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屍鬼 #22(終)

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坊主が幼女をトランクに監禁して逃亡エンド!!
ああ・・・これが原作小説読者を激怒させていたという坊主エンドか・・・。
基本的に、マンガ版オリジナル設定である夏野の人狼化によるせめてもの救いと辰巳とのバトル展開を加えたくらいで、大枠は小説版準拠の終わり方だった模様。
しかしこちらも話数が明らかに足りていない感じが・・・!!
実際DVDに未放映話が収録されるらしいけど、これ途中を丸々抜いてるというより本編に影響の少ない部分をカットしたダイジェスト版になっているような気がするなぁ。
GACKTの扱いにしろEDの予告スペース使っての後日談にしろ、演出が不思議とチグハグだし。
テーマ的には顔面轢き潰される衝撃の最期を迎えた清水の叫びと、ラスボスの貫禄満点な大川のじいさんの主張に全てが込められてはいたんだろうが、それももう一押しが欲しかったかな。
清水の目を背けたくなる悲惨な末路には激しく同情するが、かといって大川のじいさんの考えが間違っているわけでもない。
神の定めた倫理そのものに放逐されてしまった者への罰と救済を見せるには、やっぱり静信の言葉だけじゃ軽過ぎるわけで・・・。
つーか静信こそ沙子すらも裏切って自分を優先させた鬼ってことなのか・・・解釈はいくらでも広げられそうなのに情報が不充分でモヤモヤする!!
まあ原作小説もあるし、マンガ版もこれから佳境だし、メディアミックスとしては不充分もあながち失敗ではないのだろうが。
全体としてはマンガ版の奇抜なキャラデザをリアルな田舎の風景に落とし込む作画演出の工夫と苦労がなかなか面白かった。
前半のジワジワと死が這い寄ってくる不安感、後半の妻解剖シーンや屍鬼虐殺シーンなどTV放送の限界に迫るスプラッター描写と、日本式ホラーと西洋ゾンビ映画的テイストの融合も見応えがあった。
後半はあまりにやり過ぎていて本気で観るのかキツくなったりもしたが、それはホラー作品に対しては褒め言葉
後半は他にも大人組が声優陣の演技もあって急速にキャラ立っていくのが面白かったな。辰巳なんて高木渉が今まで演じてきたキャラのなかでもトップクラスのカッコ良さだった。ネコミミジャージなのに。
色々と至らない面も多かったし、生理的に受け付けない人もいるだろうけど、一見に値する作品にはなっていたと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。