戦国BASARA ＃１２（終）

お市の哀しみが濃姫を殺し、信長の悪意がお市を襲う、
血を分け愛し合ったはずの者達すらも殺し合う地獄と化した安土城に、
蒼と紅の閃光をまとった二人の若武者が全てを懸けて殴り込む！！
濃姫とお市の最期に関しては多少強引な処理ではあったが、
信長の魔王性を性格的にも性質的にも徹底して盛り上げることで
圧倒的な存在感を高めていたのは上手かった。
いきなり安土城がステンドグラスの間に早変わりしたりといった、
開き直った演出の数々をキャラの勢いが支えることによって
変なことしているという認識すらさせない辺りは凄かったなぁ・・・。
満を持しての長曾我部＆毛利参戦、復活の本多忠勝、
そして天を割り流星となる政宗と幸村の激闘と、
果てしなくボルテージを上げていく最終決戦も素晴らしかった。
ただ、印象に残るという点では光秀ＶＳ小十郎の方が上だったかも知れない。
蘭丸を盾にされても怯まず、かといってフォローは忘れない
小十郎の男気にも惚れ惚れさせられたが、何といっても速水奨による
死に際の光秀の変態演技っぷりがとんでもなくて脱帽させられた。
この最終回のハイクオリティに単身で対抗してるのが恐ろしい・・・！！
ラストは信長を打ち倒し、無事生き延びた信玄と謙信が
再びライバル対決を楽しむ平和な戦国（？）が戻ってきて終了。
本能寺や安土城はともかく、信玄と謙信が生き延びて
家康と忠勝は結局死亡、お市も助かってない可能性高いし、
史実とはだいぶ離れた場所にきてしまったが、第二期どうするんだろう？
まあ信玄と謙信が生きていてもＶＳ秀吉ならどうにかなるのかな・・・。
第一期のまとめとしては、見た目的には全力でバカアニメをやりつつ、
中身は驚くほど真面目にキャラを大切にして作っていたのが興味深かった。
個人的には、甲冑を着こんだ美形キャラがド派手にバトルしながら
濃密な人間ドラマを繰り広げていくという点で、
星矢・サムライトルーパー・シュラト系の正統後継者が
出てきたみたいに感じられてそこも嬉しかったなぁ。
世間の戦国ブームが追い付いてきたのも上手くハマっていたし、
ゲームのアニメ化としては全てが良い方向に進んだ稀有な例だと思う。
スタッフの皆様、お疲れ様でした。第二期にも勢いを繋げていって欲しい。