へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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No.6 #11(終)

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沙布との別れ、No.6の崩壊、そして紫苑の死と再生を描いて最終回。
前回に続いて尺の都合なのか紫苑の躁鬱が激し過ぎてちょっと付いていけない面もあったのだが、多少無理しながらもスケールの大きく広がった物語を紫苑&ネズミの等身大の感情に合わせてまとめ切った手腕には感心した。
ただ、紫苑が神様化した沙布の力で復活してしまう展開はさすがにチープではあったかなぁ。一応、破壊と再生の対比を紫苑に背負わせたかったのはわかるけどあれだとご都合にしか見えない・・・。
紫苑とネズミが別れるエピローグももう少し余韻が欲しかったところだけど、あれはそのぶん唐突なお別れキスが際立ったんでこの作品的にはアリか。
全体としては今となってはクラシカルな管理社会SFの部分が目新しさを欠いていたものの、そのある種わかりやすいガジェットを使って描かれる少年同士の物語は予想外に濃厚で強く引き込まれるものがあった。
いや、普通原作がどうでもアニメにする場合もうちょっと遠慮しちゃうものだと思うんだけど、ボーイズラブ要素の一切に手を抜いていないのが本当に凄かった。
これは相当に覚悟というか、この作品の本質は何でどこまでやらなきゃいけないのかを正確に計算してないと出来ない芸当だよなぁ。
長年、演出・助監督として実力を発揮してきた長崎健司の監督としての能力と更なる可能性をまざまざと見せつけられた印象。
梶裕貴細谷佳正のダブル主演も互いの魅力を上手く引き出し合っていた。細谷佳正は「刀語」から急激に成長したのか元々ポテンシャル秘めていたのか・・・。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。