ブラック★ロックシューター

WEB発のコンテンツを監督：吉岡忍、脚本：谷川流＆吉岡忍、監修：山本寛、キャラデザ＆作監：松尾祐輔、音楽：ryo、制作：Ordetという布陣でアニメ化。
発表媒体は付録DVDだったり上映会だったり色々用意される形になっていたが、結局ニコニコ動画で期間限定公式配信されることに。本来あるべき場所に最終的に落ち着いたというか・・・。
全体的に、その出自を反映してか自主制作アニメっぽさを打ち出した作りになっているのだが、当然のことながら作り手はプロなのでそれはあくまで「っぽさ」の再現をプロの技術でやっているということだと思う。
吉岡忍の作家性というよりはヤマカンっぽい企画性なのかなぁ、これは。
ただ日常シーンの細かな芝居付けは若手アニメーターの好みがもろに出ていて非常に見応えがあった。異世界戦闘パートより日常芝居の方がインパクト強いのは作品の構造として間違っちゃってる気もするのだが、そういうバランスの悪さも含めて自由にやってる感じは好印象。
時間軸を前後させたトリッキーな構成とオチは谷川流の影響が強そうだけど、さすがにあのオチまでは余計だった気がするなぁ・・・。
女子中学生二人のドラマは等身大の痛みがあって悪くなかっただけに、どうしてもそもそものブラックロックシューター設定とオチが邪魔に見える。
企画とスタッフの組み合わせは実に現代的で面白く、可能性は無限に感じるだけに何かもう一押し欲しかった。
こういう布陣から決定的なブレイクスルーが生まれる日もそう遠くないと思うんだけど・・・。