ジョジョの奇妙な冒険 #21・22・23
21話。「仁」の心を胸に秘め、いざ決戦の闘技場へ。
メッシーナを背負ってジョセフが「仁」を語るシーンは、何気に前回のシーザーの死に並ぶくらいの隠れ名シーン。
あのお調子者だったジョセフがこれを言うのがまた熱いんだよなー。杉田智和の芝居も素晴らしかった。
こう言っては何だけど、本当にシーザーの死を通じてジョセフが一皮剥けた感が声にもそのまま出ていた印象。
それと、これは完全に個人的な思い出話なんだけど、ホテルで本当に唐突かつ無意味っぽく出てくるドアになってるゲス男がアニメで観られたことに感動!!
実は筆者、「ジョジョ」に最初に触れたのが寄りにも寄ってこの回だったんですよね・・・。
友達の兄ちゃんだかが持ってた週刊少年ジャンプを生まれて初めて読んだら、いきなり謎の男女が廃墟の血痕を追跡していて、その途中でドアになった男が出てくるわけですよ!! とんでもないインパクトだよ!!
もう完全にトラウマになって、ジャンプはもっと大人になってから読まなきゃ駄目だとその後随分経つまで読めなかったという・・・。
ちなみに、そのトラウマを克服してジャンプ買うようになり、リアルタイムで連載読み出したのが丁度CMでやってるダービー弟戦からだったりする。
あの気持ち悪かったマンガが何で孤島でテレビゲームしてんだ!?・・・と超混乱したあの日。
22話。ジョセフVSワムウ、戦車の決闘。
いわゆる、ルールを設定したうえでの異能バトルという今日にまで繋がるスタンダードが決定付けられたといって過言ではない歴史的名勝負。
一周ごとに武器が手に入るという仕掛けを初っ端から「なら俺はこの柱をもらう」でぶっ壊す展開は今観ても物凄い・・・!!
互いに先の先を読み合う頭脳戦の緊張感と一瞬で命が砕け散る絶望感を持ちながら、あくまでスピーディーで痛快無比なエンタメになっていることにも改めて驚かされる。
これぞ「戦闘潮流」、これぞ「ジョジョ」って感慨があったなー。
実際、この試合のテイストは第七部スティール・ボール・ランまで色濃く受け継がれるわけだし。ツェペリ魂は死なず!!
あと今回、ジョセフとワムウが素晴らしかったのは当然ながら、モブの吸血鬼の皆さんが無茶苦茶楽しそうで笑った。
23話。ワムウ風に還る。そしてカーズ様がウィンウィンウィン!!
ワムウの死はこれまた大塚明夫の名演技に聴き惚れる・・・。ジョセフが敬礼でワムウを見送るシーンも、ナレーションとの相乗効果が見事だった。
シーザーの最期といい、第二部はこういう詩的なナレーションの切れ味も最高。
ただ、クロスボウで自分の生首を飛ばすワムウの姿は、映像で観ると更にシュールだったな・・・。
で、後半は一転してそんな男の友情に水を差すカーズ様の変態性が大爆発!!
あのリサリサのグンバツの脚でのウィンウィンウィンって、ギターの真似だったのか!!
今まで寡聞にしてそういう解釈を聞いたことなかったんで、目から鱗が落ちる想いだった。
ここでカーズが一気に小悪党化するのも、普通なら盛り下がりそうなところをワムウとの対比で完全悪の象徴と化していく流れが面白い。