キングダム #38(終)
王騎の死とその魂の継承を描いての第一期最終回。
完全に主人公格の存在感を発揮していただけに、王騎の死で最終回になるのは納得。利休の死で終わった「へうげもの」を思い出すなぁ。
その最期に至る演出も非常に丁寧で、まさに万感の想いを込めた描写になっていた印象。
信が今のその手には文字通り余りある巨大な矛を渡されるのも、親友に剣を託され始まった物語の一旦の幕引きには相応しい流れになっていたな。
あと少し意外な気もしたのだが、手描き作画に負けないだけの分量をちゃんとCGに任せていたのも、このアニメのそもそものコンセプトに立ち戻っているようで興味深かった。
特に兵士の皆さんの悲痛な表情をCGで頑張って見せていたのには、3クールの成果を感じた。
ただ、ラストでOPの大ジャンプを再現していたけど、本編だと馬使ってるんじゃん。結局あのOP詐欺かよ。
全体としては、とにかく原作の持つ熱量が素晴らしくそれを引き出すだけで常に一定の面白さはあった。
しかしアニメ作品としてはCGと手描きのバランスに苦慮し続けていて、安定した出来になっていなかったのは残念。
三ヶ月の総集編再放送を挟むだけですぐに第二期が始まるらしいのだが、果たしてその僅かな準備期間でCGの更なる進化は望めるのだろうか?