鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST #63
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 13 [Blu-ray]
長き戦いの結末。
グリード、ホムンクルス、ホーエンハイムの物語の決着、
そしてエドとアルの旅の果てにあった答えと、
盛り沢山な内容でありながら一つ一つの描写に
しっかりと情感が込められていて非常に完成度が高かった。
ここ数回、少し気になっていた展開の性急さについても
今回は本当に腰の据わった演出がされている印象があって
ほとんど問題になっていなかった。この密度でこのバランスは見事。
声優陣の演技も朴ロミをはじめとする主要キャラの素晴らしさは勿論のこと、
石塚運昇&家弓家正のベテラン二人の全力が凄まじくて思わず聞き惚れた。
特に小さくなったホムンクルスの「どうすればよかったんだ〜!!」は、
声に加工が入っているにも関わらず痛切な感情が伝わってきてたまらなかった。
グリードにしてもその前のエンヴィーにしてもそうだけど、
ホムンクルス勢は本来の姿に戻った際に一様に可愛く描かれているのが
滑稽であると同時にやるせなさを倍化させていて上手いよなぁ・・・。
ホーエンハイムの死も、思い入れたっぷりに描かれていて美しかった。
思えば第一OPの初っ端から若ホーエンハイムだったし、
今回の特別EDを観るとこの物語の真の主人公はホーエンハイムだと
相当に意識して作られていたんだということがわかって感慨深い。
で、その真の主人公が去ったあとに残すはエピローグ、
いや次世代を担う者達のプロローグか・・・。