へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

なれのはて 過去感想は作品タイトルで検索してください

スポンサードリンク

STAR DRIVER 輝きのタクト #25(終)

STAR DRIVER<スタードライバー>輝きのタクト 4 【完全生産限定版】 [Blu-ray]S.H.フィギュアーツ ツナシ・タクトデフォルマイスタープチ STAR DRIVER 輝きのタクト (BOX)
そして、少年達の神話は新たな夜明けを迎え、日本むかしばなしへと続く・・・!!
というわけで何が綺羅星だよバカバカしい!!・・・な最終回。
ヘッドがぶっちゃけたのも笑ったけど、綺羅星の面々がみんな仮面を脱ぎ捨てて味方化する燃え展開も結局のところ綺羅星十字団を痛快に否定する流れになっていて面白かった。
いや、誰もが最初からその仮面も綺羅星ポーズも意味ないだろとはわかっていたわけだが、最後にきっちりそこに物語レベルでケリつけてくれたのは嬉しかったな。
最終決戦はロボットアニメとしては間違いなく最高峰の作画で、何よりもただクオリティが高いだけでなくグレンラガン系やらマクロス系やら様々なロボットアニメのエッセンスがゴチャ混ぜになっているのが素晴らしかった。
この、良い意味でひたすら中身のないままテンションだけ上がっていく感じはまさに古きよきスーパーロボットアニメの最終回だなー。
実際問題、地球のピンチを省みずタクトがスガタを救出したところで話は終わってしまっていて、三角関係も綺羅星の面々のその後もヘッドの処置も大体投げっぱなし終了になっているわけで、話の流れだけ見ると打ち切り最終回みたいなことになっている。
ただ、それなのに不思議と不満はなく清々しさだけが吹き抜けていくようなラストになっているのは、ひとえにこの作品の個性なんだろうな・・・。
個人的にはワコがあなた達が私の翼だ宣言をするのは構わないが、ケイトへのフォローくらいは何かあって欲しかったけど。
全体としては、徹底して陽性なロボットアニメを目指していたのがありそうでなかった感覚で興味深かった。
今までも明るいロボットアニメはそりゃあったけど、この作品の場合雰囲気だけに終わらせず芯までポジティブに貫こうとしているのが潔く、また中途半端にシリアスなものをやる以上の覚悟を感じた。
恐らく受け手が考える以上に今の時代、前向きな作品を作ることにはパワーが必要なはずで、それを成し遂げた五十嵐監督以下スタッフの腕力には敬服する。
特に脚本構成の榎戸洋司は90年代後半から2000年代にかけてはまさに「エヴァ後」を地で行く作品を多く手がけていたわけで、それが「桜蘭高校ホスト部」での五十嵐監督とのタッグを経てここまで泥臭くも力強い方向に変わるとは驚かされた。
ロボットものとして学園ものとして。新しい何かを切り開いたかというとそこまでではなかったかも知れないが、確かに時代の変わり目を捉えた慧眼を備えた作品だったと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。
・・・しかしこれ本当に終わりなのか? 劇場版も第二期もなしなのか? せっかくオリジナルタイトルでここまでやったのに、これで終わりはあまりに惜しい。