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遊☆戯☆王5D’s #154・155(終)

遊☆戯☆王5D's DVDシリーズ DUELBOX【12】
最終回一時間スペシャル。
荒ぶって、成長して、キス未遂して、みんなで人生というライディングデュエルを走り出す!!
これはまた、最終回に必要なものを完全網羅した凄まじい完成度で、観終わったあとしばし放心するくらいだった。
まず、遊星VSジャックのラストデュエルが、守り抜いた街の姿と今までのバトルの歴史を振り返りながらの構成になっていて、それだけでも良くここまでまとめたなと驚かされた。
二人の感情に合わせて街の風景が変わっていく、それが想いを受けたモンスター召喚とシンクロする。何でわざわざ溶鉱炉の上を走ってるんだとか突っ込みたくもなるのだが、それを許さないほど演出が決まりまくっていて震えた!!
最後にジャンク・ウォリアーってのも、まさにこれしかないというチョイス。
ライディングデュエルにしろシンクロモンスターにしろ一年目時点ではかなり設定を持て余し気味だったのが、世界大会編以降はテーマとの連動がとても上手くなっていた。この最終回はその集大成だったという印象。
各キャラの選択についても本編で納得のいく答えを示し、かつ数年後の成長した姿を先出ししておくという念の入れよう。
世界大会では影が薄くなっていたアキと龍亞龍可にこれだけフォローを入れてくれたのも嬉しかった・・・。
成長した龍可が美人過ぎて、イケメン化した龍亞との関係が更に怪しく見えて困る!!
アキはちゃんと女医になったようだがあの様子だと遊星はもう思い出の人なのか未だ付き合うまでいってないだけなのか判断が難しいなー。
別れの際の、キスしたのかどうなのか想像の余地を残す手の芝居と構図取りは芸術的だった。
あと、ジャックがキングに返り咲いたのはいいがハーレムは本命不在のままなのね。
狭霧さんはてっきり牛尾にシフトしていくのかと思ってたが、まったくそんなことなかったぜ・・・!! まあ牛尾の本命は遊星だったんだってことで。
しかしウェイトレスさんの作画が一番可愛かったのは一体誰の趣味なんだ。
街に残るという遊星の選択は、ようやく遊星があらゆる呪縛から解放されて自分らしさを取り戻したと思える反面、やはり寂しさもあって物語の美しい余韻になっていたな・・・。
5D’s」という作品全体の総括としては、当初はそれほど上手くいっていなかったよりクールでスタイリッシュを目指した方向性と本来の「遊戯王」らしい少年マンガ的な熱さの融合が二年目以降から上手く機能するようになってきて、以後は高いレベルでテンションを維持し続ける稀有な作品に化けていた。
原作から離れたほぼオリジナルの内容で、ここまで熱を高めてみせるとは正直思ってもみなかった。
要因は複合的なものだろうけど、特にデュエル展開も含めた脚本構成の細緻さは光っていた。
原憲一回に代表される濃厚な作画、またモンスターだけでなく敵キャラまで変形合体を始めるロボットアニメ化現象の最先端としても若干ネタ込みで面白かったな。
とにかく大満足、見続けた甲斐を存分に感じさせてくれる幸せな作品だった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。