へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

なれのはて 過去感想は作品タイトルで検索してください

スポンサードリンク

ZETMAN #13(終)

「ZETMAN」Vol.2 Blu-ray【初回限定生産版】「ZETMAN」Vol.3 Blu-ray【初回限定生産版】「ZETMAN」Vol.4 Blu-ray【初回限定生産版】
田中さんをさくっと殺っちまったコウガと悪魔人間に覚醒したジンの対決が・・・不発に終わってまた数年後に飛ぶ最終回。
1クールの間に、結局何年過ぎたんだ。時間経過の多さが構成の無理を端的に表していて最後まで落ち着かなかったなぁ。
ジンとコウガの正義が激突するAパートまでは緊迫感もありそれなりに盛り上がっていたのだが、Bパートのオチが本当に取ってつけたようなものだったのも残念。
あれだと親殺ししたコウガが権力も恋人も手に入れてただの勝ち組になっているだけで、正義の代償らしきものがまったく見えないのが不満だった。
ああいうオチにするなら少なくともコウガがこの先、正義という名の狂気に蝕まれていく予感くらいは漂わせてくれないとテーマが繋がっていかないんじゃないかと。
それならジンが人知れず戦い続けることも、いずれ再びやってくるコウガとの決着を匂わせる意味あるものになっただろうし・・・。
返す返すも、1クールでまとめなきゃならない無茶に全体が歪んでしまいせっかくの素材が活かされなかった印象が強い。
アクションを得意とするアニメーターやスタッフの投入によって、作画演出の面では期待以上の回が多かっただけに余計に勿体ない。
もっとじっくり腰を据えて展開してもいい作品だったはずなんだけど・・・今の時代、そんな余裕も持てないか。
また、ヒーローとは何かという部分についても表層を撫でただけに留まっていて、ここから先こそ見たかったなー。
タイバニもそうだったが、アメコミヒーローを題材にしながらやってるうちに仮面ライダーデビルマンといった日本的ヒーロー像に回帰していく流れが興味深い。
この最終回も、言ってることは完全にバットマンなのに本質的にはデビルマンという矛盾にこそ語られるべき真のテーマがあったように思える。
あと、最初ヒドい出来だと感じたOPが時間が経つうちどんどん馴染んでくるのがちょっと面白かった。
久し振りにニコ動の方をチェックしてみたら空耳が大変なことになってて・・・!! もう「あなたタモリ?」にしか聞こえない。
ともかく、スタッフの皆様、お疲れ様でした。