STAR DRIVER 輝きのタクト ＃１６

SHINING☆STAR(アニメ盤)
ミズノ＆マリノ姉妹編、ラスト。
マリノの正体がケイトというよりおばちゃんの口から明らかになったのには驚きとともに納得感があった。
この作品、閉じた世界のなか子供達だけで争っているようでありながら、時折それを見守る大人の視点をするっと挿入してくるのが凄く巧み。それがともすれば上滑りしそうなドラマに実感を与えていると思う。
ミズノとマリノの関係を客観的に見続けていたおばちゃんの存在が、結果的にはオチの奇跡を補強する形にもなっているわけで、そういうところ実に上手いよなぁ。
封印を解かれたミズノがヘッドに追い込まれたタクトの過去を垣間見る・・・というバトルの流れも、多少強引ながらミズノからタクトへ物語の焦点を移して主人公が誰なのかを改めて示す形を上手くつくっていて感心。
しかもあのタクトの過去、予想に反してなんて爽やかで真っ直ぐな青春の喪失なんだ・・・！！
主人公の秘められた過去って普通だったらどうあがいてもドロドロしたものになってしまうはずだけど、この作品のこの軽やかさは何なんだろう？　時代性なのか作家性なのか、まあどちらにしろ独特で魅力的。
ただ、ロボットバトルに関しては確かに序盤は素晴らしいアクション作画で盛り上がったけど、ヘッド弱過ぎて結局また一撃決着だったな・・・。
あんなに偉そうにラスボスぶってたヘッドは今後どうなってしまうんだろう？
大人の視点という部分も含めて、タクトの父親の存在がこれからはクローズアップされてくるのかな。
ミズノとマリノのオチはハッピーエンドで良かったと思う反面、結局マリノの独立した人格ってどうなってるんだろうと少し気になった。
あの綺羅星の時のキャラやタクトへの恋心はどうなったんだ？　やっぱりサカナちゃんと一緒に巫女には最後に帰ってきて欲しいなぁ・・・。