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ソードアート・オンライン #25(終)

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ネトゲトラブルでリアル刃傷沙汰に発展するも、それを乗り越え再び愛すべきネトゲ世界へと帰還する最終回。
・どいつもこいつもネトゲ廃人過ぎる・・・!! キリト達はともかくシリカちゃんの親とかは二度とあんな危険なゲームに娘を近づけないよう注意しとけよ!!
・まあそういう突っ込みどころはあれど、仮想世界で得た絆を現実で確認し再び夢の場所へと戻っていくラストは素直に感動的だった。
・EDクレジットが本名になっていたのも地味に感動した・・・と思ったらクラインなんかは本名不明のままなのね。あのバンダナ、似たのわざわざ探したのかなぁ。
・須郷とのリアル最終決戦は、生身の恐怖とSAOでの殺人経験が渾然一体となってキリトを襲うリアルとバーチャルの混在感が非常に上手かった。
・避けては通れない「ゲームと現実がごっちゃになる」問題を、こういう形でドラマのクライマックスに持ってくる問題意識の誠実さにも感心。
・前回決戦の消化不良やそもそもSAO編が中途半端に終わった点についても、ここでキリトが本当の意味での「自力SAO攻略」を成し遂げる形で回収していて納得がいった。
・また妹との「フェアリィ・ダンス」を経てSAO世界に再挑戦するラストも、行って帰ってまた行ってという正統ファンタジーの匂いを強く残す単純なVRMMOネタから一歩進んだ描写になっていたように思う。
・「ナルニア」とか「果てしない物語」といった現実と物語世界の往来をテーマにした作品群に近いところまで現代ラノベの枠内で迫っているのは純粋に凄い。
・全体としては前半戦の構成にかなり無理が出ていたのが残念だったものの、各所での瞬発力と後半に向けての充実は文句なしに素晴らしく、終わってみればアベレージは当初の過度な期待すら超えるほど高かった。
・個人的には見応えのある作画が随所にあったことも嬉しかったな。新世代のアニメーターが存分に腕をふるう場が生まれていたのも好印象。
・主演の松岡禎丞の無鉄砲さと繊細さが合わさった芝居も作品に良い青春感を与えていた。
・しかし正直に言うと、色々と分析的に考えてもこの作品が現代の時流をどういう風に捉えて人気作になっているのか、読み切れない部分もある。
・ネット小説界に溢れるVRMMOネタに秘められた時代性にしろ、それをすくい上げる原作者のセンスにしろ、ソーシャル的な問題意識にしろ、「AW」との対比関係にしろ、それがクリティカルな要因なのかというと何か違う気もするんだよなぁ・・・。
・むしろこの作品の人気は時代性ではなく普遍性で考えるべきなのかも知れない。少年マンガから少年ラノベへのシフト・・・と捉えると「AW」も含め理解はしやすい。
・きれいに終わってはいるものの原作ストックは豊富なようなので、更にこの先にどんな物語とテーマが用意されているのかはぜひ観てみたい。
・スタッフの皆様、お疲れ様でした。