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へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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2012年TVアニメ感想総評・簡易版

年が明けての前年総評。いつものように2012年に最終回を迎えた作品に筆者の独断による十部門での点数付けをして、その総得点で最終順位を決定します。各部門、一位が10点で以下順位に応じて1点ずつ下がります。
今回はまあ・・・相当ヒドいことになるだろうなと覚悟していたが想像以上に本当にヒドいことになった。
ちなみにランキング対象作品数は一応、115。ただし一期&二期が合同になっているパターンが2012年は非常に多いです。

脚本構成

全体のシリーズ構成の巧みさや、一話単位の脚本のアイディアや完成度を評価。


1:戦国コレクション
2:TARI TARI
3:ジュエルペット サンシャイン
4:あの夏で待ってる
5:モーレツ宇宙海賊
6:プリティーリズム・オーロラドリーム
7:中二病でも恋がしたい!
8:つり球
9:ブラック★ロックシューター
10:ガールズ&パンツァー


戦コレとサンシャインは各話のバラエティ感とその裏にある全体構成への伏線が絶妙。TARITARIはもう説明不要だろうけど、「コードギアス」などで流行った圧縮超高速展開を日常系でやってのけたことはコロンブスの卵のようだった。しかもシリーズ構成まで監督がやってる体制で・・・。
あの夏、モーパイ、プリリズ一期、中二病はクライマックスへ向け盛り上げる堅実さがどれも光っていたが、中二病はギャグからシリアスへの切り返しで評価が分かれそう。同じくつり球も後半に賛否両論。
BRSはブラックマリー全開で刺激的だったが位置してはこんなもんかなぁ。
そしてガルパン。一話単位の完成度、情報処理の的確さ、物語の芯の確かさと散りばめられたネタ要素など脚本構成の出来はトップクラス・・・だけど、終わってねえ!!

作画演出

良作画とそれを活かす良演出をセットで評価。


1:Fate/Zero 2ndシーズン
2:黒子のバスケ
3:K
4:坂道のアポロン
5:戦姫絶唱シンフォギア
6:ソードアート・オンライン
7:織田信奈の野望
8:TARI TARI
9:中二病でも恋がしたい!
10:氷菓


ここ数年、TVアニメのクオリティラインの象徴だった京アニ作品が結果的に低位置に。勿論、京アニのクオリティは下がるどころかむしろ上がり続けているのだが、それ以上に2012年は各スタジオの作画の充実が顕著だった。
それでも中二病は信奈&TARITARIよりは上かとも思ったのだが、この二作にはハイクオリティ作画にかける執念が感じられるということでこの順位。
そして、そういう執念に関してはFete/ZeroとKはもはや常軌を逸したレベル。
シンフォギアとSAOは今となっては貴重な少年アニメ的に正しい大暴れ作画で観てて素直に興奮出来た。一方でジャンプアニメである黒子がIG作画と巡り合い互いに良さを引き出し合ったのも興味深い現象。

音楽全般

主題歌、挿入歌、劇伴など音楽要素全般の評価。


1:坂道のアポロン
2:TARI TARI
3:ギルティクラウン
4:ヨルムンガンド(1st・PERFECT ORDER)
5:戦姫絶唱シンフォギア
6:ペルソナ4 THE ANIMATION
7:アクエリオンEVOL
8:機動戦士ガンダムAGE
9:氷菓
10:エウレカセブンAO


これは一位が鉄板過ぎるんであとはもう個人の趣味を出すしかないか。
シンフォギアは歌が良いというより歌がネタとして面白いのが前面に出てるんで、そこで少し落ちるかなと。
ペルソナ4は原作BGMそのまま使っていたりするんでアニメ作品として考えると推しきれないのがもどかしい。
そして2012年、ロボットアニメ復権を懸けた作品群は総じて「曲は良かったよ、曲は」という状態に・・・。

声優演技

声優陣の芝居の質、熱量、チームとしての総合力の評価。


1:ココロコネクト
2:アクセル・ワールド
3:男子高校生の日常
4:じょしらく
5:ちはやふる
6:お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ
7:人類は衰退しました
8:キルミーベイベー
9:へうげもの
10:Fate/Zero 2ndシーズン


一位は2012年、何故か猛威を振るった「入れ替わり系」の代表。後半での生っぽい芝居合戦も聴き応えがあった。
AWは完全に熱血アニメになっていたのがサンライズらしかったなー。
男子高校生とじょしらくは、男女それぞれで会話ギャグの真骨頂が見えた。ちはやふるおにあい、キルミーは新人の魅力。
人類衰退は中原麻衣へうげもの田中信夫の個人の力を強烈に感じた。
で、Fete/Zeroがこの順位は普通に考えると低過ぎるのだが、そりゃ力也VS譲治なんてドリームカード実現されたら盛り上がるに決まってるというか、あの作品は実力派が揃って激突すること自体が華なのであって演技評価とは別次元な気がする。

独自性

内容の独創性、スタッフの作家性、存在の唯一性の評価。


1:LUPIN the Third -峰不二子という女-
2:ブラック★ロックシューター
3:超訳百人一首 うた恋い。
4:つり球
5:黄昏乙女×アムネジア
6:K
7:モーレツ宇宙海賊
8:Another
9:謎の彼女X
10:てーきゅう


2012年は極端に突飛な作品は少なく、挙げたものも比較的変わっている程度の印象。
つり球が「空中ブランコ」や「C」と比べたらどれだけ普通になっていることか・・・!! 黄昏乙女も「ef」の頃の鋭さが少し戻っただけとも言えるし。
そのなかで峰不二子には伝統のシリーズに負けないだけの明確な個性と主張が感じられた。
BRSのCGとの融合と、うた恋いのグラフィカルな表現は表裏一体の方向性だと思う。
唯一、古典的であることを貫いて逆に独自性を獲得しているのがモーパイ。
てーきゅうは、ちとせげっちゅとともにCGやフラッシュに頼っていた個人アニメのレギュラー放送を手描きで可能にする第一歩なのかも知れない。

話題性

世間一般、アニメファン、ネットユーザー間などでの浸透度と熱狂度。


1:黒子のバスケ
2:ソードアート・オンライン
3:ダンボール戦機
4:ガールズ&パンツァー
5:ペルソナ4 THE ANIMATION
6:AKB0048
7:トータル・イクリプス
8:Another
9:未来日記
10:偽物語


結構悩んだんだけど・・・黒子は敢えて一位にしておきたい。
SAOは放送時期のズレもあってAWの話題まですっかり吸収しちゃった感じ。
ガルパントータルイクリプスは良くも悪くも2012年TVアニメ界の現実を映す鏡。AKBはブームに乗ったはずがブームとともに消え去りそうで怖い。
Anotherと未来日記は実写版との連動で世間を巻き込もうとして・・・上手くいったのだろーか?
偽物語は待望の続編のはずだったのだが、一向に進まない傷や年末の猫、更には新シリーズの発表で完全に中継ぎ扱いになっちゃったのが不憫。
ちなみにダンボール戦機の位置には本来、日5の超話題作がいるべきだったはず・・・!!

安定感

全編通してのクオリティの統一感、ブレのなさの評価。


1:モーレツ宇宙海賊
2:TARI TARI
3:氷菓
4:ちはやふる
5:灼眼のシャナIII-FINAL-
6:じょしらく
7:織田信奈の野望
8:ゆるゆり♪♪
9:BTOOOM!
10:薄桜鬼 黎明録


単純な毎回の作画クオリティならTARITARIや氷菓の方が上だが、モーパイの安心感はクオリティ競争からは離れたところにある。ちはやふるも似た印象。
シャナは大状況をテンション落とさず最後まで描き切っていたのが見事。
じょしらく、信奈、ゆるゆりは良く動き、かつ崩れない現代の萌えアニメに求められる厳しい審査基準を軽快にクリア。BTOOOMと薄桜鬼も同じような安定感はあったが、アクション回が明確に分かれているのでこの順位に。

萌え・サービス

湯気や遮光に負けないエロ萌え百合BLなどの官能表現評価。
・・・ところで、2011年にあれだけ流行ってた「ブヒる」って言葉どこいったんだ?


1:偽物語
2:謎の彼女X
3:この中に1人、妹がいる!
4:妖狐×僕SS
5:貧乏神が!
6:カンピオーネ!〜まつろわぬ神々と神殺しの魔王〜
7:クイーンズブレイド リベリオン
8:ハイスクールD×D
9:ToLOVEる-とらぶる-ダークネス
10:K


単純な肌色露出よりも、よりマニアックに攻めることが群雄割拠する現在のエロ萌え界を制する秘訣!!
偽物語と謎の彼女はその点、遥かな地平に突っ走っていて素晴らしかった。
妹がいるの全員痴女、いぬぼくのメニアックりりちよ萌え、貧乏神がの潔いテレ東限界突破、カンピオーネのキスという名の孕ませシーンなど、本当にこの世界では次から次へと新兵器が開発される。
クイブレR、HDD、とらぶるダークネスは規制に泣いたがそれを逆手に取るしたたかさも感じられた。Kはネコの全裸よりもBL系の描写の方でこの順位かな。

暴走度

色々とやらかしてしまったロックなチャレンジャー精神を評価。


1:ファイ・ブレイン 神のパズル(1st・2nd)
2:ジュエルペット サンシャイン
3:戦国コレクション
4:Another
5:じょしらく
6:えびてん 公立海老栖川高校天悶部
7:探偵オペラ ミルキィホームズ第2幕
8:人類は衰退しました
9:武装神姫
10:だから僕は、Hができない。


これ、ありえないほど悩んだ。
最初はサンシャインと戦コレの二強と考えていたが、ファイブレのことを考慮し出した途端に順位が激動。細かい思考過程は省くが要するに、「実写のヤギを出したり爆破シーンに洋画主題歌かけたりラストで人間が愛の為にケモノ化することには演出上の必然性があるが、NHK日曜夕方アニメの予告で堀秀行魁!男塾パロを言わせることには何の必然性もない」ということです。ファイブレの狂気には意味がない。
登場キャラの大半がヤンホモ、毎回大掛かりなセット組んで殺人パズル、主人公が発狂、敵も味方も次々発狂、オマケコーナーのフリーダムトーク・・・などなど、ファイブレは今になって冷静に考えるほどにヤバい。
何より一番ヤバイのが、それが大好評につき第三期が決定していることだ・・・。
他はまぁ順当かな。このランキングで順当なのは別に良いことではないが。ミルキィ第二期なんてラードだけで滑り込んだようなものだし。僕Hはタイトルとの落差がヒドい後半の超展開に一票。

時代性

2012年という時代を写し取り、翌年以降に続く指針を示す象徴性の評価。


1:アクセル・ワールド
2:ソードアート・オンライン
3:ガールズ&パンツァー
4:ダンボール戦機
5:氷菓
6:ペルソナ4 THE ANIMATION
7:ココロコネクト
8:ヨルムンガンド(1st・PERFECT ORDER)
9:未来日記
10:つり球


売れた、ウケたという点ではSAOの方が上だが、個人的にはAWを推したい。広く大きく響くSAOに対して、狭く鋭く突き刺さるのがAWというか。原作者やスタッフの書き分け意識はわからないのだが、SAOが世界と向き合うハイファンタジーの系譜だとするとAWは自分と向き合うジュブナイル系譜で、2012年らしいのはやっぱりソーシャル的な「場」を提供するSAOなのかも知れないが、だからこそ同時にAWが存在することの意義が輝くのではないかと。
どちらにしろこの二作は単体ではなくセットで考えたいし、その二作セットという構図自体が2012年なのかも。たとえば、ダンボール戦機ガンダムAGE氷菓中二病ガルパンもAnotherやじょしらくを反転させてキナくささを増す現実に挑み、結局のところ現実の前に打ち砕かれそうになってる辺りそれっぽい・・・。
つり球江の島アニメという部分でTARITARIと競合したのだが、ガールズ系より男子系の方が実は2012年かなとの判断に。
ココロコネクトはイジメ騒動・・・も勿論あるが、ペルソナや未来日記と同じ日常異能バトル系の進化形態で、それは2012年のラストが「ジョジョ」25年目の爆発に繋がったことと無関係でもない気がする。

最終結果発表

最初に書いたように、この形式で総評始めてから一番ヒドい結果です。もうランキングが機能してません。文句言われても困るんで諦め半分でどうぞ。


1:TARI TARI(30)
2:ソードアート・オンライン(23)
3:モーレツ宇宙海賊(20)
同4:黒子のバスケ(19)
同4:アクセル・ワールド(19)
同6:じょしらく(18)
同6:戦国コレクション(18)
同8:氷菓(17)
同8:坂道のアポロン(17)
同8:ジュエルペット サンシャイン(17)


重要なのは同点だらけなことではなく、トップですら30点しか取ってないこと。
単純比較は出来ませんが他の年だと一位は40点超え、「けいおん!!」や「まどマギ」レベルのヒット作なら50点は取るのでギリ30というのは相当に低調。
20点も例年ならトップ10に滑り込めるかどうかの点数なので、それ以下が団子になってしまっているのはむしろ当然なわけです。本当に2012年は突き抜けた作品がなかった。満遍なく出来が良かったとも言えるが、食い合っただけとも言える。
一応、SAOとAWを合わせたら通常トップくらいの点数にはなるので、やはり作品性そのものが分散してしまっている印象。
TARITARIが一位なのは確か多くのアニメ誌ランキングなんかでもそうだったと記憶しているので、特に順位自体にはそう世間との乖離はないと思うんだけど・・・この形式だと余計に深刻な気分になるなぁ。
というわけで、何かもうまとめで書くことないので各部門のコメント増やしてたわけです。
ちなみに11位以下はこんな感じ。


同11:ペルソナ4 THE ANIMATION(16)
同11:ガールズ&パンツァー(16)
13:ダンボール戦機(15)
同14:ココロコネクト(14)
同14:K(14)
同16:ちはやふる(13)
同16:Another(13)
18:戦姫絶唱シンフォギア(12)


Fate/Zero中二病が入ってない・・・。あれ、やっぱ世間とズレてるのか?
震災後に企画が立てられた作品が多く挑発的な路線が抑え目だった、劇場やネットに作品発表の場がシフトしてTVが最前線ではなくなってきた、単純に不況の影響でスタジオが回らなくなってきている・・・などなど、色々と2012年の状況に予測は立つが、そういうのは取材もなしに言っても仕方ないので置いておく。
あとは2013年に繋がっていく可能性を信じるしかない。TVアニメ、存亡を懸けた戦いは大げさではなく始まっている。