まほらば #25・26(終)
「私はあなたが憎い」
最終回一挙二話放送スペシャル、
一話目はサマラの憎悪が白鳥を襲う!!
いや、何か失礼ながら堀江由衣のこんな迫真の演技、
初めて聞いたような気がする。
素晴らしい情念の迸りっぷりだった。
それに対する白鳥の、無我の境地のような
気の受け流しも凄かった。
この作品に一番欠けていた部分の襲撃を
この作品の一番らしい部分が受け止めて吸収するというか、
現実の様々な事柄に対するこの作品のスタンスみたいなものが
象徴されているようで構成上も非常に興味深かった。
そして二話目は「なまえのないかいぶつ」――もとい
「うめぼし姫のえほん」を白鳥が完成させて、
梢を取り戻すと共に他の四人にも独立した人格を与えて、
みんなでハッピーエンドという形に。
梢の多重人格問題に対して、別人格も認めるという形にしたのは、
いかにもこの作品らしい。
それと、前回疑問だった何で梢がこういう人格達を
生み出したのかということに一話目でフォローが入ってたのが
さすがだと思った。しかもジョニーに渋く語らせるという・・・。
喪服ばっかり着てたからコレクトが生まれたってのは、
そりゃ飛び過ぎだろという気がしないではないが。
学校の友達から商店街の人まで集結してのパーティー、
そしてフルサイズでのEDテーマに合わせて
過去回想という終わり方も美しい。
特にEDの編集はちょっと神懸ったものすら感じた・・・。
スタッフの愛と技術とスケジュール管理が結実した、
素晴らしい作品に仕上がった。スタッフの皆様、お疲れ様。