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2011年TVアニメ感想総評・簡易版

2012年あけましておめでとうございます。
新年最初の更新は去年の総評。・・・いやだって、WORKING’!!とぬら孫が年越したんで。
今回もあまり深いところまで踏み込む余裕はないので簡単に。トップはどうせあれだしね・・・。
システムはいつも通り、2011年に最終回を迎えた作品を対象に十部門ごとにトップ10を選び各部門ごとに10〜1点を与え、合計点でベスト10を選出します。
ランキングは毎度のことながら自分でも色々おかしいとは自覚しているのでツッコミは諦めて下さい。
また、結局三話くらいしか観られなかった「俺たちに翼はない」と「星空に架かる橋」はランキング対象外になってます。

脚本構成

各話の脚本完成度と、シリーズ全体の構成評価。


1・ジュエルペット てぃんくる☆
2・魔法少女まどか☆マギカ
3・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
4・THE IDOLM@STER
5・TIGER & BUNNY
6・Steins;Gate
7・花咲くいろは
8・STAR DRIVER 輝きのタクト
9・ましろ色シンフォニー
10・輪るピングドラム


最初はまどマギ鉄板と思っていたが、てぃんくると比較したら誰も勝てないことに気付いた。
ましろ色は脚本が良いのとは少し違うのだが、個人的に翻弄されまくったので外せなかった。
ピングドラムも純粋に脚本構成が良いというのとはちょっと違うよなぁという判断でこの順位。
タイバニは後半グダグダがなければもっと上だった。

作画演出

作画の充実度とそれを活かした演出評価。


1・日常
2・スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
3・THE IDOLM@STER
4・Fate/Zero
5・C
6・魔法少女まどか☆マギカ
7・境界線上のホライゾン
8・STAR DRIVER 輝きのタクト
9・ハートキャッチプリキュア!
10・ベン・トー


ここでもまどマギ意外と伸びず。凄い回は凄いんだけどいわゆる作画アニメでもなかったので。
逆にCは典型的な作画アニメだった印象。Fate/Zeroは本番は第二期かな。
ホライゾンとタクトならタクトの方が動いていた気もするが、ホライゾンはとにかくアクションの幅が広いので。

音楽全般

劇伴、主題歌、挿入歌といった音楽要素全般の評価。


1・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜
2・THE IDOLM@STER
3・魔法少女まどか☆マギカ
4・ゆるゆり
5・STAR DRIVER 輝きのタクト
6・異国迷路のクロワーゼ
7・輪るピングドラム
8・ジュエルペット てぃんくる☆
9・神のみぞ知るセカイII
10・神様ドォルズ


これも劇伴だけならまどマギなんだけど挿入歌加えるとこうなっちゃうよね。
ゆるゆりは異様に長いアイキャッチとか要所でBGMが印象的。
ちなみに10位はDOG DAYS神様ドォルズで悩んだ。神様ドォルズは案山子の起動音をBGMの良さと取るか演出の良さと取るかが難しい・・・。結局、不完全燃焼差で滑り込み。

話題性

一般世間、オタク業界、インターネットなどでの盛り上がり評価。


1・魔法少女まどか☆マギカ
2・イナズマイレブン
3・TIGER & BUNNY
4・Steins;Gate
5・IS<インフィニット・ストラトス
6・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜
7・THE IDOLM@STER
8・青の祓魔師
9・僕は友達が少ない
10・侵略!?イカ娘


ようやく文句なしにまどマギ一位。
イナイレはGOへの代替わりで評価が揺れるがそれでもここかなぁ。
青エクは世間とネットの差が激しくて判断が難しい・・・。

個性

独創性、作家性、唯一性の濃さの評価。


1・輪るピングドラム
2・魔法少女まどか☆マギカ
3・gdgd妖精s
4・放浪息子
5・逆境無頼カイジ 破戒録編
6・魔乳秘剣帖
7・C
8・Dororonえん魔くん メ〜ラめら
9・TIGER & BUNNY
10・夢喰いメリー


gdgdの位置が三回くらい上がったり下がったり変わった・・・。
放浪息子はむしろ職人芸的な作りなんだけど結果的に独創性が生まれているかなと。

声優演技

個々の演技というよりは作品がどれだけ声優のポテンシャルを引き出していたかの評価。


1・逆境無頼カイジ 破戒録編
2・魔法少女まどか☆マギカ
3・日常
4・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
5・Steins;Gate
6・GOSICK-ゴシック-
7・君に届け2ND SEASON
8・ゆるゆり
9・お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!
10・THE IDOLM@STER


悠木碧ならまどマギよりもゴシック、喜多村英梨まどマギよりお兄ちゃん・・・と個々のベストアクトとは違うのだが、やはり役者の熱量は互いの芝居が激突する総力戦でこそ発揮される。というわけで1位はカイジ。あれ!?

エロ萌え

ブヒる、ポル産など新語も色々と生まれたTVアニメには欠かせないサービス要素の評価。


1・IS<インフィニット・ストラトス
2・魔乳秘剣帖
3・Dororonえん魔くん メ〜ラめら
4・ましろ色シンフォニー
5・世界一初恋&世界一初恋2
6・僕は友達が少ない
7・ロウきゅーぶ!
8・戦国乙女〜桃色パラドックス〜
9・マケン姫っ!
10・フリージング


これは単純に肌色の量よりもキャラのセクシャルな魅力をどれだけ引き出せるかが勝負・・・のはずなんだけど、魔乳とえん魔くんはそういう次元超えてた。
世界一初恋は分割2クール合同でこの位置。
個人的にはまよチキ・アスタロッテ・そふてに辺りを入れる余裕がなかったのが残念。
ロリ枠とかリョナ枠とかパンスト枠とか特化しているものがないと最近は厳しい。

安定感

全話通じての総合的クオリティのブレのなさ、軸の座り具合の評価。


1・ジュエルペット てぃんくる☆
2・うさぎドロップ
3・侵略!?イカ娘
4・異国迷路のクロワーゼ
5・ぬらりひょんの孫〜千年魔京〜
6・花咲くいろは
7・WORKING’!!
8・夏目友人帳
9・君に届け2ND SEASON
10・Rio RainbowGate!


てぃんくるは3クールぶんは2010年なのでどうしようかと思ったのだが、4クール目だけでも他が太刀打ち出来ない奇跡を起こしていたので1位。
あと、Rioは地味にパチスロマネー恐るべしを印象付けるクオリティがあった。

暴走度

くだらない常識をぶち壊すロックな魂を評価。


1・BLOOD-C
2・お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!
3・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜
4・Dororonえん魔くん メ〜ラめら
5・よんでますよ、アザゼルさん
6・フラクタル
7・日常
8・ゆるゆり
9・魔法少女まどか☆マギカ
10・gdgd妖精s


これはもう1位鉄板過ぎる・・・。他に一切ランクインしないのも潔い。
ただ2011年はそれほど無茶している作品は多くなくて、相対的に日常・まどマギといったメインストリームにありながら挑戦的だった作品が入る結果に。
gdgdは暴走が織り込み済みの企画なんで一応こんなところかなぁと。
フラクタルは・・・むしろもっとやらかすべきだったと思う。

時代性

今、この時代に放送されたことの意義と、次代に続いていくであろう価値の発見を評価。


1・魔法少女まどか☆マギカ
2・輪るピングドラム
3・UN-GO
4・THE IDOLM@STER
5・バトルスピリッツ ブレイヴ
6・花咲くいろは
7・Steins;Gate
8・フラクタル
9・僕は友達が少ない
10・TIGER & BUNNY


「仕事」と「選択」を意識させられる作品が多い。
職務を全うした結果死ぬ、職務のなかで人生の価値を見つける、職務のなかで迷い続ける、職務のなかでコミュニティを回復する・・・などなど、パターンはいくつかあるが不思議なほどどれも共通項はあるように思う。
不謹慎だけど、あなたがメルトダウン止めに行けと言われたらどうするか・・・みたいな想像もしてしまった。

結果発表

いつものように同点が多いので、ベスト10ではなく11になっちゃいました。


1位・魔法少女まどか☆マギカ(52点)
2位・THE IDOLM@STER(36点)
3位・ジュエルペット てぃんくる☆(33点)
4位・輪るピングドラム(24点)
5位・うたの☆プリンスさまっ〜マジLOVE1000%〜(23点)
同6位・Steins;Gate(22点)
同6位・日常(22点)
8位・Dororonえん魔くん メ〜ラめら(18点)
9位・TIGER & BUNNY(17点)
同10位・IS<インフィニット・ストラトス>(16点)
同10位・逆境無頼カイジ 破戒録編(16点)


メ〜ラめら!!
というわけで、えん魔くんがランクインするという他ではあまりないと思われる結果に。
まどマギ無双は予想通りだったものの、対抗馬としてアイマスてぃんくるが競る展開も予想していなかった。
タイバニの伸びが弱かったのは作画と後半脚本の不安定さを考えると仕方ないか・・・。
ピンドラも期待値ほど伸びてはいないのだが人を選ぶ作品なんでこの辺りが妥当かなぁ。
ダークホースうたプリ、ISも2011年前半放送で忘れられるかと思いきや粘り腰。
シュタゲは前評判通りのクオリティで終始駆け抜けたという印象。メディアミックスとして理想的だった。
カイジも第一期を更にパワーアップさせていたのと、貧困ビジネスを扱ったテーマ設定が原作発表時よりも迫真さを増していた。
ちなみに以下は12位から15位。


12位・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない(15点)
同13位・花咲くいろは(14点)
同13位・魔乳秘剣帖(14点)
15位・ゆるゆり(13点)


岡田麿里脚本二つは、ちょっと互いに食い合った感じ。
魔乳はひたすら異様な世界観と意外と骨太な展開が噛み合っている2011年最大の怪作。
ゆるゆりは素直に楽しめる美少女コメディの新スタンダード。
まあ順位に色々と不条理はあれど、選んだ作品のレベルに関しては間違ってない・・・のかなぁ?
しかし昨年の「けいおん!!」無双のランキングを思い出すと、世相が変わったことを強く感じる。
けいおんも劇場版でまだ現役ではあるのだが、暗く重い時代に突入していくなかでそれこそいかに生存戦略を練るかってステージに突入してきたのだろうな・・・。
仕事テーマとアイドルテーマが重なっているのも興味深い現象。
それがメインになっているアイマスうたプリだけでなく、てぃんくるにもピンドラにもタイバニにもアイドルテーマはあるし、魔法少女やIS操縦者に選ばれるのもアイドル化ではあるわけで、AKBブームと合わせてちょっと只事ではないシンクロが見えるんだけどそれが何を意味しているのかまで考察するアイドル知識は筆者にはない・・・。
やはり何か一つの役割・居場所・コミュニティ・地域・世界線・路線を選んで、そこで責任を果たすことの意味を見つめ直すのにアイドルって偶像の設定は効果的ってことなのかな。
昔だったらそれがロボットなり異能だったりしたんだろうけど、今や美少女ばかりがスカウトされて力を与えられる時代・・・。
2012年はまたロボット復権の兆しも見えるので男の子の奮起にそろそろ期待しているんだけど。


総論としては、3.11で日本の姿が様変わりし価値観の転換を急速に求められるなかで、自己の作風を強調する作品が増えていた印象。
当初は単に殺伐としていくだけなのかとも心配したのだが、攻める作品は攻めに徹し、逆に変わらないことに価値を見出した作品は徹底して変わらないことを選んだりと、それぞれ作品ごとにやはり自分の役割をいかに自覚するかという流れが生まれていたように思う。
オリジナルアニメの増加も良く指摘されたが、商業的な問題のみならずそういう価値基準を自分で決めなければ通用しない状況のなかで必要に駆られたという面もあるように思う。まあ、まだ流れが本格化するには時間もあるだろうが。
こう言うと何か良いことのようにも聞こえるけど、実際はサバイバルゲームの幕が開いたということでもある・・・。
一方でラノベアニメやマンガ原作も途切れることはないだろうし、何だかんだで多様性は増していくのかも知れない。
勿論、多様化した結果ガラパゴスに陥って全滅って可能性もありますが。
2012年、願わくば地震も停電も戦争もなく、穏やかにアニメを観て過ごせる世界でありますように。
・・・っても、何かマジで戦争に近いことはありそうな気がしてならない。