へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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(TVK)(新)氷菓 #1

氷菓 限定版 第1巻 [Blu-ray]優しさの理由(初回限定盤)(DVD付)
まどろみの約束
アップデイトご一緒に
学園日常ミステリ小説「古典部シリーズ」をアニメ化。
監督:武本康弘、シリーズ構成:賀東招二、キャラデザ&総作監:西屋太志、音楽:田中公平、制作:京都アニメーション
久々のリアル等身リアル背景の京アニ本気モード発動。いや別に「日常」が手抜きだったわけではないだろうが、改めて観るとやはりこの作画クオリティは一段抜けている。
また今回は通常のシーンに加えて、奔放なイメージシーンが頻繁に用いられていてその点で今までの京アニ作品とも手触りが少し違う印象。
パッと見だとシャフトっぽい要素を入れてきたようにも感じるのだが、あっちのいわゆる記号的な映像センスとは逆方向であるようにも思える。
ヒロインの髪がラブデラックスみたいに伸びまくって部室と主人公を取り込んでしまう描写なんて、凄く生々しくて神秘的。
うーん、かなり違うかも知れないのを承知で上げると「千と千尋の神隠し」とかに近いのか?
しかもこの演出を妖怪や超常現象の絡まない、日常ミステリでやっているのが不思議な味わい。
ただ、そういった映像的なクオリティは申し分ないのだが、肝心のストーリーラインとキャラの魅力が現状だと見えにくい。
ミステリ要素も今回の話だと戯れの思考ゲームの領域でしかないので、それこそ子ども騙しのようにも見えてしまう。
部室の鍵の謎は、さすがにもうちょっと論理的な推理の過程を見せて欲しかったなぁ。
たとえば床に脚立の跡が残っているとか、蛍光灯だけ埃がついていなかったとか・・・。
ただ、このミステリらしくない部分も今後に重要なのかも知れず、そこはある程度見守らないと判断難しい。
むしろ気になったのはキャラの魅力を引き出すうえでの配役の問題。
中村悠一阪口大助のコンビってあまりにもCLANNAD過ぎる・・・!!
京アニ作品って若手や新人を大胆に起用する配役の魅力も大きいだけに、今回の過去作品を露骨に連想させてしまう配役には疑問が大きい。
このコンビの上手さは当然折り紙つきだし回を重ねればこの作品らしい魅力も出してくれるには違いないのだろうけど、現時点だと春原が知的な参謀キャラみたいに喋っているだけで違和感が凄い!!
佐藤聡美も「けいおん!」とは全然違うけどそれは本来の得意分野に戻ったからであって、新鮮味はどうなのかなぁ。
ともかく、そこも含めて第一話から絶賛されるような作りではなく、じっくりと面白さを育てていくタイプの作品になりそう。
・・・ところで賀東招二がすっかり京アニのスタッフみたいになってるんですけど、フルメタ完結編アニメ化どこいった?