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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 #11(終)

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めんま、み〜つけた!!・・・で、最終回。
序盤のみんなの告白大会からしてとんでもないテンションになっていたのだが、その後もまるで勢いが衰えない。
終わりたくないけど終わらなきゃいけない作中の気分と視聴者の気分がそのままシンクロしていくようにエピローグを引っ張り続けながら進んでいく構成は、もはや計算でやってるというよりスタッフ自体が止まれなくなってる感じがしたなー。
本来だったらここで終わってるだろうというタイミングが次々やってくるのに、終わらない。終わりたくない。あの夏休みの最後の一日みたいな、卒業式の前みたいな、時間よ止まれと願ってやまないのに引き裂かれていく焦燥感。狙って演出してたんだとしたらマジで天才の所業・・・。
しかし何でここまで終われなかったのかというと、結局じんたん達の個々の問題よりもそれを踏まえたうえでのめんまとの関係、めんま自身の納得の問題に最終盤まで手が伸ばせなかったからなんだろうなぁ。
ぽっぽの真相やつるこの本音も、実は物語を終わらせる鍵にはなってなかったわけね・・・。
ぶっちゃけ最後には散々仕込んでいたはずの伏線もドラマも使い果たして、結構苦し紛れな感じで手紙の花とかくれんぼが出てきた印象もあったのだが、その強引さも当然といえば当然なのか。
もう強引にお別れするんだという決意をしないと、お別れ出来ないという一種メタ的な状態だったから・・・。
それでも大きな破綻を見せずにまとめ切った監督・脚本の豪腕には敬服する。
全体的にも、「とらドラ!」から引き続いてのメインスタッフがその個性や求められている能力を遺憾なく発揮して各要素をきれいに結晶化させた秀作という印象。
このメンバーがそれぞれ本気出したらこうなるよね・・・という予想をほとんど裏切っていない内容であるにも関わらず、先の読めない波乱万丈な感覚を出していたのは本当に見事だった。
特にキャラ描写が秀逸で、深夜アニメ的でありながらリアリティもある田中将賀のデザイン、生々しさとネタ要素が絶妙にブレンドされた岡田磨里の脚本、それらを的確にまとめ上げる長井龍雪の演出と、まさに三位一体で生み出された魅力が回を重ねるごとに増してくのは非常に楽しかった。
ゆきあつがこんなことになるなんて、放送前には予想だにしなかったもんなー。「俺も勿論大好きだー!!」だけであの状況なのに笑えるとか凄え。
決して大きな影響力を持つタイプの作品ではなかったはずだけど、作りたいものを作り届けたい場所に届けるという幸せな作品の形が出来ていたと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。