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へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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【デレマス2nd速報感想】アイドルマスターシンデレラガールズ第21話、彼女の秘密の花園には獣が棲んでいる(後編)

 

 

 思い付いたことをとにかく並べると言いながら前編では二項目くらいしか触れられなかったので、後編は手短にチャッチャと進めます。引き続き内容に関しては大したこと書いてないのであしからず。本当に思い付いたこと吐き出しているだけなので。

 

 

・一夜限りの秘密のシンデレラ、羽田リサ!!

 

 初っ端の書類に登場しただけで、その魅惑的なプロフィールとバストサイズで一部で謎の盛り上がりを見せた羽田リサさん。ニコニコ大百科、更新早いな!!

 バレエキャラなのに巨乳で、何故か16歳で新人刑事役を演じているという意味不明さもさることながら、あの一瞬の書類にこれだけ妄想の広がる情報を入れ込んでいるのが凄い。どう考えてもスタッフが適当に作ったとしか思えないモブキャラなのだが、そもそも「シンデレラガールズ」自体が765の裏で活躍しているモブアイドル達に名前を与えることを目的としていたわけで、その「シンデレラガールズ」から更にこうしてその裏で頑張っているモブアイドルが誕生したのには、感慨深いものがある。

 単に悪ノリ的な盛り上がりで終わらせるには惜しいので、本当にゲームの方に追加しちゃってもいいんじゃないかなー。もしくは新幹少女が雑誌に出てきたように、次に「ミリオンライブ!」のアニメやるならそっちにカメオ出演するとか。

 

・新田美波はケダモノになる、神崎蘭子はゾンビになる

 

 今回の「秘密の花園」の話はNGsとラブライカ+REがずっと対比で描かれてきたことの総決算の意味合いもあり、アーニャ美波蘭子もそれぞれにあの花園で「秘密の約束」を交わしている。蘭子についてはあくまで「お芝居を通じて本音を言い合うことができたNGsと、お芝居口調を止めて本音で話す蘭子」の対比が軸になっているのですが、具体的なエピソードが省かれた白坂小梅と色々あったんだろうなということ自体が一種の「秘密」になっている感もある。

 っていうかNOMAKEで蘭子が小梅ちゃんにガチ告白するくらいラブラブになってるんですけど!? アニメのカメラが向いてないところで何やってたんだよ!?

 ラブライカもソロ活動するようになってからイチャイチャデートが加速したなどという露骨なフォローが入れられていて、Coolの花園には百合しか咲いてない!!

 しかし21話の新田美波と神崎蘭子、冒険するにしてもかなり危なっかしい雰囲気もあり、この前向きさにまたいつもの罠があるんじゃないかと警戒もしてしまう。

 ベテトレさんの特訓に食い下がる美波は、サマフェスへのリベンジやアーニャと並び立つ為の決意があるにしても、いきなりドMに目覚めたようで若干怖い。同時期にゲームの方だとドSに目覚めているせいで変態度が急速に上がっている!! このままだと今まで回避してきた中の人要素が逆輸入されてしまう!!

  それと中の人要素で言うと、蘭子が小梅ちゃんと組むのはゲームや二次創作要素の取り込みではあるのですが、個人的には「神崎蘭子の成長が中二病を超えてゾンビ好きと組むことにある」のが原点回帰に向かっているようで面白い。内田真礼は中二病声優である以前にゾンビ声優なんだよ……。

 

・ピンクの花園の先にいるのは果たしてどっち?

 

 芝居の共演者という強引な形ではあったが、21話でついに本田未央・高森藍子・日野茜のユニット「ポジティブパッション」のメンバーが揃った。恐らくユニットデビューまではいかなくとも最終回のエピローグで一緒にいるといった、「未来の可能性」としてポジパ要素を置いておくという措置なのだろうと思う。藍子ちゃんはずっとラジオで未央達NGsを見守る立場を与えられていたので、もっと未央との関係を掘り下げたい意図はスタッフにもあったに違いないのだけど、そこは男口調の藍子ちゃんのカッコいい先輩ぶりで我慢するしかないのか……!?

 ともかくここでポジパが出てきたので当然それに対応する島村卯月のユニットの結成も期待される流れになったのだ……が!!

 21話ラストでPが提案したのは小日向美穂との二人ユニットだった。

 その意味についてはとても複雑な問題がある。

 まず、島村卯月・小日向美穂・緒方智絵里の「ピンキーキュート」を結成するなら智絵里をCIから出さなければならない。自分は秋フェスで「あんきら」が結成されて余った智絵里がそちらに付いて一気に主役級のポジションに踊り出るのかな、と予想していたのだが、どうもその流れにはならない雰囲気。

 だとすると、島村卯月・小日向美穂・五十嵐響子の「ピンクチェックスクール」組の可能性が急浮上してくるわけですが、五十嵐響子にはまだ声が付いていない。ついでに言うと「ピンクチェックスクール」はユニット名ではなく衣装名であって、公式にこの三人で活動している描写はまだない……はず。まあそこは「ブルーナポレオン」が同じ衣装で同名ユニットなので「衣装が同じならユニット組んでいるはず」と考えるのは自然であるし(トライアドプリムスも最初はそういう経緯だった)、アニメでどうとでもなる要素ではある。

 重要なのは「サプライズで声を付けるには五十嵐響子は人気が高過ぎる」という二律背反が発生していること。

 これまでのサプライズボイスは、言い方は悪いが「一定以上の固定ファンを掴んでいるが総選挙で上位には入れそうもない」アイドルの救済策として行われている面が強く、五十嵐響子のように次の総選挙で投票権付きガチャ回ること確実な稼ぎ頭をここで使うか? というと……おのれ、ちひろ汚い……!!

 同じように、ボイス争奪戦で1位2位だったありす周子がクローネに入っているのに3位の三船美優さんがいない、という問題もある。一人アダルト枠がいた方がクローネのコンセプトには合っているはずだし、展開上はむしろ出す為の準備をしていたと考えた方が理に適っているくらいなのに。

 だが、3位だったからむしろ出ない。次の優勝候補にサプライズで勝手に声をつけるわけにはいかないという、余計な気遣いが働いているフシさえある。4位だった五十嵐響子も同様に、確実に出す準備は整えていたのに4位だったからこそ出せなくなったのではないか……!?

 何かこれぞ「シンデレラガールズ」の闇の深淵、きれいな花園の奥に空いた地獄直行の落とし穴みたいな話になっているが、結局もうそこはシビアに捉えるしかない。3位や4位じゃ駄目なんですか!? 駄目なんですよ!!

 し、しかし、まだ希望を捨てるには早い。響子ちゃんは15話でポスターにいたじゃないか、あれが伏線、伏線なんだ……。あと、この際ついでに言っておくが1話で伏線張られてその後まったく音沙汰ないの二宮飛鳥だけなんだけど、どうなってんの!?

 

・プリズムのミツボシから、スターライトのトライスターへ

 

 原紗友里=天音りずむ=本田未央、という図式は声が付いた当初からよく言われていた。

 大橋彩香=紫吹蘭=島村卯月、という図式は逆にほとんど言われない。

 同じアイドルアニメの三人組の一角でありながら、原りずむ未央がユニット内での役割や性格、そして明るさの陰に常に闇堕ちの危険を匂わせているところまでほぼ共通しているのに対して、大橋蘭ちゃん卯月には「声帯が同じ」以外の共通項がまったく見い出せない。というか本当に同じところから声が出ているのか未だに信じがたい。

 しかし今回、自分としては初めて「あ、今回の島村卯月、ちょっと蘭ちゃんっぽい」と感じたんですね。具体的に言うと「トライスター出戻り騒動の時の紫吹蘭」っぽい。

 トライスター騒動というのはアイカツ一年目に起こったアイカツ史上最大級の事件で、要はメイン三人組からクールキャラ一人だけがライバルユニット(トライスター)に移籍するという今回のNGs・トライアド問題と非常に似た状況が発生したことを言うんですが、その一人だけ移籍した紫吹蘭がどうなったかというと――

 

「ライバルユニット(トライスター)でトップを目指そうとしたけど仲間と離れたのが想像以上に寂しくなっちゃって、やる気がなくなったのを見抜かれライバルユニットをクビになり元のユニット(ソレイユ)にあっさり出戻りする」

 

 ……という、移籍してから僅か一話で元の鞘に納まった美しき刃!!

 もちろんこれは、クールビューティとしてずっと仲間とは一線を引いていた紫吹蘭がトップを目指して仲間を置き去りにすることよりも仲間と一緒に歩むことを選んだのだ……的な感動のストーリーではあったんですが、散々心配させといてそれかよというのがあり、また蘭ちゃんが抜けた穴を埋めることになったのがプロ意識の塊であるユリカ様で、その後ユリカ様の人気は不動のものとなり一方で蘭ちゃんはリアル人気投票でアイカツ8から洩れ続けるという格差が確定してしまった。しかも一年目ラストで星宮いちごが単身アメリカ武者修行に出てソレイユ出戻りの意味がなくなるし、その後のアイカツは「新しいチャレンジをするのは素晴らしいこと」という価値観で一貫していくし、余計にあの紫吹蘭のトライスター離脱だけがどうしてああなった……。

 と、話がアイカツのことで止まらなくなるので無理矢理戻るが、こちらも「新しい冒険をすることは素晴らしい、それこそが正しい道」というスターライトな価値観が急速に支配していくなかで、島村卯月だけがそれに必死の抵抗を見せている様子があの時の紫吹蘭の苦悩する姿にちょっと重なるよなぁと思った次第。

 作品の基本コンセプトですら動かせない異常な頑固さというか。

 長々と書いておいて、だから何? と問われると非常に困るんですが、「できたてEVOREVO」の作詞がわざわざ三重野瞳(赤尾でこ・プリリズのシリーズ構成)だったことからしてもこの「アイドル三人組問題」については過去作を研究して再構成して中の人ネタも入れて……という要素があるにはあるはずなので、21話でプリリズの系譜=本田未央の図式が昇華されたならアイカツの系譜=島村卯月の図式も成立するのかも知れないなと。

 まあ、アイカツのことはアイカツでやる話なんでここまで。

 

・プロジェクトクローネの危険な花園

 

 クローネのPVは美しい。しかしそこにあるのはそれぞれの神秘的イメージであって個性の紹介ではない。そして21話EDの控え室でもクローネのメンバーは互いに顔を合わせることなく自分の世界に没入しているように見える。

 しかし、これを持って「クローネはバラバラだから団結しているCPの方が正しい」などと安易に考えてはいけない。というのも「互いに違う方向をバラバラに見ている」描写というのは、他ならぬ高雄監督が劇場版の春香演説で765メンバーに行った演出と同じだから。

 確か2nd開始前のニコ生で鳥羽Pが何故か劇場版の話を始めて、そこで語られていたのだと記憶しているが、意味合いとしては「765のメンバーには家族の絆があるが、だからこそ春香の演説に呑まれることなく対等の立場でそれぞれの向こう側を見ている」表現だったとかそういう話。

 自己が確立しているからこそ、同じ場所に立って違う景色を見ることができる。

 つまりこの時点でクローネの方がすでに765と同じ高みに立っていて、CPはまだ仲良しごっこの花園から飛び出せていない、ということかも知れない。クローネがどういう状態にあるのかは現状ゲーム内のマジックアワーを参考にするしかないのだが、これを聞く限りだとクローネにはアイドルとして確固たる信念があり、それは高垣楓や城ヶ崎美嘉の取った行動に真っ向から噛み付くほどに強い。

 速水奏があのマジアワの精神状態で本編にも出てくるんだとしたら、CPの団結なんて軽く蹴散らしてしまうんじゃないか。もちろんクローネの側がCPに影響される展開の方が可能性としては高いし穏やかにまとまるとは思うんですが……。

 ところで、どうでもいいけど「スターライトステージ」のスクショ見てて気付いたが、王冠ってガシャのマークなのな。

 

・魔法はすでに世界を変え始めている

 

 21話も「水たまり、ガラスへの写り込み」「地下、歩道橋の階段」などなどいつもの演出の怒涛の連打だったのですが、自分はもうこういった演出の意味合い自体が変わってきているように感じる。

 単に「同じシーンの反復」を演出意図として入れているというよりも、世界の方が段々と「いつものシーン」を用意してくれているように思えてくる。

 これは今回、「演劇」の要素が明確に出てきたことが影響しているのですが、はっきり言えば「劇場版ラブライブ」的な(しかし技術論としては真逆の)虚構と現実の交錯、現実が虚構に塗り替えれていく感覚が徐々に強くなってきたと感じる。

 そもそもアニメ「シンデレラガールズ」の緻密な背景もそこでの反復演出も、最初はリアリティを増す為の仕掛けだった。たとえば同ポでリアリティを出すのは日本映像界のお家芸みたいなもので、あくまで最初は映像美としての演出だった。

 それが回を重ねながら、執拗なまでに同じシチュエーション、同じポジション、同じシーンの反復を繰り返したことで、「本来なら何でもないはずの描写」にどんどん意味が重ねられていく、情報が厚みを増していく。

 Pが横に座るだけで8話の蘭子回を思い出す。

 未央が階段を進むだけで6話の胃の痛みを思い出す。

 雨が降ると部屋の照明が消えることまで思い出す。

 部屋の私物小物が映るだけでそれぞれの物語を思い出す。

 凛が「あのさぁ」って言うたびに止まらない時の流れを思い出す。

 卯月が笑うたびに、その奥に本当は隠されていたかも知れない何かを思い出したくなる。

 物語が最終局面を迎えて、ではこの「情報の重層化」が何をもたらしているのかというと、それはさっき言ったように「何でもないはずのものが意味を帯びて見える」「現実の風景が違って見える」という効果。

 それはもう演出のレベルは世界観に魔法がかかっているのと同義で、何をやったとしても意味を引っ張ってこれる。付け足すことも引くこともできる。TVアニメの連続形式をここまで自覚的に、巧妙に利用した例って今まであるだろうかと考えてしばし絶句する。凄いなんて話じゃない、こんなの企むこと自体が悪魔的だ。

 しかしこの魔法は、解けるのか? 解けないのか?

 今まで最終回は1話に戻ってまた反復をするのだろうと踏んでいたのだが、反復演出の繰り返しに戻ってしまったら、それは魔法が解けていないことになるのでは? それとも自分の力で魔法をかけ直したという形になるのか?

 前回から1話の要素を分割して反復しているのは、最終回では「戻らない」からなのか……駄目だ、本当に訳がわからなくなってきた。

 

・美しき花々はなにゆえに散り急ぐのか?

 

  最後に簡単に。

 何で常務もアイドル達もこんなにも「急ぐ」のかという問題について。

 プロジェクト白紙の発表が出てからずっと、「今のままで上手くいっているのに何を急ぐことがあるんだ」という疑問はずっと付きまとっていた。

 だが今回CPメンバー達も「変わる為に急ぐ」と選択したことで、結果的に常務は正しかったんじゃないかという方向に傾きつつある。

 で、常務の真意だとか急いでいる「物語上の理由」については結局わからないので置いておくとして、一般論としてこの問題って男性と女性で根本的な認識に差があるんじゃないかという気がする。

 これは1stの時の前川みくのストライキや本田未央アイドル辞める騒動の時にもちょっと感じていたんだけど、「女の子が何故こんなにも結論を急ぐのか」という点について世の一般男性は総じてニブい、問題の本質を読み取れず余計にこじれる、といった非常にリアルな男女バッドコミュ状況が再現されていたように思う。

 そこは「所詮は男には理解不能な女の子なる怪物とコミュを取るゲーム」であるアイマスの根幹がえげつないほどよく現れている。

 要するに、常務案も(物語上はともかく作劇の上では)その一種で、「少女達の焦りや不安の象徴」としての白紙再編成という展開だったのではないか。

 女の子は先へ先へと進みたがる、男の願望やファンの想いなんて置き去りにしてアイドルは走っていってしまう、アイドルって結局はそういうものなのでは?

 アイドルの成長を一年に超圧縮して描くという、さっきの情報重層化の魔法と合わせての仕掛け自体も「生き急ぎ、散り急ぐ」花の儚さを強調する為だったんじゃないかと、恐怖も込めて思ったりもする。

 それでも、春になればまた花は咲く。と、信じて次回を待つ。