、あの細かい解説文を短い時間に子供は読めていたんだろうか・・・？
新人とベテランを組み合わせて配置した声優陣も魅力的で、
本城雄太郎の少年らしいリアルさも良く合っていたと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。