へたブロ~下手の考え休むに似たるのはてブロ~

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(TVK)Myself;Yourself #13(終)

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菜々香の本当の父親はバイオリンの先生で、
それを知った親父がブチキレて母親を殴り倒し火を点けた。
・・・三角関係は三角関係でも、浮気どころの騒ぎじゃなかった!!
そ、それは確かに記憶くらい失っても仕方のない真実だなー。
そうして菜々香は引きこもりになり、ある日ついにリストカット!!
しかしそれを助けた沙菜が自分もかつてイジメに合い
自殺未遂をしたことを告白し、菜々香を励まして・・・話は十年後に。
立派なバイオリン奏者となった菜々香に沙菜は指輪を渡し、
星野さんの尽力で残った自然公園で菜々香のコンサートが行われる。
そこには手を繋いだあの二人らしき姿もあった。で、完。
終わったには終わった。伏線も一応ほとんど収集したし、
ドラマ的にも全て納まるべき場所に納まっていて不満もない。
なのに何だろう、このモヤモヤとした消化不良感は・・・!?
たぶん、ここに至るまでの三話くらいの超展開が
あまりにも激しかった為に、ラスト五分で十年後に飛んで
やっつけ気味のエピローグを見せられたくらいでは
とても気持ちが落ち着かないということなんだろうと思う。
エピローグにはせめて半パート欲しかったなぁ。
OPとEDを削ってもっと余韻のある構成にしてくれても良かったのに。
修輔と朱里が喋ってくれなかったのも残念。
あの二人、どうもマジで双子でくっついちゃったような雰囲気なんで、
喋るとその辺生々しくなり過ぎるんでああやってボカしたんだろうけど。
良い女になっている金朋先輩と、苦労が滲んでいる星野さんに関しては、
成長した姿だけで空白の十年を色々と想像させてくれてわりと良かった。
雛子は・・・別に男は付けなくても良かったのにー。
修輔のことも沙菜のことも引き摺っていないと示したかったのか?
ああ、やっぱり過不足がない反面、余裕もないのが惜しい。
ここまでの脚本構成はいろんな意味で見事だっただけに、
締めが甘かったのは本当に勿体ないなぁ・・・。
全体としては、ハートフル王道ラブコメと名乗りながら
話が進むにつれてどんどん無茶が増えていく無軌道なノリと、
それでいてそういう無茶を巧みにコントロールしているのがわかる
スタッフの力量からくる安心感が組み合わさった不思議な作品だった。
スクイズが暴走自動車だとすると、
これは計算管理されたジェットコースターだったという印象。
止まり方がおとなしかったとはいえ、
それでも乗っている間は充分に興奮させてもらった。
作画も常に安定していたし、声優陣の演技も魅力的、
王道ラブコメだったかどうかはともかく、完成度は高かった。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。