【日々適当】SHOWROOMでのデレマス番組初配信で感じたのはニコ生の問題点という話
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS ANIMATION PROJECT 06 ØωØver!!
- アーティスト: *(Asterisk)?[前川みく×多田李衣菜]
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2015/04/15
- メディア: CD
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アイドルマスターシンデレラガールズで前川みく&多田李衣菜を演じる高森奈津美&青木瑠璃子によるSHOWROOM配信番組が先ほど終了しました。
これまでアイマス系の映像付き配信はほぼニコニコ生放送に集約されていたので、別の場所での配信というだけで新鮮だったのですが、とにかく初めて使ってみたSHOWROOMの仕様に色々と衝撃を受けた。
そもそもSHOWROOMって何? という人も多いと思いますが簡単に言うと「DeNA版のニコ生・ツイキャス」です。特徴は視聴者のアバターが画面上に表示されて、あたかもライブ会場のようなイメージで映像配信が行われることと、配信者として人気を集めた場合のプロデビューへの道が整備されていること。
そしてその「人気」を測るうえで、視聴者のアバターが「ギフト」と呼ばれるアイテムを「おひねり」よろしく投げることができる。
ここ、文章で説明するのが無茶苦茶難しいので権利的にマズいかも知れませんがiPhoneアプリで見ていた際のスクリーンショットを一枚貼っておきます。
これ。
ちなみに配信開始前です。配信開始前にすでに三千人ほど待機していて、その人達のアバターが配布アイテムであるスタドリとエナドリを投げまくっているという図です。
今回は初番組でスタエナが大量に無料配布されていたせいで左にある「目標支援ポイント」が番組開始前に達成されてしまっている。
無料だからこうなったのか、それとも有料だとしても……最初だからと手加減したちひろさんが何を考えているのかはわかりませんが、とてつもない金の匂いがするシステムであることだけは確かだ。
ただし、見た目には派手でとても面白いんですが、ひっきりなしに画面上をスタエナが飛んでいるので非常に見にくい!! しかもiPhoneがどんどん熱くなっていく!!
四十分程度の番組だったのですが、終わったあとバッテリーが50%くらい減っていてビビった。
たぶん、アイマス関係で初配信だったからこんなにもスタエナ乱舞して描画が重くなったのであって普通の番組ならそれほどでもないとは思うのですが、しかし今後があるなら相当な不安要素ではある……。
それと今回は特別仕様ということで背景に関係各社が花を出していて、そういうことができるのも面白い要素だなと感じる一方、これだけ各社が名前出してるってことはもしかしてDeNAがアイマスを引き抜きにかかってるのか? と余計なことを考えてしまったりもする。
実際SHOWROOMはサービス開始から一年以上が経過して、順調に拡大しているとは言いつつも今ひとつ知名度が広がっていないので、アイマスは相当なキラーコンテンツになる可能性が高い。シンデレラがきたならサイゲームスの他のもくるかも知れないし、バンナム本体が動こうものなら一気に潮目が変わる。
現在、国内でこういうゲーム・アニメの情報配信を行うならYouTubeとニコニコ生放送、あとはバンダイチャンネルなど独自の配信サービスと選択肢はいくつかあるわけですが、個人的にもし今後SHOWROOMが伸びることがあるなら食われるのはニコ生だろうな、と感じる。
というのも、SHOWROOMの長所と呼べる部分がほぼ、ニコ生の欠点をピンポイントで突いているから。
まず、画質がいい。
無茶苦茶いいってわけではないが、無料でニコ生のプレミアムとほぼ同等。無料でしかニコ生を見たことがない人だと差に驚くレベルの違いはある。
次に、入りやすい。
ニコ生は現在、無料ユーザーだととにかく「最初から最後までまともに見続ける」こと自体が難しい。番組によって枠は違うが数千人集まっただけで追い出し連続になることもあるし、数万人集まる番組だとプレミアム必須の状況にある。
最近、ニコ動のプレミアム会員数が250万を突破したという発表があったけど、今年から上記の理由で会員になった自分の感覚からするとそれは決して、好きで入ってるわけじゃないというか……。
今回のSHOWROOMは多少の追い出しもあったようだが大きな混乱もなく、最終的には二万四千人ほど集まっても落ちなかった。
サーバーの絶対数やらメンテの技術やらで単純比較はできないが、少なくとも二万~三万人程度を集めるニコ生番組ならそのまま持っていっても大丈夫そうではある。
最後に、同時参加感覚がニコ生より強い。
これが一番重要で、かつ最近のニコ動・ニコ生に漠然と持っていた違和感が自分のなかでかなりはっきりした。
つまり、最近のニコ動・ニコ生では最大のウリだったはずの「コメントによる同時参加」の感覚がどんどん薄まっている。何故かというとさっきの「入りやすさ」と関連するんですが、ニコ生の場合入ったタイミングで「アリーナ」や「立ち見」にユーザーが分断されてしまって、同じ映像を見ていてもコメントが共有されない。
というか、まったく共有されないならまだその隔離されたブロックごとに楽しめるんですが、中途半端に他のコメントも流れてくるから疎外感が凄いことになる。
「今日もAA職人最高だな!!」と言われてもこっちには見えてないんだよ!!
ニコ動の方でもよくアニメのOPで「歌詞職人さんお疲れ」のコメントだけが残っていて肝心の歌詞が消えていることが非常によくある。ああいうの逆に寂しい。
ニコ動の全盛期においてはそれでもすぐに誰かがフォローしたりニコ生も「入れない」こと自体がお祭りのノリを高めていたりしていたのだが、さすがに最近はそういった補正もなくなり特定の番組などは「どうせ荒れるからコメ消しで見る」といった、ニコ動のアイデンティティを完全否定する視聴スタイルも増えている。
で、それに対してSHOWROOMの「アバターがフキダシでコメントを喋りアイテムを投げる」という仕様はかなり見事なニコ動コメントシステムへのアンサーになっている。
何がいいって、
コメント読めないのがいい。
いや、読めないんですよ。フキダシ小さいし一瞬だしアバターとアイテム投げがゴッチャゴチャしていて映像に集中しながらついでにコメントを拾うというのは至難の業になっている。
そこがいい。
コメントの内容はわからないが、誰かが喋っているのだけわかる。盛り上がっているのだけはわかる。何か周囲が賑やかな雰囲気「だけ」がわかる。
実際に画面に表示されているのはギフトアイテムでポイントを多く稼いだ人達らしいので、自分は大抵の場合、本当にそこにはいないはずなのだが「最前列で一緒に見ている気分にはなれる」。
ニコ動から上手く「お祭り感覚」の部分だけ、わかりやすく可視化して引っ張り出してきたような作りで、慣れないと戸惑うし問題点も多々あるとは思うがニコ動・ニコ生とはまた別種の楽しいものとして受け入れられるポテンシャルは充分あるのではないか。
そして逆説的に、ニコ生の強みはコメントが「読めること」なので、面白いコメントを書き込む人に楽しさの大部分が依存してしまっているのもわかる。その点、もう少し工夫する余地があるんじゃないのかなと今回思った。
まあSHOWROOMの今後については本当によくわからないのですが、もう数回くらいは今回のような番組を見ておきたいかな。他にも似たようなのすでにやってるんだろうか?
適当に終わり。