へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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ラブライブ! #12・13(終)

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ラブライブ!μ’s広報部~にこりんぱな~Vol.1
12話。穂乃果の空回りの末に訪れたミューズ崩壊の危機。
考え得る限りのマイナス要素を総動員して穂乃果を極限まで追い詰める・・・というより、そのまま崖下まで突き落とし殺しにかかるラス前回。
ラス前には当然こういうのがくるだろうという、視聴者の擦れた予想すら軽く超えてくる爆弾投入で、良い悪いはともかくとしてスタッフの本気は存分に伝わった。
特に、廃校回避&ラブライブ出場という、そもそもの動機と目的をあっさり奪い去ってきたのには驚いた。
さらっと廃校問題を片付けてしまったのは、最近の廃校・廃部ネタの多さを逆手に取っているようでもありクレバーな演出力が感じられたなー。
穂乃果の本質が容赦なく曝け出されるクライマックスの緊張感も見事。
こういうアイドルもので、主人公の中身が実は空っぽであることを暴露するのはなかなか凄い・・・。
ただ、これって穂乃果に限った話ではなくアイドル主人公って大体そんな感じなわけで、面白いメタ視線にもなっている気がした。


13話。何だかんだでみんなの心を集める穂乃果のリーダー性が再確認されて、ミューズ復活の最終回。
前回は穂乃果一人が追い詰められたが、他の連中も結局はそんな穂乃香の「真空ゆえの求心力」に惹きつけられ甘えていたことが明らかになる前半の流れは、キャラ解釈の容赦のなさが熱かった。
特に穂乃果に対する海未とことりの依存した関係性は、深く考えるとわりと怖い・・・!!
ことりは穂乃果に止めて欲しいんだとしても、あれだけ穂乃果を追い詰めた海未が全部ぶん投げるなよ!!
最終的に、穂乃果が生み出したミューズという存在があくまで九人の青春の場として再定義されていたのも興味深かった。
ファンへの想いとかパフォーマンスの完成度といった「アイドル」としての意識よりも「部活」・・・いやそれよりももっと身近な友人関係の在り方に全てが集約していたのも印象的。
今期はアイドルアニメが多く被っていたが、この作品はよりはっきりとアイドルよりも「けいおん!」系だったってことなのかも知れない。
ただ、後半はちょっと詰め込み過ぎて情報処理は相変わらず上手かったものの忙しなさが出てしまっていたのが残念。
全体としては、キャラの強度と魅力を引き出す構成演出の巧みさが際立っていて、とにかく何も考えず観ていても楽しめる娯楽性の高さが素晴らしかった。
あくまで表情や芝居の作画でキャラ表現をしていたのも、サンライズらしいパワフルさが感じられて良かった。かつての「舞-HiME」路線が甦ってきたというか。
ラスト二話で少しファンの望みからはズレた方向にも踏み込んだが、結果的にはそれが作品の幅を広げる形になったとも思う。
若手新人の揃った声優陣も体当たりの演技がちゃんと好感に繋がっていた。
そして何より、ダンスCGの完成度は圧巻の一言!!
3DCGと2Dの融合もいよいよここまできたかと、技術面の進化にも毎回わくわくさせられたな。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。
とはいえ、これで終わるコンテンツとも思えないので続編に期待。